尾上松也さん初主演映画「すくってごらん 」の原作は同名の漫画です。
レトロな景色が気になるロケ地は奈良県だそう。
そんな「すくってごらん 」について、あらすじや感想も交えてお伝えします。
映画『すくってごらん』 | 2021年3月全国公開 https://t.co/6ABpjV0a79 #すくってごらん @sukuttegoranより
— kabukist (@kabukist1) March 31, 2021
すくってごらん (映画)が打ち切りってどういうこと?
すくってごらん 、、、が打ち切り?
なぜか、検索すると「打ち切り」のキーワードが出てきます。
確かに、映画の上映館はすくないし、上映期間もちょっと短いです。
それが打ち切りなの?
って思っていたらさにあらず・・・(多分)
打ち切りというのは、
原作の漫画のことのようです。
そう、この映画の原作は漫画です。
そんなの知ってるよ、っていうファンの方すみません・・・
私は、尾上松也さんと歌舞伎のファンなのですが、
漫画はからっきしわからないんです。
あ、元に戻しましょう。
原作の漫画は全3巻。
このうちの3巻目の終わり方が唐突だったことが
「打ち切り」という説を呼んでしまったようです。
この漫画は、この後説明しますけど、
金魚すくいを通じて出会った主人公香芝とヒロイン吉乃。
ちょっと淡い恋心も交えつつも、
もっと先に続くのでは?と思われたのに、
あっという間に終わっちゃったというところが
打ち切り感につながっているようです。
現実として、漫画が打ち切りになった可能性もあるのですが、
それでも、コアなファンもついていてストーリーも面白いと
言われていただけにがっかりした方が多かったみたいですね。
ということで、映画とは関係なく、
漫画の終わり方が「打ち切り」を予想させるものだった
というのが、
「打ち切り」の噂の真相なのかなあって思いました。
すくってごらん (映画)のロケ地は奈良県!
すくってごらん は、
主人公が左遷により地方都市に行くところから、
始まります。
映画のロケ地として主に使われたのが、
奈良県の橿原市今井町と大和郡山市です。
今井町は、市の中部を流れる飛鳥川の流れにかかった
蘇武橋を渡った先に姿を見せる江戸時代の風情を残す町です。
多くの古民家が現存しており、
歴史的な風貌を残しています。
町の広さは、17.4ha、東西約600m、南北約310mです。
ぶらぶら歩いて回るにはいい広さですね。
古くからの商業地域のため、
外部からの侵入を拒絶するかのような独立した自治地区の面影を
今も色濃く残している魅力的な街並みなのです。
映画で使われたロケ地としては、
旧米谷家住宅、カフェ睦月、旧西町生活広場です。
金魚模様のマンホールもこの町の随所に見られるそうです。
原作の舞台は金魚すくいがメイン産業大和郡山市です。
町のキャッチフレーズが、
「平和のシンボル金魚が泳ぐ城下町」なのだそうです。
全国金魚すくい選手権大会が、
毎年8月の第3日曜日に開催されているのだそうです。
残念なことに、コロナ禍により、
2020年の26回大会は中止になってしまいました。
最終シーンで金魚すくいをする場面があるのですが、
それはまた違う場所です。
宇陀市の阿紀神社というところです。
古い佇まいが残る、能舞台もある古社として人気のスポットです。
この映画を見ると、
タイムスリップした感に襲われそうですが、
それもこのロケ地の魅力なのでしょうね~~。
コロナが落ち着いたら、
ぜひお散歩しにいきたいものです。
すくってごらん (映画)のネタバレなあらすじ
では、すくってごらん (映画)のあらすじを
ざくっと紹介します。
東京から左遷され、片田舎の町へやってきた
大手メガバンクのエリート銀行員・香芝誠。
香芝が運命的な出会いをするのが、
金魚すくいの店を営む美女・吉乃でした。
ネガティブな性格と左遷のショックから心を閉ざす香芝、
しかし、吉乃のことだけが頭から離れないのです。
そんな吉乃は幼馴染の王寺昇への想いとある秘密を抱えていたのです。
一方カフェで働く明日香は、香芝に一目惚れ。
そんなこんなで、香芝、吉乃、王寺、明日香の
思いが錯綜する中、金魚すくい大会の日が迫ります。
さあ、どうなるのか???
すくってごらん (映画)は尾上松也主演、他のキャストは?
続いて、すくってごらん の主なキャストを紹介します。
香芝誠:尾上松也
*大手メガバンクの東京本社から田舎町に左遷されてしまう
生駒吉乃:百田夏菜子
*金魚すくいの店「紅燈屋」を営む女性。香芝と運命的に出会う
王寺昇:柿澤勇人
*金魚を乗せた車で放浪している謎が多い男
山添明日香:石田ニコル
*王寺と生駒の幼馴染。昔は女優になりたいという夢を持っていた
先輩の河西:矢崎広
香芝の元上司:竹井亮介
明日香の兄:川野直輝
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主役を務める尾上松也さんは、
歌舞伎界の若手のホープと目されている方です。
音羽屋という一門に属していますが、
他の尾上菊之助さんや、尾上右近さんとは、
血縁関係ではありません。
お父様が、尾上松緑さんに弟子入りをして
尾上松助という名をいただき、
そこから、松也さんも歌舞伎の道に入ったという経緯があります。
明るくてユーモアのある松也さんですが、
意外に苦労人なんですよ。
そのことについては、こちらにも詳しいのでよかったらお読みくださいね。
すくってごらん (映画)の感想
すくってごらん が封切りになったのは3月12日でした。
ずっと気になったまま仕事で行くことができず、
やっと行けたのが4月1日です。
映画をやっと見られましたよ。
ほぼ最終日に近い日程ですが見られてよかった
ネガティブで数字が全てと言い切る香芝は、
尾上松也さんにぴったりのキャスティングと思いました。
ストーリーの進行に随所に音楽が使われていました。
登場人物が歌で気持ちを表現するシーンが多く
松也さんも歌唱力を存分に発揮、
それだけでも楽しめるなー
尾上松也さんのコミカルな演技は秀逸ですね。
映画は全般的に映像の美しさに魅力を感じました。
金魚すくいがテーマになっていることから、
金魚もよくスクリーンに表れるのですが、
これが幻想的でオリジナリティのある映像に昇華しています。
金魚って、こんなに綺麗だっけ?
って見とれてしまう美しさなのです。
また、先に紹介した物語の舞台となる町や近隣の田園風景が
とても美しいのですよ。
何も加工しなくても
うっとり見入る自然の風景もこの映画の魅力です。
さらにキャラクターもちょっと不思議な面々です。
尾上松也さんの他に、私が気に入ったキャラが2人います。
一人は、石田ニコルさん演じる明日香です。
ちょっと大人ではすに構えていますが、
さっぱりした姉御気質な言動に痺れました。
もう一人は、矢崎広さん演じる香芝の先輩銀行員河西です。
香芝が町に慣れないのをちょっと案じつつ、
田舎気質の営業術を伝授しようと何かと世話をやく先輩です。
あまり、ベタベタせず、いい距離感で香芝に寄り添い、
最後まで目立たず染まらずな役柄がとてもよかったです。
休憩時間と称したソロボーカルも素敵でした。
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まあこういう感想をまとめると次のようになります。
・雄大な自然の風景やレトロなセットが魅力的な映像を見せてくれた。
・尾上松也さんのコメディタッチの演技と抜群の歌唱力で一見単純なストーリーを最後まで飽きずに楽しく見ることができた。
・脇を固める個性的な登場人物も魅力的であった。
・音楽の要素が随所に散りばめられていて、役者さんたちの芸達者ぶりに驚いた。
・肩の力を抜いて楽しく見られる娯楽作品。
原作を知らない私でもこの世界には魅力を感じた素敵な映画でした。
上映終了まであとわずかですが、
たくさんの方に見ていただきたいですね。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
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