TBS系列日曜劇場に、八代目中村芝翫が登場します。
池井戸潤さん原作の「ノーサイド・ゲーム」です。
池井戸作品というと、歌舞伎役者が何人か出演しています。
今日は、歌舞伎役者中村芝翫と池井戸作品ドラマについて紹介します。
7月から放映開始のTBS系「ノーサイド・ゲーム」とはどういうドラマ?
7月スタート、日曜劇場枠(毎週日曜日21:00~21:54)で、
池井戸潤さん新作「ノーサイド・ゲーム」が放映されます。
これは、6月13日発売の新作、主演者の発表が6月8日、公式サイトが6月9日、
と本が出る前にドラマ化が決定し、その準備が進むというのも
すごいことなんじゃないかなって思っています。
主演は大泉洋さん、共演者として松たか子さん、中村芝翫、上川隆也さんです。
ストーリーは、大手自動車メーカー「トキワ自動車」の社員である主人公が、
左遷人事で飛ばされた工場で、再起を目指すお話です。
伏線として、工場ではラグビーチームのゼネラルマネージャーも兼務し、
成績不振にあえぐチームの再建も描かれるようです。
なんせ、原作まだ出ていないからよくわからないですが、
サイトの情報を見るとそういうストーリーのようです。
「ノーサイド・ゲーム」の豪華共演者とは?
6月8日の発表では、主人公と主な登場人物3人が紹介されています。
主役の大泉洋さんは、この社員の役で、
出世の道を閉ざされたサラリーマンが、会社や家庭の問題に苦悩しながら、
再起をかけて奮闘する姿を演じるそうです。
その妻が松たか子さん。
夫の理解者でありつつ、尻に敷く妻という役どころなんですって。
松たか子さんは、歌舞伎役者松本白鸚の娘で、
歌舞伎役者松本幸四郎の妹で、歌舞伎役者市川染五郎の叔母に当たります。
楚々とした演技派女優のイメージが強い方です。
松さんが尻に敷くってどんな感じなんでしょうね?
さらに歌舞伎役者の中村芝翫は、ドラマの行方を握るキーマンとして登場します。
役柄は、主人公が左遷される原因になった買収先企業の社長ということ。
立場としては悪役かな?
もう一人の悪役が、権力争いに主人公を巻き込み左遷させた上司。
これを演じるのが上川隆也さん。
一見いい人そうなこのコンビが悪役、というところが面白い配役ですね。
じわじわと真綿で首を絞めそうな感じの2人、
どんな意地悪をするのでしょうかね~。
池井戸潤さん原作のテレビドラマって多いのかな?
池井戸潤さん原作のテレビドラマって結構多いようなんです。
タイトル、種類、放映局、主役を古い順にあげていきますね。
2009年「空飛ぶタイヤ」
経済・ビジネス・ヒューマンサスペンス/wowow/仲村トオル
2010年「鉄の骨」
企業・会社/NHK/小池徹平
2011年「下町ロケット」
企業・会社/wowow/三上博史
2013年「半沢直樹」
企業・会社/TBS/堺雅人
2014年「花咲舞が黙ってない第1シリーズ」
企業・会社/日本テレビ/杏
2014年「ルーズヴェルト・ゲーム」
企業・会社・野球/TBS/唐沢寿明
2014年「株価暴落」
企業/wowow/織田裕二
2015年「ようこそ、わが家へ」
サスペンス/フジテレビ/相葉雅紀
2015年「花咲舞が黙ってない第2シリーズ」
企業・会社/日本テレビ/杏
2015年「民王」
政治・コメディー/テレビ朝日/遠藤憲一・菅田将暉
2015年「下町ロケット」
企業・会社/TBS/阿部寛
2017年「アキラとあきら」
企業・会社/wowow/向井理・斎藤工
2017年「陸王」
企業・会社・駅伝/TBS/役所広司
2018年「下町ロケット第2シリーズ」
企業・会社/TBS/阿部寛
2019年「ノーサイド・ゲーム」
企業・会社・ラグビー/TBS/大泉洋
2020年「半沢直樹(仮)」
企業・会社/TBS/堺雅人
*早くも発表だけされたとのことです
こうやってみると結構多いですね。
企業、特に銀行や大手企業を舞台にした
サラリーマンの姿を描くストーリーが多いようです。
私、「陸王」だけは見ていました。
毎回、ハラハラしながらも最後は涙がだーって感じ。
池井戸潤さん原作のテレビドラマに出演した歌舞伎役者は誰?
では、これらに名前が載っている歌舞伎役者を見ていきます。
これも古い順からいきましょうか。
二代目片岡愛之助
2013年「半沢直樹」で国税局査察部 統括官 黒崎俊一役を演じました。
凄腕の役人なのに、なぜか言葉がオネエ口調。
それが話題になり、歌舞伎以外のファンを広げたと言われてます。
歌舞伎では、立役が多いのですが、
オネエ疑惑も出ていたようですよ。
*片岡愛之助については、こちらの記事にも書いていますので、よかったらお読みくださいね。
https://kabukist.com/post-73-73
四代目中村歌昇
2015年「下町ロケット」で、研修医の葛西を演じました。
これが、ドラマ初出演だったとのことです。
ドキドキだったでしょうね。
*中村歌昇については、こちらにも詳しく書いていますので、よかったらお読みくださいね。
三代目市川右團次
2017年「陸王」で、シューフィッター村野役を演じました。
村野の姿を見て、シューフィッターという仕事に
興味を持った人も多いと聞いています。
靴と人に真摯に向き合う姿が魅力的でしたね。
(このドラマだけは見ている)
*市川右團次については、こちらにも詳しく書きましたので、よかったらお読みくださいね。
https://kabukist.com/udanji-262
四代目尾上菊之助
2017年「下町ロケット第2シリーズ」で、ギアゴースト社の社長 伊丹大 を演じました。
前半と後半とでは人間がガラッと変わってしまう役柄、
性格の妙を演じさせたら歌舞伎役者の才は素晴らしいですね。
今年は丑之助襲名で大忙しだと思いますが、
また違うドラマでも姿を拝見したいです。
*尾上菊之助については、こちらにも詳しく書いています。よかったらお読みくださいね。
この4人、いずれこれからの歌舞伎の中軸となっていく役者さんたち。
いい人を選んでいますね~、池井戸ドラマ!
八代目中村芝翫、役への意気込みを語る
さて、「ノーサイド・ゲーム」の出演が発表された中村芝翫。
このドラマ撮影に備えて、7、8月は歌舞伎はお休みするとのことです。
現在は、博多座に出演中。
しばらく、舞台が見られないのは寂しいですが、
ドラマを応援していきたいと思います。
そのドラマ出演については、次のように意欲を語っていますよ。
「池井戸作品は人間の鼓動、心のひだが感じられる等身大の人の心を描いていると思います。役者が寄りかかれる原作というのは魅力的で、言い訳が聞かないという部分では苦労しますが、頂上はひとつだけど登山口がたくさんある山のようです。楽な道を選ぶか困難な道を選ぶかは自分ですが、演出の福澤さんに導いていただきます。」
まだ発売されていないとはいえ、小説が世の人に読まれるようになったら、
読む人によって様々な解釈がなされます。
それは、面白くもあり大変でもあり、ということでしょうね。
実際、「原作の方がよかった。」と映像化を拒むファンもいらっしゃいます。
特に、池井戸潤さんは、ファンも多いでしょうから、
その方々にも満足をしてもらえる演技に気を使うところでしょうね。
「大泉さんとは、心地のよい響きのある役者さん。今回がっちり組んでお芝居ができることで、わたしの中の新しい部分を引き出していただけると楽しみにしております。」
大泉さんについては、演技のやりとりの中で、
お互いの良さを引き出せたら面白い、、、
それは役者だからこその醍醐味なんでしょうね。
「わたしが演じる風間という男は創業者の孫で三代目社長。50歳を超えたこの風間という男が今も引きずっている親の七光りを一つ消し二つ消し、その中でも生きる人間としてのプロセスを描いていけたらいいなぁと。そういう人でも魅力があるというところを見せたい。人間生きていれば山あり谷ありですから、わたしが生きてきた経験からそういうところを見せたいです。」
同年代の役を演じるのですね。
歌舞伎も家の芸を代々受け継いでいくという点では、
創業者の子孫と言えるでしょう。
その過程での苦労や感動は、
風間という役作りにも活かせそうな気がします。
となると、この方の妻役も気になるなあ。。。
三田寛子さんのような夫を立てる妻なのかな。
*中村芝翫については、こちらにも詳しく書きましたので、よかったらお読みくださいね。
6月は、思いっきり歌舞伎に打ち込んで、
7、8月はテレビでその魅力を見せていただければと思うところです。
ちなみに、8月は息子さんたちは歌舞伎座に出演が決まっています。
これはこれで別のお楽しみです。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
*「ノーサイド・ゲーム」の公式サイトはこちらです
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