八代目中村芝翫、妻はあの三田寛子さんです。
若い頃は、中村橋之助といい、大河ドラマ「毛利元就」で
主役を務めたこともあります。
2016年に三人の息子、中村橋之助・中村福之助・中村歌之助と親子二代四人の襲名が話題になったんですよ。
その後、シェイクスピアの名作「オセロー」への出演や、
ハワイホノルルでの歌舞伎公演など、とても勢力的に活動している歌舞伎役者です。
2019年には、TBS系列のドラマ「ノーサイド・ゲーム」にも出演していましたね。
今日は、その八代目中村芝翫について紹介しますね。
ページコンテンツ
八代目中村芝翫(なかむらしかん)のwikiプロフィール
まずは、八代目中村芝翫のプロフィールから
八代目中村芝翫プロフィール
中村芝翫 本名:中村 幸二(なかむら こうじ)
生年月日 1965年8月31日
家系 父:七代目中村芝翫、長男:四代目中村橋之助、次男:三代目中村福之助
三男:四代目中村歌之助、兄:九代目中村福助、姉:二代目中村梅彌(舞踊家)、
妹:波野好江(十八代目中村勘三郎夫人)、甥:六代目中村児太郎、六代目中村勘太郎、
二代目中村七之助
屋号 成駒屋
定紋 祇園守
襲名歴
1970年 「柳影沢蛍火(やなぎかげ さわの ほたるび)」の吉松君で、本名の中村幸二を名乗って初舞台(国立劇場)
1980年 「沓手鳥孤城落月(ほととぎす こじょうの らくげつ)」の裸武者石川銀八ほかで、三代目中村橋之助を襲名(歌舞伎座)
2016年 「極付幡随長兵衛」の幡随院長兵衛、「祝勢揃壽連獅子」の狂言師後に親獅子の精ほかで、八代目中村芝翫を襲名(歌舞伎座)
私は、中村橋之助の時代から見ていますが、
若い頃はテレビドラマなどの出演も多く、
NHK大河ドラマ「毛利元就」でも主役を務めていらっしゃいました。
芸を磨くことには真面目で、古風なスタイルが決まる方です。
八代目中村芝翫の家系、名門成駒屋とは?
プロフィールにも書きましたが、
中村芝翫は父から譲り受けた名です。
父の七代目芝翫は、名女形と言われた方です。
ちょっとふっくらとした体型でしたが、
なんともいえない色気や気っ風の良さを
巧みに演じ分けていた方でしたね~。
そして兄が九代目中村福助です。
現在、闘病を続けながら舞台への復帰を目指している女形の名手です。
4月に、お元気な姿を拝見し感激しました。
その息子である、中村児太郎は甥に当たります。
*9代目中村福助については、こちらにも詳しく書きましたので、よかったらお読みください。
ここまでは成駒屋筋です。
妹の波野好江さんは、十八代目中村勘三郎夫人です。
その息子である六代目中村勘九郎、二代目中村七之助も甥に当たります。
こちらは、中村屋になります。
親族でも、屋号が違うのが歌舞伎のお家。
成駒屋も古くからある格式高いお家の名前なのです。
次に自身の家族です。
妻が、タレントの三田寛子さん。おっとり型のアイドルでしたが、
今ではすっかり成駒屋のおかみさんです。
三人の息子は、揃って歌舞伎役者です。
三田さんは、「歌舞伎役者にならなくてもいいよ~。」
と言って育てたらしいのですが、みんな役者になっちゃいました。
中村芝翫一家は、とても仲良しな様子が微笑ましいです。
それは、三田寛子さんの内助の功もあるのかな?
中村芝翫の妻は三田寛子、梨園の妻として評判上々
ここで、妻の三田寛子さんの馴れ初めと、
現在のでき妻ぶりを紹介しましょう。
きっかけは、1988年に映画「寅次郎~サラダ記念日~」に
三田さんが出演しているところを、
芝翫(当時は橋之助でした)が押しかけ陣中見舞い。
この時は三田さんは天然系のアイドルとして大人気でした。
芝翫もファンだったということで、
友人の尾美としのりさんが共演していることをいいことに、
撮影現場に行きもうアプローチをしたとのことです。
初デートで、ドライブした時に、
「カセットをかけていいですか?」と聞いて芝翫がかけたのが、
歌舞伎のカセットだったとか。
その芸へのひたむきな姿に、好意が募ったといいます。
ここで、
「音楽がよかったわ~」と思っていたら、
今の芝翫夫人はおそらく誕生していないんじゃないかなって思います。
アイドルが歌舞伎の家に嫁ぐということは、
当時は反対の声も大きかったようです。
それでも、このセンスに惚れちゃうというのだから、
きっと梨園の妻の素質はあったんだろうなあと私は思います。
それを見抜いた芝翫もすごいと思いますけどね。
周囲を説得し、1991年に晴れて二人はご結婚されます。
結納が終わり婚約発表の会見では、
芝翫は、「自分にとって、本当に大切な人」と熱い思いを語り、
寛子さんは、「結婚が決まってホッとしています。」と語っています。
それだけ、この結婚への道のりが大変だったことがうかがえますね。
さて、今では押しも押されぬ成駒屋の奥さまです。
結婚を機に、習い事を始めたり、服装などを改めたりと、
梨園の妻としての修行もがんばったようです。
生まれた子どもが三人とも男の子。
そして、役者デビューしちゃうんだから、
夫は、名跡を継いじゃうんだから、
これ以上ないくらいに模範的な妻といえそうです。
六代目中村勘九郎夫人の前田愛さんも、
タレント出身の梨園妻です。
その愛さんに、梨園の習わしとか妻の務めを教えたのが、
三田寛子さんと言われています。
前田愛さんも、良妻と評判です。
ここでも、三田寛子さんのでき妻ぶりが光ります。
私は、アイドル時代、この子は本当に務まるんだろうか?
と、勝手に結婚を心配していた一人です。
それでも、その後の変化や現在の姿は、
ご立派だなあといらぬ心配だったことを実感しています。
芝翫の襲名の時は、ほとんど寝ずに務めを果たしたと
芝翫自身が感謝していますから、
このまま体を壊さずに、成駒屋を守ってほしいなあと思います。
*前田愛さんと六代目中村勘九郎さんについてはこちらに詳しく書いています。よかったらお読みくださいね。
中村芝翫、3人の息子中村橋之助、中村福之助、中村歌之助と親子2代4人襲名は初!
2016年に、二代目中村橋之助は、八代目中村芝翫を襲名しました。
その時に、一緒に襲名したのが三人の息子たちです。
上から三代目中村橋之助(本名:国生)、三代目中村福之助(本名:宗夫)、
四代目中村歌之助(本名:宣夫)。
襲名舞台は親子の鏡獅子、残念ながら拝見していませんが、
感動の舞台だったことは想像がつきます。
例に漏れず、小さい頃の姿しか見ていない、、、。
長男の橋之助は、若い頃の父親によく似ています。
浅草歌舞伎でも、成駒屋に伝わる踊りを
のびのびを披露し、役者としての道を歩き始めたことが
うかがえます。
次男の福之助は、これからが期待されているそうです。
耳の病気で、一時休養したこともあったとか・・・。
それでも2019年はスーパー歌舞伎Ⅱ「新版オグリ」で
かっこいい姿を見せてくれました。
末っ子の歌之助は、まだ高校生なので、学業との両立が大変なところですね。
この息子たち、詳しくはこちらもお読みくださいね。

日刊スポーツより
八代目中村芝翫、シェイクスピアにハワイ公演、ドラマ出演と大活躍、TBS系で7月から放映「ノーサイド」に出演決定
2018年にはシェイクスピアの名作オセローに挑戦。
「嫉妬というのは誰しもが持っている人間の奥底にある感情」と、
インタビューで語り、新境地を見せました。
2019年3月には、「ハワイ日系移民150周年事業」と銘打ち、
現地の文化イベント「ホノルルフェスティバル」の一環で、
ハワイ歌舞伎を披露しました。
3月2日~6日がハワイ大学ケネディシアター、8日がハワイコンベンションセンターと
計6日間、7公演を行ったのです。
ハワイに日本人が移住してから150年、
想像もつかない過酷な暮らしの中で日系移民社会を構築した努力、
それを礎に、現在の日本とハワイの関係を築き上げてきた歴史を思うと、
感無量になりますね。
私はまだ1度もハワイへ行ったことはないのですが、
そこそこ、ご縁筋があって、ハワイの話題には触れています。
いつか、できれば近いうちに訪れたい国です。
芝翫は、ハワイが大好きとのこと。
52年ぶりとなるハワイ公演にかける意気込みは強く、
襲名披露でも演じた連獅子を、親子四人(歌之介さんは8日のみ)で
舞ったそうです。
現地で見てきた方の言葉では、
観客には日本人に限らず、現地の方が多かったとのことです。
それも、和装とは言い難いものの、和柄の服を身につけている方も
多かったらしいです。
歌舞伎という和文化へのワクワク感が伝わってきました。
現地の方であれば、
生まれて初めての歌舞伎という方もいらっしゃるでしょうね。
そうであれば、なおさらテンションは上がりますね。
舞台では、三人の息子と「連獅子」を舞ったということ。
連獅子だと、
獅子のせいの舞、お小姓(奥勤の女中のこと)の舞、子獅子の舞と
1つの演目で様相が変わる舞を楽しめることが
大きな魅力ですよね~。
歌舞伎は、日本人でも言葉は難しい演目はありますが、
その分、言葉が分からずとも目で楽しめるよさがあります。
三味線や鳴り物に合わせて
勇壮に舞う獅子の姿は、心が沸き立つのを感じます。
お客さんも大喜びで、
スタンディングオベーションで会場を沸かせたそうです。
う~ん、素晴らしいなあ。
そして、2019年7月からは、
TBS系列のドラマ「ノーサイド」に出演されました。
主演は大泉洋さんです。
芝翫が演じるのは、大泉さん演じる君嶋が工場に飛ばされる原因となった、
カザマ商事の3代目社長・風間有也です。
名門の家の出身で、なんでもできる天才肌の人。
だけど、それが仇となって、
最後は、ちょっと残念な場面もありましたね。。
*「ノーサイドゲーム」については、こちらに詳しく書きましたよ!よかったらお読みくださいね。
今日も読んでくださり、ありがとう存じまする。