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浅草歌舞伎(2023)のお年玉や座席表や公演時間は?お食事はできる?

公演情報
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新春浅草歌舞伎が3年ぶりに戻ってきました。

コロナ、浅草公会堂の建て替えなどで、途切れていた浅草名物の復活です!

気になるお年玉の内容や座席表、上演時間、お食事の可否なども含め、

演目からキャスト、感想まで全部まとめておしらせします!!

 




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新春浅草歌舞伎(2023)とは?演目・配役

浅草歌舞伎は、2部制です。

2020年までは、メインの役者さんがどちらにも出演されていましたが、

コロナ禍の影響か、2023年は、どちらかだけの出演となっていました。

つまり、全員見るなら、両方観なさいってことですね!

第1部 11時開演

一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)引窓

【配役】

南与兵衛後に南方十次兵衛 中村 隼人

濡髪長五郎        中村 橋之助

女房お早         坂東 新吾

母お幸          上村 吉弥

【簡単なあらすじ】

京に近い八幡の里に住む母のお幸の家に、長五郎が逃げてきます。

お幸は再婚し、その家には、夫の子南与兵衛(なんよへえ)と

その女房お早と一緒に住んでいました。

濡髪はお幸が再婚する前に、よそへ里子に出した実子でした。

再会を喜んだのもつかの間、

濡髪は殺人を犯し逃亡の身、とりあえずは家の2階で休むことにする

そこへ、与兵衛が帰ってきました。

与兵衛は、亡父の仕事だった郷代官に任じられ、

十次兵衛の名前もいただいてきます。

逃亡した濡髪の行方を探す初仕事を請け負ってきたのです。

その話を聞き、驚くお幸とお早。

ただし、その任務は夜更けから夜明けまでとのことでした。

十次兵衛が、庭の手水鉢に目をやると、

そこに二階から見下ろす濡れ髪の姿が映りました。

気づいたお早が慌てて引窓を締めます。

濡髪が、義母お幸の実の子であると察した十次兵衛、

それとなく、抜け道をつぶやき、

村を探索すると言って出て行くのでした。

濡髪は、十次兵衛のためにも捉えられる覚悟をします。

それを止めるお幸とお早。

逃げ落ちてほしいと、目立つ濡髪の前髪と頰の黒子を

剃り落とそうとします。

前髪は落とせたけれど、黒子を剃ることが難しい。

と、そこへとの外から、金子が投げ込まれ、

それが濡髪の頰にあたり黒子を削り落とします。

金子は、十次兵衛が路銀にと用意したものでした。

濡髪は、一家の温情に感謝しつつも、

人の世の義理を大事と母を説き、

母は、泣く泣く、引窓の紐で濡髪を縛って十次兵衛へと

差し出すことにします。

しかし、十次兵衛は、その紐を切ります。

すると、引窓が開き、明るい月の光が差し込みました。

それを見た十次兵衛は、

「自分の役目は夜明けまで、今日は放生会(ほうじょうえ)」といい、

濡髪を逃すのでした。

 



二、男女道成寺(めおとどうじょうじ)

【配役】

白拍子桜子実は狂言師左近 坂東 巳之助

白拍子花子        坂東 新吾

【簡単なあらすじ】

道成寺の鐘供養、

美しい白拍子の花子と桜子が奉納の舞を披露します。

しかし、二人が舞ううちに、

桜子が実は狂言師左近ということがバレてしまいます。

男性が女性であると騙した償いに

強力たちが、もうひとさし舞うように所望します。

花子と左近は満開の桜の中、華やかに舞うのでした。

しかし、舞ううちに形相が見る見る変わっていく2人、

しまいには鐘の中に飛び込みます。

実は、2人は、安珍を焼き殺した清姫の亡霊であったのです・・

見るだけで、美しい二人の舞う姿が楽しみですね。

道成寺ものは、たくさん出ていますが、本作もその一つです。



第2部 15時開演

一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

近松門左衛門 作

土佐将監閑居の場

【配役】

浮世又平後に土佐又平光起 中村 歌昇

女房おとく        中村 種之助

土佐修理之助       中村   莟玉

土佐将監光信       中村   吉之丞

将監北の方        中村   歌女之丞

狩野雅楽之助       尾上 松也

【簡単なあらすじ】

大和絵の一派、土佐派の総帥である土佐将監光信の邸の近くで、

虎が出没するという騒ぎが起きる。

ある日、近隣の百姓たちが、土佐将監のところまで、

藪の中に虎が逃げ込んだと訴えにきた。

こんなところに虎などいるわけはないと

弟子の修理之介がいうのだが、

将監、北の方の命令で近くの藪を探すこととする。

すると、虎がいるではないか、、、

しかし、将監はそれを、実物ではなく絵だと見破る。

狩野元信が書いた虎の絵から抜け出した虎であろうと。

絵であれば、消して見せると修理之介が、見事に虎の姿を消すことに成功する。

そのことに感心した将監は、修理之介に土佐の名字を名乗ることを許すのであった。

日暮れごろ、修理之介の兄弟子である浮世又平が、

女房おとくとともに、将監の元を訪れ、

自分にも土佐の名字をと懇願します。

生まれつき吃りのある又平は、思いをうまく伝えられないものの、

おとくの助けも借り身振り手振りでその思いを伝えるのです。

しかし、将監は又平の願いをはねつけ、

又平夫婦は悲嘆の涙に暮れます。

そこに、狩野元信の弟子である雅楽之介が現われ、

元信の姫の窮地を知らせ、助けを求めます。

自分をその助けに、、とも懇願する又平ですが、

その願いもはねつけられ、

絶望した夫婦は死を覚悟するのです。

この世の名残に、手水鉢に自画像を残そうと、

渾身の筆を振るう又平。

別れの水杯をすくおうとしたおとくは、

手水鉢の裏に通り抜けた自画像を発見して驚きます。

又平の執念が、起こした奇跡、

それを見た将監は、ようやく又平に名字を名乗ることを許すのでした。

そして、姫救出の一因にも加えられることとなり、

新しい着物と大小の刀も譲り受けます。

喜ぶ又平、

おとくが打つ鼓に合わせて出発の舞を舞います。

すると、又平の言葉もスルスルと出てきます。

又平、おとく、ともに喜ぶ中、又平は出発するのでした。



二、連獅子(れんじし)

河竹黙阿弥 作

【配役】

狂言師右近後に親獅子の精 尾上 松也

狂言師左近後に仔獅子の精 中村 莟玉

法華の僧蓮念   中村 種之助

浄土の僧遍念   中村 歌昇

【簡単なあらすじ】

能舞台を模した松羽目の舞台に

白の手獅子を持った狂言師の右近、

赤の手獅子を持った左近が登場します。

二人は、文殊菩薩の霊山清涼山にかかる石橋を舞で描写します。

舞は獅子の子落とし伝説へ、

獅子はわが子を谷底に落とし、

這い上がってきた強い子だけを育てるという伝説を

舞で再現するのです。

父獅子を演じる右近、左近が子獅子、

父が子をおそろしく深い谷に子を蹴り落とし、

さらに、登ってくるのを何度も突き落とします。

しかし、心中ではその子を思う父、

川面に映ったお互いの影で、

親と子がそれぞれの存在に気付きます。

父の姿を見るや子は勇み立ち、高い岩をものともせず

一気に駆け上がっていくと、

それを迎える父との再会となります。

花道から獅子の親子が引っ込むと、

間狂言に移ります。

法華宗と浄土宗の僧が道連れになり、

清涼山を登る中、話がお互いの宗旨争いに発展します。

法華宗の僧が団扇太鼓を叩いてお題目「南無妙法蓮華経」を、

浄土宗の僧が叩き鉦(かね)を打って念仏「南無阿弥陀仏」を

繰り返し唱えるうちに、題目と念仏を取り違え、

折から吹きつける暴風に二人は慌てて逃げていきます。

勇壮な姿の親子の獅子の精が登場します。

親子は牡丹の花の匂いをかぎ、

狂いと呼ばれる激しい動きを見せるのです。

牡丹の枝を手に、戯れる獅子の様などを描き、

親子の息の合った様々な毛振りを見せます。

長い毛を豪快に振り、獅子の座についたところで幕がおります。



3階最前列からの眺め

新春浅草歌舞伎(2023)の座席表、どの席がオススメ?

新春浅草歌舞伎は、リニューアルした浅草公会堂で開催されます。

浅草公会堂の公式ページには次のような説明がありました。

ホール概要

客席数 1階席※ 545席
1階席(仮設花道使用時)※ 469席
2階席 336席
3階席 189席
舞台寸法 間口 約18.2m(10間)
高さ 約7.3m(4間)
奥行 約11m(6間)
仮設花道 長さ 約17m(56.1尺)
約1.67m(5.5尺)

※車椅子スペース 4席分あり

歌舞伎の場合は花道を使いますから、

1階席は469席となりますね。

新しい施設なので、バリアフリーなども完備していることと思います。

ただ、残念なこともありまして、、、

私は3階席をよく使うのですが、

この浅草公会堂の3階席は最前列が手すりが視界を遮る

という難点があるのです。

また、一部柱がかぶるところもあるのです。

耐震性や安全性を考えてのことだと思いますが

観劇にはちょっと残念なつくりです。

浅草歌舞伎は、

1等席 9500円

2等席 6000円

3等席 3000円

となっています。

若手中心の公演もあり、若い人にも見やすい金額だと思います。

その席が、見づらいというのは、、涙

と思ってしまうのですよ。

浅草公会堂の座席表はこちらです

 



新春浅草歌舞伎(2023)のお年玉って何をもらえるの?

新春浅草歌舞伎では、毎年恒例のお年玉があります。

それは、出演する役者が、

各部のお芝居の前に

新年のご挨拶とその部の見どころを紹介するものです。

ご贔屓の役者さん見たさに

日程を選ぶ方も多いですね。

私も、今まで何人かのご挨拶を拝見してきました。

近年多かったのが、観劇マナーに関するお願いです。

なぜか、浅草歌舞伎では上演中にスマホの着信音が鳴り響くことが多いのです。

それを、不快に思う観客もやはり多いのですが、それが止まらず、

とうとう役者さんにまでその注意をさせてしまうという

ある意味不始末が起きていたんですよ。

今年のご挨拶は、、と思っていたら、

まだコロナの影響を慮ってか、

幕前のアナウンスによるご挨拶となりました。

こちらも、当番制ということです。

当番表を、サイトからお借りしたので

こちらに掲載させていただきます。

曜日 1

(午前11時開演)

2

(午後3時開演)

1 月2日 (月・休) 松 也 巳之助 初日
3日 (火) 歌 昇 新 悟
4日 (水) 種之助 隼 人
5日 (木) 莟 玉 橋之助
6日 (金) 種之助 隼 人
7日 (土) 松 也 巳之助
8日 (日) 歌 昇 新 悟
10日 (火) 莟 玉 橋之助
11日 (水) 松 也 巳之助
12日 (木) 橋之助 第1部休演
13日 (金) 莟 玉 巳之助
14日 (土) 種之助 隼 人
15日 (日) 歌 昇 新 悟
16日 (月) 松 也 第2部休演
17日 (火) 歌 昇 新 悟
18日 (水) 莟 玉 橋之助
20日 (金) 種之助 隼 人
21日 (土) 莟 玉 橋之助
22日 (日) 種之助 隼 人
23日 (月) 歌 昇 新 悟
24日 (火) 巳之助 松 也 千穐楽

 



新春浅草歌舞伎(2023)の上演時間は?お食事はできる?

新春浅草歌舞伎は1月2日に初日を開け、27日に千穐楽を迎えます。

休演日は9日(月)と19日(木)です。

新春浅草歌舞伎は、各部とも約3時間弱と短めです。

ただし、一つの演目は1時間ほどあるので、2演目でも見応え十分です。

こちらに上演時間を掲載します。

第一部 11時開演
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

引窓

11時~12時20分

(幕間30分)

二、男女道成寺(めおとどうじょうじ) 12時50分~13時40分
第二部 15時開演
一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 15時~16時30分

(幕間30分)

二、連獅子(れんじし) 17時~17時55分

幕間は30分間あります。

お食事は、観客席や一部ロビーでは可能ということです。

ただし、短い時間なので、あらかじめ準備して行ったほうが

慌てなくてよさそうですね。

1階のロビーや各階の売店でもお弁当は販売していました。

手頃なところは、天むすやおいなりさんにカツサンド。

ちょっと値をあげても2000円弱なので

若手の公演に合わせているようです。

こちらで買い求めるのもよいと思います。

また、第2部が終わるのが18時前なので、

終了後、浅草の美味しいお店に行くのもありなのかなって思います。

 

実は、この新春浅草歌舞伎は、

役者さんの好みの献立を集めた特製のお弁当も販売しています。

1900円とお高めですが、ネットからだと少しお安くなるので

予約してはいかがでしょう。

お申し込みはこちらからどうぞ

歌舞伎座オンラインサービス / お食事

 



新春浅草歌舞伎(2023)の感想

浅草歌舞伎第1部の感想

1月8日に第1部を観劇しました。

お年玉ナレーションは、中村歌昇さんでした。

3年ぶりの浅草に来られた喜びの言葉が印象的でした。

第1部は2演目、古典の名作と舞踊の名作で、

どちらも本公演でもよく観られる人気の演目です。

それだけに、今まで見てきたベスト舞台がチラついて

知らずに比較してしまうってこともありました。

 

前半は、「双蝶々曲輪日記~引窓~」です。

これは、2019年の9月に、中村吉右衛門さんの濡髪、尾上菊之助さんの与兵衛が

思い出されてしまいました。

 

このお芝居は、親子の情愛が要です。

殺人を犯して逃げている濡髪とそれを捉えようとする与兵衛は

血の繋がりはないけど兄弟です。

その間で板挟みとなるのが母のお幸、

そしてそれを知り心を痛める与兵衛妻のお早。

登場人物それぞれが葛藤を抱えている

心理的には重苦しい場面です。

 

その事実を知る前の

お幸とお早は、濡髪の来訪と与兵衛の出世を

純粋に喜び幸せを感じているので、

後半は真逆の苦しさを味わうことになってしまいます。

この対比が際立ったことがよかったです。

 

そして肝心なところ!

実の母と子、義理の母と子、

それぞれに母への思いは強いのですが、

やはり義理の息子与兵衛は、母への気遣いを隠せません。

それを知りつつも、母は、実の子濡髪をなんとか逃がしたいと

義理の息子に見逃すよう頼むのです。

その様子を見た濡髪は、

一度は母の願いを聞いて逃げようとするのですが、

義理の息子与兵衛に務めを背けさせることは義理が通らないと

母に自分を捉えるよう説得します。

この場が大きな見どころで、

それぞれの人物描写は若手大健闘!と思いました。

中でもベテラン上村吉弥さんのお幸はさすがで、

場の感情を盛り上げて見せてくれました。

 

最後まで気合の入った舞台で、よくまとまっていると思うものの

まだ心情の描写は浅いなとも思いました。

なさぬ仲の母への思慕や遠慮は普通の生活ではわからないですからね。

芝居を重ねながら、だんだんとそういう心情を培っていくのでしょうね。

それは今後に期待したいと思っています。

 

後半は「女男道成寺」。

左近になった巳之助さんに坂東三津五郎さんの面影がかぶって

ちょっと涙しちゃいました。

 

「道成寺」は歌舞伎舞踊の名曲です。

私も大好きな演目、すごく期待していました。

観終わって、この演目は奥が深いのだなあと感じました。

なぜなら、なんか物足りなさが残ったからなんです。

左近、白拍子花子だけではなく、

所化の踊りや所作も実は作品の大きな要素、

さらに技巧だけでもダメで

そこにグッと惹きつける凄みが欲しいと思ってしまいました。

前月に歌舞伎座で観た道成寺がよかっただけに、

それも比較していたかもしれません。

綺麗なんですけどね。

 

歌舞伎では踊りの質が本当に重要なのだなあと

改めて感じたところです。

若手にはうまさよりも、気迫で大暴れして欲しいなあ

という希望もちょっとはあるんです。

平均点は超えているけど物足りないというのはそういうところかもしれません。

つまりは、贅沢な感想ですね。笑

次回は、第二部も拝見します!



 

浅草歌舞伎第二部の感想

浅草歌舞伎第二部を1月10日に観劇しました。

この日のお年玉は、中村橋之助さんでした。

どうやら、一部には二部の出演者、二部は一部の出演者が

話をしているようですね。

今日は2階席からの感激でしたが、

2階は前方と後方の席は埋まっていましたが

その間は空席も目立ちました。

人は戻ってきたとはいえ、歌舞伎を観に来るお客様は

コロナで離れてしまったのかなあと少し残念にも思いました。

 

 

第二部は、演目が2つでしたが、どちらも満足感を得られました。

「傾城反魂香」は吃又で知られている「土佐将監閑居の場」でした。

これがね~~めっちゃよかったんです。

又平、おとくの無念さ、悔しさ、、、、が

ヒシヒシと伝わる場面は

思わず一緒に感情移入してしまったほどでした。。

吃りに生まれたばっかりに・・・と

親を、自らの不運さを嘆く2人に涙涙・・・

種之助さんのおとくはまさに、情のあつい女房。

歌昇さんの又平は、あの端正なお顔がぐしゃぐしゃになる程の

感情表現に引き込まれました。

 

筋書きのインタビューでは、

2人の勉強会「双蝶会」で吉右衛門さんに教えていただきながら

演じたことが書かれていました。

当時はうまくいかずに悔しかったとか。

でも、今日は本当にピュアで熱意ある又平とおとく夫婦が

心揺さぶるお芝居を見せてくれました。

 

それを力強く引っ張ったのが中村吉之丞さん。

吉右衛門さんのお弟子さんです。

セリフの言い回しや表情に吉右衛門さんが宿るほど

貫禄ある見事な土佐将監でした。

今まで見た中でも最も熱い師匠でしたね。

播磨屋の芸として真摯に向き合う思いが伝わりました。

中村歌女之丞さんの北の方も品がよく温かなお人柄が滲み出ていました。

さらに莟玉さんの修理之介や松也さんの雅楽之介も

お二人に合った役柄、

それぞれの活躍ぶりが、崖っぷち又平夫婦との落差を

際立てていましたね~。

それぞれのお役がしっかり立つと、舞台が調和しますね。

最後まで引き込まれるお芝居でした。

 

後半、葵太夫さんの語りがまた渋くて、

引き締めてくれました。

好みの問題かと思いますが、

私はこの播磨屋勢の「傾城反魂香」はとても好きだと思いました。

 



休憩中はロビーから浅草の景色を眺め、お芝居の余韻に浸りながら

コーヒーとお菓子をいただきました。

 

 

そして「連獅子」です。

これも正直に言ってしまうと、あまり期待はしていなかったのです。

松也さんの連獅子は映像では見たことがありますが、

莟玉さんはありません。

仔獅子の舞はとても激しく、動きも軽やかさが必須です。

それを莟玉さんが踊りきれるのかなって

不信感があったんです(ごめんなさい)。

しかし、その期待も見事に裏切られました。

 

いや、確かに軽やかさはあまりなかったけれど、

親(松也さん)と仔(莟玉さん)が思い合い、競い合う、そういう心情は

伝わる舞踊でした。

お二人ともイケメンなので

見た目もすごく映えていました。

これは大事だったかもしれないです(私基準)。

 

前半は狂言師の舞、ここは親が子を千尋の谷に突き落とすという故事が

舞踊に表されている印象的な場面。

突き落とす親の迫力、あがく仔、

そして、情を見せる親とそれを感じて這い上がる無邪気な仔、

その場面は親子というよりも先輩後輩に見えもしましたが、

気迫ある2人の舞に感激しました。

 

 

間狂言は、歌昇さん、種之助さん、実力者だけに盤石のでき。

わかっていても笑っちゃう、可笑しみ。

古典のユーモアは全身から発するオーラも大事なのですが、

2人はそれがありますね。

これも鍛錬の賜物だろうなあという印象です。

 

 

後半は、獅子になってからの踊り。

ここでも、松也親獅子が圧倒的な迫力を見せていました。

浅草歌舞伎のリーダーとして

全員を引っ張る気迫のようなものが感じられました。

ひょっとして、松也さんは今年で卒業かな・・・(ちょっと寂しい)。

まあ、この迫力なら仔はついていきますわね。

おなじみの毛ぶりは、

親子揃って力強かったです。

心なしか時間が長く感じられましたけどどうだったのかな?

特に終盤は、親獅子がスピードをあげ、そこに子獅子がついていくという構図、

やはり親が抜き出るからこそ連獅子の醍醐味が観られました。

見た目も綺麗でしたが、内容も十分に楽しめました。

何かが憑依しているんじゃないかと思えたほど

臨場感ある舞台に満足です。

 

第一部と第二部、どちらも観て思うことは、

まずは型が大事。

次に情が大事。

そして調和が大事。

ということでした。

歌舞伎は奥が深いですね~~~。

来年の浅草歌舞伎が今から楽しみです。

華やかな浅草での若手役者の活躍を

ぜひご覧いただければ私も嬉しいです。

読んでくださり、ありがとう存じまする。





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