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歌舞伎座1月公演、演目、配役、感想、チケット情報も!2024ver

公演情報
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歌舞伎座の1月公演は

令和6年(2024年)1月2日に初日を迎えます。

毎年、華やかなお芝居や音楽に心ウキウキする1月歌舞伎公演についてお伝えします。



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壽初春大歌舞伎(歌舞伎座1月公演)の演目・配役・あらすじは?

1月の歌舞伎座公演は

1月2日が初日、千穐楽が27日(土)です。

この間、9日(火)と18日(木)が休演日となっていますのでご注意くださいね。

それでは、

昼の部と夜の部と別に演目、配役、あらすじを紹介します。

 



壽初春大歌舞伎昼の部の演目、配役、あらすじ紹介

一、當辰歳歌舞伎賑(あたるたつどしかぶきのにぎわい)五人三番叟・英獅子の配役とあらすじ

〈五人三番叟〉

三番叟 中村 福之助

三番叟 中村 鷹之資

三番叟 中村 歌之助

三番叟 中村 玉太郎

三番叟 中村 虎之介

舞踊です。

5人の三番叟が新しい年を祝って

天下泰平と五穀豊穣の願いを込めた

踊りを明るく踊ります。

〈英獅子〉

芸者  中村 雀右衛門

鳶頭  中村 鴈治郎

鳶頭  中村 又五郎

江戸の初春を祝い、

艶やかな芸者と粋のいい鳶頭が

江戸情緒たっぷりに

舞踊を披露します

 

二、荒川十太夫(あらかわじゅうだゆう) 赤穂義士外伝の内

神田松鯉 口演より 竹柴潤一 脚本 西森英行 演出

荒川十太夫   尾上 松緑

松平隠岐守定直 坂東 亀蔵

大石主税    尾上 左近

杉田五左衛門  中村 吉之丞

泉岳寺和尚長恩 市川 猿弥

堀部安兵衛   市川 中車

2022年10月の歌舞伎座初演のお芝居を

ほぼ同じ面々で再上演します。

赤穂義士の七回忌を弔う人々が

行き交う泉岳寺の門前。

下級武士に似つかわしくない身なりで

やってきたのは伊予松山藩松平家の徒士(かち)侍・荒川十太夫でした。

侍が身分を偽るような身なりをすることは

禁じられています。

偶然居合わせた同藩目付役の杉田五左衛門は、

大罪であると、十太夫を咎めます。

その日の夜、取り調べの場で

松平隠岐守から理由を問われた十太夫は、

赤穂義士の一人・堀部安兵衛の介錯をつとめた日のことを語り始めます。

赤穂浪士は討ち入り後、

うち10名が松平家の預かりとなった。

切腹の沙汰が出たため、

松平家は5人の介錯人を選ぼうとしたが、

4人までは決まったものの

あと1人、刀の腕前が優れているものが見つからない。

徒士侍で身分は低いものの腕は十分な

荒川十太夫にその白羽の矢が立った。

介錯の当日、

十太夫は堀江安兵衛に名前を聞かれます。

十太夫の身分は、最も低い徒士侍。

堀部安兵衛は、二百石の扶持がある身分、

そのようなお相手に身分の低い自分が介錯を務めるのは、

残念に思うのではないかと考えた十太夫は、

咄嗟に「物取役でござります」と

安兵衛の位に合う役職を述べてしまう。

安兵衛は、身分ある方の介錯を喜んで切腹を果たす。

しかし、嘘をついてしまった十太夫は

良心の呵責に悩むのです。

そして、内職を始め、

1年後にはそのお金で立派な衣装を揃え、

お経料として寺に寄付をし、

安兵衛の墓前で謝罪したのです。

その翌年も、同じように参った十兵衛であるが、

その姿を見咎められてしまったのだ。

その理由を聞いた松平隠岐守は、

忠臣と言われる武士への言葉に嘘がないようにと、

十太夫を物取り役に取り立てるというのでした。

思わぬことから出世した十太夫は

そのお礼に再び墓前に参拝するのでした。



三、江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし(こりこりばなし)

北條秀司 作・演出・奈河彰輔 演出・大場正昭 演出

手拭い屋伊之助 松本 幸四郎

女房おきわ   尾上 右近

雇人又市    市川 染五郎

博奕打ち福造  大谷 廣太郎

おそめ     市川 青虎

弔問の女おしづ 中村 梅花

遊び帰りの男  澤村 宗之助

寺男甚平    中村 亀鶴

法印重善    中村 錦之助

江戸の吉原田圃で

手拭い染屋を営む伊之助は、

元は上方の女方役者でした。

女房のおきわは元は女郎、

見た目は綺麗ですが、酒飲みの怠け者です。

同居する使用人の又市は、頭が弱いという噂。の三人で暮らしています。

おきわは、実はなまぐさ坊主の重善と深い仲。

伊之助のおきわへの執着は

次第に増し、

おきわは重善と添いたい一心で

伊之助を殺すことを画策しました。

ある日、伊之助が食べているフグ鍋に

又市が買ってきた染粉を混ぜて

伊之助殺しを実行します。

しかし、死んだはずの伊之助が

翌朝姿を表し、おきわも重善もびっくり!

再び、伊之助殺害を試みますが、

またも死んだはずの伊之助が戻ってきてしまいます。

気の弱い重善は、もう真っ平とばかりに

おきわから離れようとしますが、

それを許せないおきわは、

伊之助に飲ませた毒を重善に飲ませ、

自分も飲んで心中を計ります。

ところが、毒を飲んでも死にません。

そうしているうちにまたもや伊之助が現れ、

重善はおきわを置いて逃げてしまいます。

実は、又市は狂言作者で 、

浮気性のおきわを懲らしめるために

伊之助と一芝居打ったのでした。

すっかり、気がおかしくなってしまったおきわ。

伊之助は、おきわの世話を親身にします。

が、留守の時に訪ねてきた甚平が見たのは、

重善からの便りをウキウキしながら聞くおきわ。

なんと、どっちもどっちの化かし合いだったのでした。

お正月から、お腹を抱えて笑えそうな

楽しいお芝居ですね。

続いて、夜の部を紹介します。



壽初春大歌舞伎夜の部の演目、配役、あらすじ紹介

1月の歌舞伎座公演夜の部は、

お馴染みのお芝居と舞踊が揃いました。

最後の京鹿子娘道成寺は、

前半が中村壱太郎、後半が尾上右近と

2人の花子を楽しむことができます。

一、鶴亀(つるかめ)

女帝  中村 福助

亀   尾上 松緑

従者  尾上 左近

従者  市川 染五郎

鶴   松本 幸四郎

華やかな舞踊劇です。

新しい春を迎えた宮中の華やかな節会。

女帝の前では

千年万年の寿命を捧げるという、

めでたい鶴と亀が舞い踊ります。

中村福助さん、

復帰後の存在感が益々大きくなってるなあと感じます。

二、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)

工藤左衛門祐経  中村 梅玉

曽我十郎祐成   中村 扇雀

曽我五郎時致   中村 芝翫

化粧坂少将    市川 高麗蔵

近江小藤太    中村 松江

八幡三郎     中村 虎之介

梶原平三景時   松本 錦吾

梶原平次景高   大谷 桂三

小林朝比奈    坂東 彌十郎

鬼王新左衛門   中村 東蔵

大磯の虎     中村 魁春

歌舞伎では何回も上演されているお馴染みのお芝居。

舞台が新春の祝いなので、季節的にも合うのでしょうね。

工藤祐経の館では、

富士の巻狩りの総奉行に任じられた工藤が

祝宴を催しています。

そこへ、曽我十郎と五郎の兄弟がやって来て

工藤への対面を願い出ます。

二人の父は、

18年前に工藤の不意打ちにより落命。

その仇を討とうとはやる五郎は、

工藤に詰め寄りますが十郎に止められます。

そして工藤からは

富士の巻狩りが終われば討たれようと、

狩場へ入れる手形をもらい、

また改めて再会することを誓うのでした。



三、息子(むすこ)

小山内薫 作・齋藤雅文 演出

火の番の老爺 松本 白鸚

捕吏     市川 染五郎

金次郎    松本 幸四郎

高麗屋三代にわたる共演です。

雪が降りしきる冬の夜。

江戸の入り口にある火の番小屋で

一人寂しく焚火にあたる番人の老爺は、

気に入らない相手には口も効かぬ頑固者です。

小屋に顔を出した捕吏も相手にしません。

しかし、両親を探しているという

一人の若い男が入ってくると、

自分にも9年前に上方へ出た

立派な息子がいると話し出す老爺。

実はこの若者こそ、今はならず者となった息子・金次郎でした。

思わぬ親子の再会に胸が熱くなる

元は英国の戯曲を日本風にアレンジした作品です。

四、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)

鐘供養の場

白拍子花子 中村 壱太郎(2日〜14日)

尾上 右近(15日〜27日)

所化    大谷 廣太郎

中村 玉太郎

春爛漫、

鐘供養のため所化が集まる道成寺。

そこへ白拍子の花子が現れ、

鐘を拝みたいと申し出ます。

所化たちは舞の奉納を条件に入山を許しますが、

花子は切ない恋心を艶やかに踊り披露するうち、次第に形相が変わります。

なんと花子は、

蛇の化身だったのです。

衣装や舞がくるくる代わり

最後は恐ろしい蛇へと変身。

女形の名作

今月は若手二人がどのような花子を見せてくれるか

楽しみなのです。



歌舞伎座公演、壽初春大歌舞伎の上演スケジュールは?

歌舞伎座1月公演の上演スケジュールは以下の通りです。

昼の部が11時開演、

10時半ごろから会場に入ることができます。

11時〜11時22分:當辰歳歌舞伎賑(あたるたつどしかぶきのにぎわい)

幕間25分間

11時47分〜12時51分:荒川十太夫(あらかわじゅうだゆう)

幕間35分間

13時26分〜15時9分:狐狸狐狸ばなし(こりこりばなし)

夜の部の開演が16時で、会場が15時30分です。

16時〜16時20分:鶴亀(つるかめ)

幕間15分間

16時35分〜17時22分:寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)

幕間35分間

17時57分〜18時29分:息子(むすこ)

幕間20分間

18時49分〜19時39分:京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)

となっています。

長い幕間にお食事やお買い物が楽しめます。

私は、35分間の幕間に、

木挽町広場でお土産とコーヒーを買って戻ったけど

結構余裕で過ごせました。



歌舞伎座1月公演の一幕見席のチケット代と上演時間は?

それでは、歌舞伎座一幕見席についても紹介します。

この制度はとても便利です。

まず初めに簡単な制度を説明します。

前日の12時から、チケットのオンライン販売が始まります。

大体40席ほどです。

人気の演目は、20分くらいで売り切れてました。

当日販売は朝の10時からやっていて、

これは早いもの順。

20席あります。

懐が寂しい時や、一つの幕だけ見たい時は

とても便利なのでぜひご活用ください。

ちょうど写真を撮ってきたので、

スケジュールと金額はこちらからご確認くださいね。

そして、一幕見席の前売りは

こちらのサイトからになります。

Web松竹では扱ってないのでご注意くださいね。

 



壽初春大歌舞伎(歌舞伎座1月公演)の感想・観劇レポート

では、こちらは観劇の感想をまとめていきます。

まだ見ていないものは観劇してから追記しますので

楽しみにお待ちくださいね。

壽初春大歌舞伎(歌舞伎座1月公演)昼の部の感想・観劇レポート

1月2日、初日に観劇しました。

まあ、お正月だけあって、

歌舞伎座の外も内側もとても華やかな雰囲気でした。

夜、Eテレの中継もあるのですが、

そのスタンバイの様子も見られました。

では、感想をざっくりと!

當辰歳歌舞伎賑は、若手役者五人による五人三番叟と

ベテラン役者の英獅子。

どちらも舞踊ですが、

若手のエネルギッシュな舞と

ベテランの優雅で余裕ある舞を

対比的に見られたのがよかったです。

五人の三番叟は、

それぞれ力一杯という感じで

観る側も少し力が入ります。

私としては、

五人の立ち位置や隊形のバランスが

乱れがちなのが気になっちゃいました。

幕開けは明るくカッコよくは大賛成なので、

後半までにもっと磨かれることを期待します。

荒川十太夫は、2022年の初演も観ています。

この時にも思いましたが、

今回もしみじみといいお芝居だなあと感じました。

派手なところはなく、

ほとんどが語りでストーリーが進むのですが、

現在と過去の語りと再現のシーンに違和感がなく

一続きのお芝居と見られたことに感心しました。

前半にお目付けやくの杉田五左衛門が

荒川十太夫を見咎め、きつく叱責する場面があります。

今回はストーリーがわかっていたせいもありますが、

五左衛門役の吉之丞さんが、

とても強い口調で厳しく言い渡していたことが

十太夫の罪の大きさを表していたと感じました。

後半の取り調べの場での十太夫の謙り方、

真実を話すうちにその場の誰もに生まれる

武士たるもののあり様がリアルに感じられたのは、

この前半の場面の効果もあると思いました。

品があり気量の大きい殿様を

坂東亀蔵さんが見事に演じていたことも

感動をいや増していたと思います。

ただ、堀部安兵衛役が、

前回の市川猿之助さんから市川中車さんへと変わっています。

仕方のないことですが、

これは前回のことを思い出して悲しくなりました。

中車さんも悪くないけど、

猿之助さんの安兵衛と比べてしまう私がいました。

何が違うのか、、と考えていて気づいたのが、

猿之助さんの安兵衛は、

悟り切った無我の境地が表れていたこと、

もうこの世には未練はなく、清々しく生を終えられることに、

喜びすら感じられる、そんな安兵衛だったんです。

おそらく、あの時代の安兵衛もそうだったのでは、と

思えるほどの武士としての誇りを持った安兵衛でした。

ああ、あの演技にはそういう意味があったんだあなと

改めて感じ入り泣きたくなってしまいました。

そうであっても、

荒川十太夫は本当にいいお芝居です。

ぜひ、多くの方に観ていただきたいお芝居です。




最後が狐狸狐狸ばなし、

これはとても面白くてたくさん笑いました。

初笑い!にピッタリです。

とにかく、幸四郎さんの伊之助が上手いのなんのって・・。

こういうスッとボケたお役を

とてもナチュラルに演じられるのは

今の幸四郎さんがダントツかなって思いました。

相手役のおきわを演じるのが尾上右近さん。

ちょっと、大雑把なところもありますが、

役の性根としてはいい感じで、

コメディエンヌとしての才能も感じさせる演技でした。

彼には、芝居を通してさらに磨きがかかることを期待したいです。

もう一人、期待の人が市川染五郎さん。

間抜け役の又やん、

元々が美しすぎる方なのでどうかなと思っていたのですが、

なかなかに好演されていました。

彼もきっと磨かれることでしょう。

でもね、手足の細さや整ったお顔立ちは

この役にはちょっとそぐわないです。

その分、演技でカバーしていくのだろうという期待です。

ものぐさ坊主重善の中村錦之助さんは、

これまた上手いお役です。

中村亀鶴さんも、嫌な役どころがはまっててよかった。

特筆すべきは、市川青虎さん。

彼は本当にすごい役者さんだなと思いました。

若いけどセンスあります。

恋に狂う牛娘役がどハマりしていました。

ちょっと大人のエロティシズムも漂わせながらも、

下品にならないところで笑わせるのが

歌舞伎役者のうまさじゃないかなって思ったところです。

このお芝居は、大きな口を開けて笑ってみてほしい

そんな楽しいお芝居でした。

夜の部については、また後日追記します。

ここまで読んでくださり、ありがとう存じまする。



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