平成中村座小倉城公演初日!!中村屋で染まる25日間。〜演目・主な配役・あらすじ・見どころ〜

令和初の平成中村座は九州博多の小倉城で初日を迎えました。

江戸時代の芝居小屋の風情を感じつつ、

芝居を楽しんでもらおうという、

故十八代目中村勘三郎の遺志を、

勘九郎・七之助兄弟がうけつぎ開催している公演です。

11月1日(金)~26日(火)まで小倉城内で上演しています。



令和になって初めての平成中村座公演

なんと九州へ初上陸です。

博多座の20周年を記念しての誘致ということで、

今年九州は歌舞伎が大豊作、な感じですね。

会場は、小倉城がある市内の公園、

836席の芝居小屋を設け、26日まで昼夜47公演する予定です。

初日の開場を知らせる式典「一番太鼓」が

青空に響き渡ったそうです。

夜の部では、通し狂言「小笠原騒動」を上演します。

これは、豊前小倉藩主の小笠原家のお家騒動などを描いており、

舞台背面の壁が外れ、城を借景にするなど大胆な演出も見ものとなるそう。

予約席は完売で若干の当日券があるということなので、

お近くの方、この機会に中村座を楽しんでください。



平成中村座小倉城の歌舞伎の公演情報~演目・主な配役・あらすじ

【昼の部】11時開演

一、神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)

福内鬼外 作

娘お舟  中村 七之助

新田義峯 中村 橋之助

傾城うてな 中村 鶴松

渡し守頓兵衛 坂東 彌十郎

渡し守頓兵衛は強欲だが、娘お舟は可憐で器量よしです。

多摩川の矢口渡に近い頓兵衛宅に

宿を乞う恋人連れの新田義峯に、お舟は一目ぼれします。

義峯の捕縛を企てる父に対し、

命がけで助ける娘を描きます。

二、お祭り(おまつり)

鳶頭  中村 勘九郎

若い者 中村 虎之助

天下祭と呼ばれた山王祭。

鳶頭は江戸城に繰り込む山車の先導を終え、

ほろ酔い気分です。

大山参りした折のおのろけや狐拳の遊びなどを思い出し、

最後は若い者との所作ダテを見せる踊りです。

三、恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)封印切

亀屋忠兵衛  中村 獅童

傾城梅川   中村 七之助

井筒屋おえん 中村 歌女之丞

槌屋治右衛門 片岡 亀蔵

丹波屋八右衛門 中村 勘九郎

他人の金を預かる飛脚業。

金の封印を切れば死罪となります。

飛脚問屋の忠兵衛は、梅川の身請け金に困り、

梅川らの前で、ライバルの八右衛門に金のない奴だと悪口され、

我慢ならず、武家屋敷に届ける300両の金の封印を切ってしまいます。

【夜の部】 15時45分開演

通し狂言 小笠原騒動(おがさわらそうどう)

勝 諺蔵 作 大西利夫 脚色 奈河彰輔 補綴・演出 今井豊茂 補綴

小笠原諸礼忠孝(おがさわらしょれいのおくのて)

岡田良助/犬神兵部 中村 勘九郎

小笠原隼人/奴菊平 中村 獅童

お大の方/良助女房おかの 中村 七之助

飛脚小平次   中村 橋之助

小平次女房お早 中村 虎之助

隼人妹小萩/林数馬 中村 鶴松

良助母お浦   中村 歌女之丞

小笠原豊前守  片岡 亀蔵

小笠原遠江守  坂東 彌十郎

『通し狂言小笠原騒動』は、

九州の小倉藩のお家騒動と当地に伝わる白狐の昔話をもとにした芝居です。

物語は小倉藩主の小笠原豊前守の狐狩りに始まります。

側室お大の方と怪しい関係の執権犬神兵部は、

お家乗っ取りを企んでいます。

それに対抗し、苦悩する小笠原隼人、

重臣月本主膳、旧臣の飛脚小平次と女房お早。

岡田良助はお早から陰謀を記した密書を奪いますが、

家族の死を知り、

兵部の甘言から目が覚め、本心に戻るのです。

*中村屋兄弟については、こちらにも書いていますのでよかったらお読みください。

いだてんで活躍中の中村勘九郎、 納涼歌舞伎、花形歌舞伎と大役に挑戦中の中村七之助。 名門中村屋を背負って立つ兄弟が、 10...

*中村獅童については、こちらにも書いていますのでよかったらお読みください。

歌舞伎にとどまらず、テレビや映画やファッション誌でも活躍中。 ちょっと奇抜な印象が大人気の、二代目中村獅童。 現在オフシアター歌...



平成中村座小倉城の歌舞伎の見どころを勘九郎、七之助が語った

小倉城内に併設された平成中村座。

その場での芝居見物そのものが、見どころと言えます。

一座を率いるのは、中村勘九郎です。

平成中村座について、

「江戸時代の芝居小屋のような、皆がぎゅうぎゅうになって、役者の息吹、そして観客と一体になれる小屋をやりたいという父の思いからできた小屋。父の夢であり、僕たちにとっても、いろいろな可能性がある夢の小屋なので、その魅力が少しでも九州の皆さんに伝わればいいなと思っています」

と話していました。

弟の中村七之助は、

「大阪より西に行ってない、という話しが(父勘三郎から)たびたび出ていました。九州にいつか行こうと言ってたことが、亡くなって少し経ってから、かなった。父も一緒にいるのだという気持ちで、今回は父の魂と共に、いい公演にしていきたい。また、九州のお客様はとても熱いお客様が多いので、その熱意に負けないように、いい芝居をしたい」

と話していました。

では、それぞれの演目についても

2人の意気込みをみていきましょう。

『神霊矢口渡』では、七之助がお舟を初役で勤めます。

その役について、

「歌舞伎の代表的な娘役の一つで、とてもいい役。歌舞伎の娘役は、何か思ったら、一筋に突っ走る。ひと目みただけの男の人を助けようと、命をかけて、太鼓を打つという、情念がある。娘役の醍醐味が詰まったお役」

と演じることを楽しみにしているそうです。

勘九郎は、『お祭り』に出演します。

「祖父(十七世勘三郎)、父ともに大事にしてきた踊り。「平成中村座」には、江戸時代の小屋では絶対にできなかった仕掛けがあり、後ろがばっと開くんです。父が踊ったときは、開けてかっこよかった思い出があります。ぜひ、今回も後ろを開けさせていただく。」

とワクワクするような種明かしもしてくれました。

『封印切』では、獅童の忠兵衛に、八右衛門を勘九郎が、七之助が梅川を勤めます。

勘九郎は、八右衛門を勤めるにあたり、嫌な奴だけどどこか憎めない、

可愛らしいところをつくっていくそうです。

そして、何よりも忠兵衛との息が気になります。

これについては、

「獅童さんとは子どもの頃から父の元、ともに修行してきましたし、不思議な縁を感じるんですけれども、二人の息が合ったところをお見せできれば」

と自信をのぞかせていますね、

10月31日、誕生日を迎えた中村勘九郎を、

小倉の町でお祝いする、こんな素敵な写真を発見!!

https://www.instagram.com/p/B4SNYzIgP_7/?igshid=1f4ez71qmrx5y

夜の部の『小笠原騒動』は、小倉藩で実際に起きたお家騒動を題材とした作品です。

勘九郎は、小倉に決まったとき、これはやるしかないと、運命だなと思ったそうです。

歌舞伎のドラマ性に加え、水車が回りながらの立廻りや、

早替りなど、みどころたっぷりな演目だそうです。

演目の途中で、芝居小屋の後ろを開けるという演出もあるんだとか。

これは是非にも観たい演目ですね。



平成中村座名物、お練りと20軒長屋も楽しめます!

10月27日、秋晴れのさわやかな気候のなか、お練りが行われました。

出席したのは、

中村勘九郎、中村七之助、中村獅童、片岡亀蔵、坂東彌十郎の五名です。

集まった歌舞伎ファンの方々の歓声に包まれながら、

人力車に乗り込み、「小倉祇園太鼓」の山車に先導され、

色とりどりの幟が立つ商店街を通りながら、進んで行ったそう。

周囲からは、熱のこもった応援が寄せられ、

笑顔で手を振りながら応えてくれたそうです。

一人ひとりの挨拶もあり、会場は大にぎわいだったとのことです。

また、平成中村座には、芝居小屋のそばに

20軒長屋が立ちならぶのも名物です。

今回は、10軒は東京からの出店、

残りの10軒は、地元北九州からの出店だとか。

ここは、チケットなしでも来られるので、

江戸時代の町を散歩するつもりで、

行ってみたら楽しいと思います。

かしこまって、観劇をするのではなく、

ぶらぶら町歩きと一緒に芝居も観ちゃおうぜ!的なノリ、

それを演出しているのも

平成中村座の魅力の1つだと思います。

北九州は私にとっては遠くていくことができませんが、

逆に北九州の方にとっては、

自分たちの町に芝居小屋がきてくれた

そんな喜びが溢れているのでしょうね。

https://twitter.com/hakatazatheater/status/1190087770917588992

26日の千秋楽まで、

小倉城が暑いことだけは確かですね。

お練り当日、こんな状態だったらしいですよ〜。

すごい人人人!!!

読んでくださり、ありがとう存じまする。