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新春浅草歌舞伎2024の感想・お年玉の配役、上演時間、お食事の仕方や座席の見え方も!

公演情報
歌舞伎美人より借用
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新春浅草歌舞伎2024が話題です。

いよいよチケットも発売され、いい席はすでに売り切れも続出!

そんな見どころたっぷりの「新春浅草歌舞伎2024」を楽しむための

上演時間、演目、配役、お弁当の食べ方までを紹介します!

 

歌舞伎美人より借用

 



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  1. 新春浅草歌舞伎の上演時間、日程スケジュールなど
    1. 第一部の上演時間:11時開演
    2. 第二部の上演時間:15時開演
  2. 浅草歌舞伎2024の演目は古典中心!
    1. 第一部の演目 11時開演
      1. ◎お年玉〜年始のご挨拶〜
      2. 一.本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)十種香
      3. 二.与話情浮名横櫛(よはなさけうきなのよこぐし)源氏店
      4. 三.神楽諷雲井曲鞠(かぐらうたくもいのきょくまり)
    2. 第二部の演目 15時開演
      1. ◎お年玉〈年始ご挨拶〉
      2. 一.熊谷陣屋(くまがいじんや)一谷嫩軍記
      3. 二.流星(りゅうせい)
      4. 三.魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)新皿屋舗月雨暈
  3. 浅草歌舞伎2024の配役は?
    1. 第一部の配役 11時開演
      1. お年玉〈年始ご挨拶〉
      2. 一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)十種香
      3. 二、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)源氏店
      4. 三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)どんつく
    2. 第二部の配役 15時開演
      1. お年玉〈年始ご挨拶〉
      2. 一、一谷嫩軍記・熊谷陣屋(くまがいじんや)
      3. 二、流星(りゅうせい)
      4. 三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
  4. 新春浅草歌舞伎のお食事は?お弁当はどこで食べる?
  5. 浅草歌舞伎の場所は浅草公会堂、座席の見え方は?
  6. 新春浅草歌舞伎の感想、観劇レポート
    1. 新春浅草歌舞伎昼の部の感想
    2. 新春浅草歌舞伎夜の部の感想

新春浅草歌舞伎の上演時間、日程スケジュールなど

新春浅草歌舞伎、令和5年のスケジュールは、

2日(火)が初日で26日(金)が千穐楽となっています。

休演日は、8日(祝)と19日(金)です。

21日(日)の第二部は、「着物で歌舞伎」のイベントと重なるようですね。

浅草歌舞伎の特徴の一つに、

昼の部と夜の部とでは演目も配役も変わる

ということがあります。

ですから、後述の演目と日程をよくチェックして

観劇する日を決めてくださいね。

なお、昼の部は11時からで夜の部は15時からとなっています。

上演時間は以下の通りです

第一部の上演時間:11時開演

11時〜11時5分 お年玉

11時5分〜11時56分 本朝廿四孝・十種香

幕間 25分間

12時21分〜13時24分 与話情浮名横櫛・源氏店

幕間 20分間

13時44分〜14時16分 神楽諷雲井曲毬・どんつく

お昼を食べるにはちょっと時間が短いので

ささっと食べるように計画しておくといいですね

第二部の上演時間:15時開演

15時〜15時10分 お年玉

15時10分〜16時40分 一谷嫩軍記・熊谷陣屋

幕間 15分間

16時55分〜17時16分 流星

幕間 20分間

17時36分〜19時4分 新皿屋敷朧月雨傘・魚屋宗五郎

こちらも、幕間のお弁当は厳しいかも!

私は、特製弁当を買って帰る予定です。

 



浅草歌舞伎2024の演目は古典中心!

新春浅草歌舞伎は若い役者さんがそれぞれの修練の場として、

本興業(歌舞伎座など)ではなかなか務められないお役を

上演することが多いです。

令和6年の浅草歌舞伎の演目は、もろ古典 !!

歌舞伎ファンはニマニマだし、

歌舞伎初心者の歌舞伎始めにはぴったりの演目となっています。

それではいかに、演目と簡単な見どころを紹介しますね。



第一部の演目 11時開演

◎お年玉〜年始のご挨拶〜

浅草歌舞伎名物のお年玉、

夜の部もありますが、

毎回メインの役者が交代で出てきて

ご挨拶をくださいます。

一時期は、「携帯の電源をお切りください」ばかり言っていた時もありました。

せっかくの役者さんのお言葉なのに、

それを言わざるを得ない観客のマナーに

うんざりした思い出があります。

ま、それは置いておいても

ご贔屓の時に感激が当たったら嬉しいですよね。



一.本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)十種香

上杉謙信の娘八重垣姫は許嫁の武田勝頼の死を

嘆いています。

しかし、これは敵の目を欺く策で、

花作りの蓑吉の姿で姫の前に現れます。

実は、上杉に奪われた武田家の家宝である諏訪法性の兜を奪い返す目的でした。

許嫁を一途に思う八重垣姫は

歌舞伎の3大赤姫の一人です。

恋のため、親をも裏切る姫の情熱は

このお芝居の大きな見どころです。

二.与話情浮名横櫛(よはなさけうきなのよこぐし)源氏店

ヤクザの囲われものだったお富と恋に落ちた与三郎は、

身体に34の切り傷を負い海に投げ込まれます。

同じく海に身を投げたお富ですが、和泉屋の番頭、多左衛門に奇跡的に助けられ、

妾宅で不自由なく暮らしています。

そこに現れたのが死んだはずの与三郎!

美男美女の役者による

会話場面が眼福な一幕です。

三.神楽諷雲井曲鞠(かぐらうたくもいのきょくまり)

賑やかな舞踊、田舎者のどんつくと

いなせな江戸っ子たちとの対比も楽しい

華やかな舞踊劇です。



第二部の演目 15時開演

◎お年玉〈年始ご挨拶〉

昼の部をご参照ください。

一.熊谷陣屋(くまがいじんや)一谷嫩軍記

「一枝を採らば一指を切る」という制札に込められた

源義経の思いを汲み取り

平敦盛との合戦で我が子を犠牲にすることを選んだ

熊谷直実の苦しい心のうちや

息子を愛する二人の母とのやりとりが

苦しいくらいに胸を打つやるせない物語です。

詳しいあらすじはこちらを参考にしてね

二.流星(りゅうせい)

雷の夫婦、親子などの騒動を

一人の役者が踊り分ける

快活な舞踊劇です。

三.魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)新皿屋舗月雨暈

酒を飲むと暴れるため、禁酒を誓った魚屋の宗五郎。

しかし、実の妹が妾として取り立てられた旗本磯部の家で、

濡れ衣を着せられてなぶり殺しにあったことを知り、

宗五郎は酒を飲み、磯部邸へと乗り込みます。

シラフから酒を飲みながら徐々に酔いが回っていく様子が

見どころのお芝居です。

では、その見どころ満載の演目を

演じてくれる役者さんは誰?

ということから配役を紹介しますね。



浅草歌舞伎2024の配役は?

浅草歌舞伎は、前述の通り、若手歌舞伎役者の登竜門として

毎年お正月に上演されている歌舞伎のお芝居です。

コロナ禍では中止になっていたのが

2023年から開催、そしての2024年。

顔ぶれはあまり変わりませんが

この素敵な皆様を拝めるのも

あと少しかなって思うほど

それぞれが大活躍する姿が見られるようになりました。

だからこそ、今のうちにこの役者さんたちの「今」を

見ておきたいのですよね。

さて、前段が長くなりそうなので、ここから配役を紹介します。

こちらは、公式サイトからの引用になります。



第一部の配役 11時開演

お年玉〈年始ご挨拶〉

曜日 名前(以下同) 10 莟玉 18 巳之助
2 松也 11 莟玉 20 新悟
3 歌昇 12 巳之助 21 歌昇
4 巳之助 13 隼人 22 巳之助
5 莟玉 14 橋之助 23 橋之助
6 種之助 15 種之助 24 莟玉
7 巳之助 16 巳之助 25 隼人
9 新悟 17 莟玉 26 巳之助

推しの出る日に当たると嬉しいですね!

今からでも追いチケ間に合いますよ。

一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)十種香

八重垣姫  中村 米吉

武田勝頼  中村 橋之助

腰元濡衣  坂東 新悟

白須賀六郎 中村 種之助

原小文治  坂東 巳之助

長尾謙信  中村 歌昇

三世瀬川如皐 作

二、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)源氏店

切られ与三郎  中村 隼人

妾お富     中村 米吉

番頭藤八    市村 橘太郎

蝙蝠の安五郎  尾上 松也

和泉屋多左衛門 中村 歌六

三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)どんつく

荷持どんつく  坂東 巳之助

親方鶴太夫   中村 歌昇

太鼓打     中村 種之助

大工      中村 隼人

子守      中村 莟玉

若旦那     中村 橋之助

芸者      中村 米吉

白酒売     坂東 新悟

田舎侍     尾上 松也

第一部は、十種香、源氏店共に

女形の活躍場面が多い演目。

どちらも、中村米吉さんが務められることが

興味深いですね。

赤姫の八重垣姫、

色艶のある元芸者のお富、

どちらも女性の美しさと華やかさが

見どころの一つと私が思っている演目です。

多左衛門に中村歌六、しっかり押さえてくれそうです。

イケメン役は中村橋之助さんと中村隼人さんが務めますね。

個人的には、中村隼人さんが

与左衛門の色気、退廃的な悪ぶりを

どこまで出せるかに注目したいです。

3つ目の舞踊は

オールスターが揃う贅沢な一幕、

こちらも楽しみだな。



第二部の配役 15時開演

お年玉〈年始ご挨拶〉

担当は以下の表の通りです。

誰に当たるか楽しみですね!

曜日 名前以下同 10 米吉 18 隼人
2 種之助 11 種之助 20 種之助
3 米吉 12 米吉 21 米吉
4 隼人 13 種之助 22 松也
5 松也 14 隼人 23 隼人
6 米吉 15 松也 24 種之助
7 松也 16 米吉 25 米吉
9 隼人 17 松也 26 松也

 

一、一谷嫩軍記・熊谷陣屋(くまがいじんや)

熊谷直実    中村 歌昇

相模      坂東 新悟

藤の方     中村 莟玉

梶原平次景高  中村 吉之丞

堤軍次     中村 橋之助

源義経     坂東 巳之助

白毫弥陀六   中村 歌六

二、流星(りゅうせい)

流星   中村 種之助

三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

河竹黙阿弥 作新皿屋舗月雨暈

魚屋宗五郎   尾上 松也

女房おはま   坂東 新悟

小奴三吉    中村 種之助

磯部主計之助  中村 隼人

菊茶屋娘おしげ 中村 莟玉

菊茶屋女房おみつ 中村 歌女之丞

父太兵衛    市村 橘太郎

鳶吉五郎    中村 橋之助

召使おなぎ   中村 米吉

岩上典蔵    坂東 巳之助

浦戸十左衛門  中村 歌昇

熊谷陣屋に中村歌昇さん、、、

とても感慨深いです。

熊谷といえば、2世中村吉右衛門さんの代表作!

それを播磨屋の歌昇さんが演じるのかと思うと、

おばちゃんは泣いちゃいそうです。

実はこの役は、芝翫型もあるので、

橋之助さんも狙っていたお役だと思うのよね。

今回は、歌昇さん。

今年の又平が素晴らしかったので

来年も期待が高まります。

脇の女性陣(新悟さん、莟玉さん)がんばってね!と伝えたい。

魚屋宗五郎には尾上松也さん。

音羽屋の大事なお家芸の一つですね。

これを松也さんが務めるのも

感慨深いものです。

宗五郎の見どころは、酔いが回っていく様と

言われています。

これを、誰から学ぶのかな、、、

できれば菊五郎の親父様に学んでいただきたいな。

と思っています。



新春浅草歌舞伎のお食事は?お弁当はどこで食べる?

新春浅草歌舞伎というと

お弁当にするか、浅草の美味しいところに行くかで

迷うものです。

浅草松屋もあるので、

地下でお弁当を買って持っていくのもいいですし、

特製のお弁当を購入するのもお勧めします。

今年もあるのかな?

私は、これは劇場で食べるのがもったいなくて

家に持って帰って食べました。

浅草公会堂は、飲食できるラウンジのような場もありますし、

座席で食べるのもありです。

気になるのは時間ですね。

あまり長い幕間は取れないと思います。

なので、悩まずに決めていくと

時間を有効に使えると思います。

特製お弁当の予約はこちらです(外部サイトへ飛びます)



浅草歌舞伎の場所は浅草公会堂、座席の見え方は?

浅草歌舞伎の会場は浅草公会堂です。

昨年リニューアルして綺麗になりました。

見づらかった席も変わったか、、と思いましたが

昨年はそれほど感じませんでした。

手すりが視界に入る

座らない方がいい座席というのもあります。

特に、2階の一列目は余計な機材が視界に入ること、

3階も手すりの高さが邪魔になることがあります。

と言いつつ、私はいつも一列目を買って

当日後悔するんです。

だったら、価格もお安いので

1階席で見るのもいいのかなあと思いますよ。

座席表はこちらを参考になさってくださいね。

歌舞伎美人から借用

2024年も浅草歌舞伎が楽しみです。

観劇したら、レポートも書くのでお楽しみになさっていてくださいね。

読んでくださり、ありがとう存じまする。

*2023年の浅草歌舞伎についてはこちらをお読みくださいね。

浅草歌舞伎(2023)のお年玉や座席表や公演時間は?お食事はできる?
新春浅草歌舞伎が3年ぶりに戻ってきました。 コロナ、浅草公会堂の建て替えなどで、途切れていた浅草名物の復活です! 気になるお年玉の内容や座席表、上演時間、お食事の可否なども含め、 演目からキャスト、感想まで全部まとめておしらせします!! (...



新春浅草歌舞伎の感想、観劇レポート

ここからは、観劇した感想を書いていきます。

まずは、昼の部からです。

新春浅草歌舞伎昼の部の感想

新春浅草歌舞伎の昼の部を、1月5日に観劇しました。

浅草公会堂は結構な人出でした。

入り口の左手にチケット発券機があるのですが、

待ち合わせの人でそこにたどり着くのも大変!

私は、お昼の用意をしていなかったので

入り口入ってすぐのところにあるお弁当コーナーで

天丼(1000円)を購入しました。

そして、チャリティーの羽子板を見てから、

劇場へと入りました。

1階席の左手側にロビーがあるのですが、

そこにフォトスポットが設置されています。

時間がたつにつれて写真を撮りたい人が列をなすので、

開場してすぐに撮りに行くのがおすすめです。

そして、席に着き観劇体制に入りました。

はじめはお年玉、この日は中村莟玉さんでした。

このお年玉は3年ぶりとのことで

それを聞いたら懐かしさが募りました。

内容は、はじめに10年座頭を務めた松也さんら

7人の役者さんが今年で一区切りという報告から。

浅草歌舞伎は、卒業とは言わないそうです。

ちなみに、中村橋之助さんと莟玉さんは

バトンを渡されたといわれていますが、

実はそれはまだ決まっていなくて、、と

消極的に興行主さんにオファーをかけてらっしゃいました。

あとは、筋書の宣伝が何回もありました。

確かに、この筋書きはとてもクオリティ高いです。

では、お芝居の方に入りましょう。

「本朝廿四孝~十種香」

中村米吉さんの八重垣姫に期待をしてました。

昨年は多種多様なお役で大活躍!

たれ目で可愛くて、どこから見ても女子にしか見えない、

そんな米吉さんですが、

どうしてどうして、とても研究熱心で

上手な役者さんなんです。

八重垣姫は、亡き婚約者武田勝頼の面影を忘れられず

(と言っても会ったことはない)、

偶然見かけた花づくりの箕作に執心します。

箕作の正体は武田勝頼、

自分と沿いたかったら親の謙信が持っている

本来武田家の家宝である兜を盗み出せと言います。

このお芝居はその幕だけなので

その後が描かれませんが、

お姫様らしい直情的で気持ちの起伏があるお役を

自然に演じていらっしゃいました。

表情や声の出し方を細やかに描き分けることで

心情が伝わってくるのです。

もう一役坂東新悟さんの濡れ衣が

またいい味を出しています。

濡れ衣は勝頼の身代わりに死んだ箕作の妻、

その正体を隠して八重垣姫に仕えていますが、

夫の菩提を弔う静かなたたずまいに悲しみが感じられるのです。

抑えた演技で八重垣姫の激しさとは、対比的です。

それがより互いの思いを表現していると感じます。

その中心に立つ勝頼役が、中村橋之助さん。

美しい若武者ぶりが絵になります。

なにげに、姫をたぶらかすのですが

品がいいので嫌味にならないのです。

前半はそんな3人のやりとりで、

ちょっとたるい感じもします。

義太夫が心地よく、ついこっくりしたくなっちゃいました。(-_-;)

後半は、中村歌昇さんの上杉謙信が

家臣の白須賀六郎と原小文治に

文使いに出した箕作を追って殺せと

命じます。

この六郎と小文治を

中村種之助さんと坂東巳之助さんが

力強く場を引き締めました。

(個人的には、もっと種之助さんの出番を増やしてほしいわ。。)

それを知った八重垣姫と濡れ衣がはらはらする

という緊迫感のある場面で幕が下りました。

みんな綺麗で眼福、って舞台でした。



25分間の幕間の後

「与話情浮名横櫛」です。

このお芝居は、2023年の歌舞伎座で

片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんが演じたお芝居が

マイベストです。

だから、

若手だからと抑える気持ちもありつつ

どんな舞台になるのだろう?という興味深々の舞台です。

お富に、八重垣姫から続いて中村米吉さん。

まったく違う役柄を演じ分ける米吉さん、

器用です。

ちょっとたんかを切るような

粋のいい姉御系の雰囲気がよく表れていると感じました。

でも、難点も感じちゃうんです。

それは、ゆったりとした落ち着きが欲しいなというところ、

所作やせりふ回しが浮足だつ印象を受けました。

お富は好き合った男を、パトロンに殺され(と思ってる)、

自分も命を絶とうとした女性です。

生きることへの執着は薄く、何やら悟っている境地も大事かなって思うのです。

対する与三郎は中村隼人さん、

今日の一番の感動は、隼人さんの与三郎でした。

仁左衛門さんに教わった、ということですが、

仁左衛門さんの型がにじみ出てくる与三郎だったんです。

型に沿うと本当にその人物のリアリティが増すのだと

思わせる隼人与三郎でした。

まだ30歳という若さですから、

これからもっともっと磨かれていくことと思います。

今、次のにざ様を継ぐ

一番近いところにいる人かもしれません。

40歳の隼人与三郎を見るのが楽しみになってきました。

めっちゃおば様キラーになってそう!

米吉さん、隼人さんに触れましたが、

総じてこのお芝居は、とてもいい出来だと思います。

こうもり安の松也さんも、

本来のきれいさを封印して、

汚れものの役を面白おかしく見せてくれました。

こわもてな顔、情けない顔、縦横無尽に使い分けるという感じで

舌を巻きました。

ベテラン3人、中村歌六さんの多左衛門はさすがの貫禄、

番頭役の市村橘太郎さんはまさにはまり役!

およし役の中村蝶紫さんも落ち着いた風情が素敵でした。

3日目でこのできですから、

千穐楽に向けて益々楽しみが増しそうです。



 

幕間20分開けて

「神楽諷雲井曲毬どんつく」

オールスター勢揃いの舞踊です。

この見どころは、中村歌昇さんによる

神楽芸ですねー。

松也さんがやんややんやとおおさわぎしているのも

可愛かったです。

8人のお役がそれぞれあって、

それに合わせた舞踊です。

見ていて動きがわかりやすくて楽しい一幕、

先の2演目も見所があったので

追加のおまけがさらに美味しい極めつけのデザートを

いただいた気分になりました。

華やかな気持ちで劇場をあとにすることができました。

昼の部、大満足です。

さて、次は夜の部も見るぞ~



新春浅草歌舞伎夜の部の感想

新春浅草歌舞伎、夜の部を1月15日に観劇してきました。

今回のお席は、1階の花横です。

後方だったけど、

揚幕からの出や引込みまでじっくり見られてドキドキしました。

お年玉は、尾上松也さん。

10年リーダーを務めたということで

ご挨拶も手慣れたものです。

浅草歌舞伎を次の代に引き継ぐまでのプレッシャーをさらりと交えながら、

10年間の歩みを話してくださいました。

携帯の電源切ってね、も忘れずに言ってたけど

今日も4回鳴ったかな〜〜

最後は、シネマ歌舞伎刀剣乱舞の宣伝もちゃっかりと!

それにしても、惚れ惚れするくらいいいお顔に良いお声です

「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」について

熊谷というと、中村吉右衛門さんが頭に浮かびます。

その播磨屋の型を、中村歌昇さんが初挑戦!

終始すごい気迫と熱量を感じました。

出の、陰鬱な表情で花道を歩く熊谷、

既にここからお芝居の肝が感じ取れました。

歌舞伎は、同じ演目をなん度も繰り返して見るので、

このセリフはあそこに繋がるのか、、、

この表現は、あの感情を表しているのね、、と

種明かしの前に一つ一つの場面の意味を

解釈するのも楽しいものです。

この熊谷陣屋というお芝居も

何度も見たからこそ、

役者さんの一挙手一動の背景を

想像しながら見てしまいます。

そして、結末はわかっているけど

何度見ても泣きます。

歌昇さんの熊谷は、吉右衛門さんの型に忠実で、

細かい心理描写を声音や表情を使い分けて

表現されています。

この方は、役の性根を掴むのが上手い役者だと思います。

この方の演じたお役は、結構記憶に残っているんです。

本興業でももっと大きなお役に挑戦させてあげて欲しいと思います。

感想に戻りましょう。

坂東新悟さんの相模は、

何にも知らずに夫と息子を案じつつも

品格を保つ武家の女房、

それが青天の霹靂により

悲しみに暮れる一人の母としての存在が感じられました。

対する藤の方、

元は相模が仕えていた平経盛の妻、

一人息子を案じ、討ち取った熊谷に強い恨みを見せるものの、

最後は情けを感じ入る心情の変化を

莟玉さんが落ち着いて演じていました。

見どころの多い芝居ならではの緊張感があり、

感情豊かに語られる言葉が心に響く良いお芝居でした。

中村歌六さんの弥陀六はさすが、としか言いようがない完成度。

そして、昼間は歌舞伎座にいらした吉之丞さんが、

梶原で出ていたことにも驚きました。

彼も播磨屋の色を濃く出せる役者さんです。



幕間の後の舞踊は「流星」。

清元の軽快な語りと音楽にのって、

雷夫婦の喧嘩の様子を描く様は、

身振りと動作でうまく描き分け、

笑いを誘っていました。

種之助さんの舞踊や表現は見事です。

短いけれど、

とても満足した演目でした。



そして「魚屋宗五郎」。

もうね、松也さんがかっこよくって惚れましたね。

音羽屋の色濃く、

宗五郎という男性をとても魅力的に描いていらっしゃいました。

感情表現もわかりやすいし、

顔と声が綺麗というのは

本当に役者として素晴らしい宝を持った方なんだなあと

改めて思ったお芝居でした。

おはま役の新悟さんがまたいい感じです。

昼の部は、中村隼人さんと中村米吉さんのペアが

めっちゃハマっていましたが、

夜の部は、松也さん、新悟さんペアがマッチしてます。

夫への愛情深い女房を

気負うことなく演じていると思いました。

種之助さんの三吉や、

米吉さんのおなぎ、

冒頭に出ていらした中村亀之丞さんもいい味出してましたね。

お屋敷では、

悪役の巳之助さんと

なだめ役の家老歌昇さんにお殿様の隼人さん。

オールスターズで

それぞれの持ち味を発揮されていたと思います。

その中でも松也さんの宗五郎がピカイチ!

このまんま、歌舞伎座の舞台でも観たいと思わせる、

若々しく、活気に満ちた「魚屋宗五郎」でした。

終演後は、能登半島自身への募金がありました。

役者さんたちもお出ましになり、

リアルなお姿を間近に観られてドキドキしました。

舞台の上以上にかっこよかったです。

今年の浅草歌舞伎は、いつにも増して、

大当たりな満足度高いお芝居でした。

時間があれば、また観たいです。

後日、追記いたしますのでお楽しみに!

ここまでお読みくださりありがとう存じまする。

 



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