歌舞伎役者の市川左團次さんが、死去されたそうです。
他に比類なき存在感!
この方の死去は、歌舞伎界にとって大きな痛手です。
その死因や病気との闘病、そして、12月に市川團十郎白猿を襲名された、海老蔵さんとの関係もまとめました。
市川左團次さんの死因は癌
市川左團次さんは
令和5年3月15日(土)午前3時48分に
都内の病院で死去されたことが、
松竹株式会社の発表によりわかりました。
左團次さんは、三月の歌舞伎座「与話情浮世の横櫛(よわなさけうきよのよこぐし)」の
和泉屋他左衛門役を体調不良により休演されていました。
まさか癌だったとは・・・・
ショックです。
あの、左團次節がもう聞かれないとは、
悲しくて悲しくて、泣いてます・・・涙
左團次さんの死因は、「右下葉肺癌」ということです。
つまりは、肺癌だったのですね。
三月の舞台を休演されたので
最後の舞台は、
今年お正月の国立劇場初春歌舞伎の
「遠山桜天保日記」だったということです。
確かに、舞台でのお姿は
ここ最近、げっそり・・と思えるほど痩せていらした印象があります。
お芝居では、
悪役が多かったので、
憎めないけど憎々しい芸風が、他にはない名優だったんです。
それが、
あまりにも痩せていて、声も弱々しくなっていて
大丈夫かしら、お年のせいかしら、
なんて思っていたのですが、
癌と戦いながら舞台に立たれていたのですね。
今まで、素晴らしい演技で、楽しませてくださり、
ありがとうございました。
心より、ご冥福をお祈りいたします。
市川左團次さんのご家族やプロフィールはこちらからご覧ください
市川左團次さんのお孫さんは市川男寅さんです
期待の若手なんですよ
市川左團次の逝去を市川團十郎(元海老蔵)が追悼
市川左團次さんの逝去に伴い、
市川團十郎(海老蔵)さんが追悼の言葉を
発表しました。
「昨日訃報を聞いて、がく然としました。左團次のおじさまは、私が生まれた時からお世話になった大恩人です」
「特に『助六由縁江戸桜』で私が初めて助六を勤めた際にも、左團次のおじさまが出て下さいました。その時の感謝はもちろんのこと、舞台で対峙した時のあまりの大きさに驚いた記憶が、今も鮮明に残っています」
「昨今では、市川宗家としての私に対して、『市川宗家である』ということを左團次さんは行動で示し続けて下さいました。言葉では言い表せない感謝があります。そして昨年十一月、十二月の團十郎襲名では、二か月間お付き合い下さり、倅の『外郎売』では朝比奈を、私の『助六』ではくわんぺらを、そして十二月の『口上』では襲名の披露の口上をしていただきました。本当に感謝してもしきれません。私自身はもとより、歌舞伎界にとりましても大変な損失です。この悲しみは、言葉では言い表すことができません。心よりご冥福をお祈り申し上げます」
と心境を伝えたということです。
同じ市川の系列ということで、
屋号は違えども、
関わりはあった市川團十郎さんにとって、
左團次さんは大恩人と言える方だったようですね。
私は、
昨年の市川團十郎白猿襲名披露公演で、
大幹部を代表して、
口上で紹介役を務めた時のことが
今でも記憶に残っています。
その時も、
口跡が弱いなと感じたのですが、
重みのあるコメントを丁寧に述べられたいたことが、
さすが、大俳優だなあと感動したんです。
その後、舞台でも元気そうにお役を務められていたので、
ご病気なんてことは、
全く頭に浮かばなかったです。
大変な思いをして舞台に立たれていたのかなと思うと、
本当に感謝しかありません。
市川左團次、尾上菊五郎も追悼の意、名コンビももう見られない・・
市川左團次さんは、尾上菊五郎さんとの名コンビも
印象に残っています。
世話物で、やんちゃな江戸っ子菊五郎さんをたしなめる大人の左團次さん、
身替座禅での、浮気なお殿様菊五郎さんと、嫉妬に狂う奥方左團次さん、
数え上げれば、数々の舞台が目に浮かびます。
その尾上菊五郎さんも、市川左團次さんへ
追悼の言葉を寄せていらっしゃいます。
今日、左團次さんに会ってきましたが、側にいてお顔を見ているといろいろな思い出が胸にこみ上げてきました。年代も近いので、小さい時から一緒でしたし、今に至るまで共に数多くの舞台に立ちました。役者としても人間としても明るく優しい、茶目っ気もある、素晴らしい仲間です。五月、六月の歌舞伎座でご一緒できるのを楽しみにしていました。今はゆっくり休んで欲しいと只々願うばかりです
菊五郎さんの心中を想像すると
それだけで辛くなります。
それほどに、とても息のあった素敵なコンビでした。
市川左團次、どうする家康!?市川右團次とは無関係
市川左團次さんが、
大河ドラマ「どうする家康」にご出演という噂がありますが、
出演されているのは、
市川右團次さんです。
ちなみに、右と左の1文字しか違いませんが、
血縁関係も、お家の流れも、
何の関係もありません。
市川左團次さんご逝去のニュースは、
歌舞伎界にとってはとても大きな損失でしかありません。
あの、独特の芸風が見られないことが
とても悲しいです。
今まで、数多くの舞台で、
たくさんの感動を与えてくださりありがとうございました。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。
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