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4月歌舞伎座公演(2023)の演目、配役、感想、スケジュールも!

公演情報
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令和5年4月大歌舞伎は、2020年の2月以来の二部制での上演となりました。

マスクも推奨となり、徐々にコロナ前の状態に戻りつつあります。

2部制となった4月の歌舞伎座大歌舞伎は、第1部が市川猿之助さんが若手役者を率いての新作歌舞伎「新陰陽師」を上演。

第二部は、片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんが古典の「与話情浮名横櫛」と、尾上松緑さん尾上左近さん親子の「連獅子」と、またまた話題性のある演目です。



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4月歌舞伎座大歌舞伎の演目・配役は?

4月の歌舞伎公演は、先にも書いた通り2部生です。

部ごとの演目や配役を紹介しますね。

歌舞伎公演:昼の部 11時開演

新・陰陽師(しんおんみょうじ)

夢枕 獏 原作(「陰陽師 瀧夜叉姫」文春文庫)

石川耕士 監修 市川猿之助 脚本・演出

滝夜叉姫

蘆屋道満宙乗り相勤め申し候

 

新陰陽師の配役

安倍晴明   中村 隼人

源博雅    市川 染五郎

平将門/村上帝 坂東 巳之助

滝夜叉姫/如月姫 中村 壱太郎

興世王    尾上 右近

桔梗の前   中村 児太郎

俵藤太    中村 福之助

大蛇丸    中村 鷹之資

源八坊    市川 青虎

琴吹の内侍  市川 寿猿

式神密夜   市川 笑三郎

式神密虫   市川 笑也

藤原忠平   市川 猿弥

藤原実頼   市川 中車

三上山の山姥 市川 門之助

蘆屋道満   市川 猿之助

新陰陽師のストーリー

時は平安時代。

故郷である東国の民のために朝廷に反旗を翻した平将門は、

興世王らと関八州を掌握します。

朝廷はこれを放っておくまいと、

将門の旧友である俵藤太に将門討伐の勅命を出します。

藤太は、帝の寵愛を受ける桔梗の前を恩賞に所望し、

それを条件に、東国へ向かうことを決意。

そこへ、妖術遣いの陰陽師・蘆屋道満が現れ

将門を討つためにと藤太に1本の鏑矢を贈りますが、

道満のその姿からは、いかにも怪しい雰囲気が漂います…。

この鏑矢を手に東国へ赴き将門を討った藤太ですが、

打ち落としたはずの将門の首はどこかへ消え、

行方が分からなくなってしまいます。

さて、この一件で将門の祟りを案じるのは、

都で評判の若き陰陽師・安倍晴明と友人で笛の名手である源博雅。

ある日二人は、糸滝と名のる娘に出会います。

博雅がひと目で心奪われた美しき彼女の正体は、

実は将門の妹・滝夜叉姫で…。

怪異の続く京の都で、渦巻く陰謀。

将門の蘇生を企む者たちに、

大蛇丸らの加勢を得た安倍晴明たちが立ち向かいます。

 



4月歌舞伎公演:夜の部 16時開演

一、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)

三世瀬川如皐 作

 

木更津海岸見染の場

赤間別荘の場

源氏店の場

与話情浮名横櫛の配役

与三郎   片岡 仁左衛門

お富    坂東 玉三郎

蝙蝠安   片岡 市蔵

番頭藤八  片岡 松之助

五行亭相生 市村 橘太郎

海松杭の松五郎 中村 吉之丞

お針女お岸 中村 歌女之丞

赤間源左衛門 片岡 亀蔵

鳶頭金五郎  坂東 亀蔵

和泉屋多左衛門 河原崎 権十郎

与話情浮名横櫛のストーリー

潮干狩りの人で賑わう木更津の浜辺。

江戸の大店・伊豆屋の若旦那与三郎と、

木更津の顔役・赤間源左衛門の妾で、

元深川芸者のお富が出会い、ひと目惚れをします。

やがて深い仲となった二人。

しかし、源左衛門に二人の関係を知られ、

与三郎は顔も身体も斬りつけられ瀕死の重傷を負い、

海に投げ込まれてしまいます。

一方、お富も海に身を投げますが、

江戸の商人・和泉屋多左衛門に救われます。

それから3年後――。

お富が多左衛門と暮らす源氏店の妾宅に

小悪党の蝙蝠安が一人の相棒とともに金をたかりに訪れます。

その正体は誰あろう、

与三郎でした。

そして・・・

 



二、連獅子(れんじし)

河竹黙阿弥 作

連獅子の配役

狂言師右近後に親獅子の精 尾上 松緑

狂言師左近後に仔獅子の精 尾上 左近

僧蓮念  坂東 亀蔵

僧遍念  河原崎 権十郎

連獅子のストーリー

文殊菩薩が住むという霊地清涼山。

その麓の石橋に、狂言師の右近と左近が手獅子を携えて現れ

石橋の由来や、文殊菩薩の使いである霊獣の獅子が仔獅子を谷底へと蹴落とし、

自力で這い上がってきた子だけを育てるという故事を踊って見せます。

やがて満開の牡丹の花に戯れ遊び、親獅子の精と仔獅子の精が現れ、

牡丹の香りに狂うように舞うのでした。

 



4月歌舞伎座大歌舞伎のネタバレ感想は?

それぞれの演目、観るのがとても楽しみです。

観劇したら、感想をアップするのでそれまでお待ちください。

4月歌舞伎公演新陰陽師の感想

4月11日に観劇しました。

第一印象としては、市川猿之助さんは天才だということです。

前々から、そうだとは思っていましたが、

この舞台を見て、それを確信(&公言)しました。

何を見てそう思ったのか??

新陰陽師、このお芝居はまさしくチーム戦です。

今まで、猿之助さんが手がけた新作歌舞伎は

ワンピースもオグリも若手チームが舞台を盛り上げていました。

それでも主役はこの人、それに匹敵するライバルや二番手はこの人、

という配役になっていました。

が、まあこれは私からの視点ですが

この新陰陽師は、誰が主役なのかわからない・・・

言ってみれば、主役はこの人と誰もを名指しできる

そんな人間関係が絡み合うドラマだと思えたのです。

タイトルや公式発表からすると

主役は、安倍晴明です。

舞台中でも中村隼人さんが

僕が主役なのに出番がこんなに遅い・・ってぼやく場面がありました。

物語の主要人物ではありますが

表に出突っ張りではなくむしろ裏に控えている。

しかしながら「陰陽師」という存在感は

全場面に匂わせているという絶妙の演出!

そして、猿之助さん自身も蘆屋道満という陰陽師なのです。

平将門討伐を前面に出し、権力争いと将門の呪いを

ストーリーの流れとしていますけど、

実際は、安倍晴明と蘆屋道満という2人の陰陽師の対決が軸というところです。

お芝居は、主役がいて、それを引き立てる脇役がいて、

というのが定番です。

それは、芝居のバランス上、その方がストーリーに感情移入しやすいですし、

様々なエピソードも主役たちに絡めることで

統一性のある物語が完成するからでしょう。

しかし、新陰陽師は、そのバランスを著しく崩しています。

二人の陰陽師以外で

私が強い印象を持ったのが

尾上右近さん演じる興世王、

坂東巳之助さん演じる平将門、

中村福之助さん演じる俵藤太、

この3人の若手がのびのびと演じていて

小気味よく長丁場のストーリーを見ることができました。

猿之助劇団の要でもある

市川笑也さん、市川笑三郎さん、市川猿弥さん

そして93歳の現役役者市川寿猿さんもご健在。

女形として

桔梗の前の中村児太郎さん、

滝夜叉姫の中村壱太郎さんも

役の持つ個性をしっかり描いての好演であったと思います。

つまりは、

お芝居を最後まで飽きることなく

統一感を持ちつつ

様々な登場人物が個性豊かに活躍する舞台、

それをまとめ上げる市川猿之助さんの才能に

ただただ脱帽!感動しまくった舞台であったということなのです。

未来が楽しみな歌舞伎って

なかなかないだけに

本当にいいものを見たなあと思います。



4月歌舞伎公演与話情浮名横櫛の感想

4月25日に観劇しました。

本当は、5日のチケットを持っていたのですが、

歌舞伎座に行ったら、まさかのにざ様体調不良による休演・・・

ショックでしばらく放心していました。

25日は、満を辞して、、、とばかりに

最前列で観劇してきました。

このお芝居を一言でいうなら

「切ない大人のラブストーリー」です。

冒頭、花道からそれぞれのご登場、

拍手がいつまでも鳴り止まない。

最初っからカーテンコールのようでした。

それも納得、

お富役の坂東玉三郎さんは

美しいご新造役。

芸者上がりということもあり、

清楚な着物でありながら、そことなく色気も醸し出しています。

続いてご登場のよ三郎役の片岡仁左衛門さん。

お年を感じさせない、若々しい色男ぶりに目が離せません。

放埒者ではありますが、

大店の元若旦那、という気品は拭いされず、

着物の着こなしや言葉遣いにその品が漂います。

本当に、眼福とはこのことか、、と思うくらい

美しいお二人の登場シーンでした。

待ちに待った二人の共演でもあり、

評論家さんたちの絶賛評を読んだこともあり、

私の期待はマックスでしたが、

それを上回る感動をいただきました。

その中から、2つ紹介したいと思います。

 

源氏店、お富が身繕いをする場面

源氏店の場面では、

雨に降られて戻ってきたお富が

鏡に向かって身繕いをするシーンがあります。

会話をしながら、髪を梳気、髷を整える。

白粉を水に溶かして首筋に塗っていく、

目の縁や唇に紅をさす、

それらの所作一つ一つを間近で見ていたのですが

隙がなく流れるような所作に感動しました。

玉三郎さんの女形の演技が超一流と言われるのは

このようなリアルな描写、表現力にあります。

今では、目にすることのない

女性の身だしなみ、

でもこの物語の中では、

囲われる女として、身を整えることが仕事でもある、

そう思わせるプロフェッショナルな美です。

お芝居という虚の世界の中にある

リアリティ、それが歌舞伎の醍醐味の一つと

私は常々思っているのですが、

それをまさに強く感じたシーンでした。

序幕から大詰めまで、2人の目線が愛

この物語は、切ないラブストーリーです。

一目見た時から、運命の相手と確信した二人、

でもお富は地元の親分の妾です。

近くにいても手を出してはいけない相手です。

それなのに、二人は強く惹かれあう、

そしてその密会がバレて、

お富は海に身を投げ、

与三郎は身体中を切り刻まれて、

簀子に包まれ海に投げ捨てられるのです。

しかし、

二人とも命を取り留め、

江戸で再会を果たします。

札付きの悪となった切られ与三こと与三郎と

大店の番頭である和泉屋太左衛門の妾であるお富として。

ここでも、二人の間には壁が立ち塞がっています。

さらに、自分の身の上はお富に恋したからと

与三郎は恨みつらみを言うのです。

でもね、そんな場面でも、

いや、顔を見せずに背を向けている場面でも、

与三郎からは、お富への愛が溢れ出ているのですよ。

与三郎とわかったお富も同じこと。

言葉に出して、会いたかった、愛してると

言ったりはしなくても

お互いの目が、身体がそれを物語っている、

切なくて胸が苦しくなりました。

結末は、ある意味ハッピーエンドなんですが

そこに至る二人の想いが情熱的で

舞台から目が離せませんでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さらに言うと、

片岡仁左衛門さん、2月のお芝居のお役とは

役柄がガラリと変わっての若旦那。

表情も声も、20代の若者なんです。

本当に尊い役者だと心の底から尊敬します。



4月歌舞伎公演連獅子の感想

連獅子は、前シテの狂言師の舞、

後シテの獅子の舞、

印象が異なる舞踊を見られるので大好きな演目です。

そして、もう一つ気になるのが親子共演ということ。

尾上松緑さん、ご子息の尾上左近さん

お二人の姿に親子の情愛がひしひしと伝わる

素晴らしい舞台でした。

尾上左近さんは、初めて拝見した時は

線が細い、印象が薄い男子、という感想でした。

それがメキメキと演技力を上げていき、

一昨年の歌舞伎座公演「紅葉狩り」での鬼女役、

昨年の国立劇場公演「南総里見八犬伝」での犬江新兵衛役で、

ぐぐと目を引く役者になったなあと感じていたところ。

この連獅子の共演も楽しみにしていました。

尾上松緑親子の連獅子は、

派手さはなく、骨太で丁寧に舞っているという印象を受けました。

しかし、終盤のクライマックス、

獅子の毛振りでは大きな盛り上がりを見せました。

そこまでは、親としてのゆとりを持ち

感情を見せずに待っていた親が

何かを爆発させたような勢いで毛を振り回すのです。

仔獅子は、力の限り振り回す、その若いエネルギーに感動し、

親獅子はそれを受け止め、さらに上を見せる余裕の姿にまた感動し、

その2人に流れる師弟でもあり親子でもある

信頼感がとどめのように舞台を支配した時、

思わず私も「音羽屋~」「ブラボー」と

叫びたくなったほどでした。

前評判がよく、

すごいよ、いいよ、と聞いていた舞台でしたが、

その通りに熱い感動を呼び起こしてくれました。

歌舞伎が好きでよかったと

心から思える素晴らしい舞台でした。

 



4月歌舞伎座大歌舞伎のスケジュールは?

4月歌舞伎座公演は、4月2日(日)~27日(木)までの上演です。

休演日が、10日(月)と17日(月)です。

どちらも月曜日というのは、

月曜日がお休みの方にとっては痛いですね。

上演時間は下の表をご覧くださいね

昼の部 11時開演
新陰陽師 発端・序幕 11時~11時56分(幕間35分)
新陰陽師 二幕目 12時31分~13時27分(幕間25分)
新陰陽師 大詰 13時52分~14時52分
夜の部 16時開演
与話情浮名横櫛 序幕・二幕目 16時~16時43分(幕間20分)
与話情浮名横櫛 17時3分~17時59分(幕間35分)
連獅子 18時34分~19時29分

 



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