12月6日に幕を明け、大きな話題となっていた
「風の谷のナウシカ」。
12月8日(日)の昼の部公演において、
ナウシカ役の尾上菊之助が負傷したため休演とのことで、
同日夜の部が中止となりました。
突然のことに、ファンは驚き、心配をしています。
「風の谷のナウシカ」12月8日夜の部休演、その理由は?尾上菊之助は大丈夫なのか?
昼の部のラスト近く、
あと1場を残すのみ・・・というところで、
花道を引っ込む
カイに乗ったナウシカが
転倒したとのことでした。
その時は、
「機材トラブルのためしばらくお待ちください」
とアナウンスがあったようです。
しかし、しばらくして、
中村七之助が舞台に現れ、
機材トラブルのためこのあとは中止ということを謝罪し、
ナウシカは、メーヴェに乗って空高く舞うのでその姿を想像してください、
と観客に伝えたそうです。
その後の夜の部は、
「機材トラブルのためもうしばらくお待ちください。」
と、時間になっても開場せず。
そして、演舞場の職員さんなのでしょうか、
姿を現し、
・尾上菊之助が転倒して負傷したこと
・重篤ではないが、念のために病院で検査を受けているとのこと
・夜の部は中止で、チケットの払い戻しを別途連絡するとのこと
が告げられたのだそうです。
昼の部、最終場面が中止になった時から、
ファン、観客からは心配の声が多くあがっていました。
17時ごろには、松竹のサイトに以下のニュースが掲載されました。
新橋演舞場12月『風の谷のナウシカ』に出演を予定しておりました尾上菊之助が昼の部におきまして負傷したため、本日12月8日(日)夜の部の舞台を休演し、本日夜の部公演が中止となります。
皆様には大変なご迷惑をおかけいたしますこと、深くお詫び申し上げますとともに、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
なお、本日12月8日(日)夜の部のご入場券の払い戻し方法につきましては、決定次第、松竹ホームページにて、お知らせいたします。
12月9日(月)以降の公演につきましては決定次第、お知らせいたします。
また、ニュースには上がっていませんが、
カイに入っていた役者さんも
同様に怪我をされていないかと
心配の声が出ていることも付け加えておきます。
12月9日以降は尾上菊之助が舞台復帰、通常通りの上演になります。
20時には、松竹サイトに、
以下のような、尾上菊之助復活のお知らせが上がりました。
新橋演舞場12月『風の谷のナウシカ』は主演の尾上菊之助の負傷のため、12月8日(日)夜の部の公演を中止いたしましたが、医師、本人、弊社とも協議し、明日12月9日(月)公演より菊之助が復帰し、昼の部、夜の部とも通常通り上演いたします。
皆様には、多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしましたこと、お詫び申し上げます。
よかった、よかった~~。
と思ったら、こんなニュースが・・・。
尾上菊之助のケガは左肘骨折!!
8日の夜21時過ぎに
日刊スポーツが、
菊之助のケガが骨折だったことを報じました。
同ニュースによると、
「左肘の一部を亀裂骨折」とあります。
なんてことでしょう・・・
それでも大事に至らず、、、ということなのですかね。
菊之助が発表したコメントは以下の通りです。
「本日夜の部を楽しみにご来場してくださったお客様には、急きょ公演中止になってしまい、大変もうし訳ございませんでした。けがの具合は幸い、大事には至っておらず、お医者様をはじめとした皆様と慎重にご相談させていただいた結果、明日より舞台に復帰させていただけることになりました。この後も、出演者、スタッフ、一丸となってより良い舞台となるよう、千秋楽まで全力で取り組んで参りますので、引き続き、ご声援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします」
よりよい舞台になるのは間違いないけど、
役者は身体が資本ですから、
しっかりとケガを治していただきたいと思います。
ひじ骨折だった菊之助「幸い大事に至らず」9日復帰 #尾上菊之助 #風の谷のナウシカhttps://t.co/ph5hkzhEpW
— 日刊スポーツ (@nikkansports) December 8, 2019
翌日の朝の「スッキリ」(日本テレビ系列)で、
この事故のことを報道していました。
場外の様子や、見ていた観客のインタビューもあり、
かなりリアルな現場が映し出されていました。
12月9日、「風の谷のナウシカ」演出を若干変更して上演!
負傷をしているものの、
翌日の9日は通常公演を行うという発表どおり、
昼の部は無事に上演されたそうです。(ほっ・・)
但し、演出を変更しての上映ということで、
冒頭の尾上右近の口上でも、
前日の芝居中止への謝罪と演出の変更が
告げられたとのこと。
その上で、
「役者もスタッフも命がけで公演を行っているので応援して欲しい」旨の、
メッセージも述べたそうです。
具体的な変更点としては、
・ナウシカの宙乗りのシーンがない
・ナウシカの立ち回りのシーンがない、或いは抑えめ
・カイ(トリウマ)に乗るシーンがない
・終演時刻が14時35分と若干早め
だったようです。
昨日の、ナウシカ(菊之助)転倒の後、
本来ならば、
再び現れたナウシカとクシャナ(七之助)の
絡みがあるそうですが、
この場は、クシャナとクロトワ(片岡亀蔵)らが、
アドリブで乗り切り幕を降ろしたということも
あったということ。
役者同士のチームワークと、
とっさの場のリスクを最小限にしての対応は、
素晴らしいなと外から拝見していても思います。
命かけられると困っちゃうけど(ずっと歌舞伎を応援したいので)、
役者もスタッフも、全力で取り組んでいることは、
うかがい知れます。
骨折は、決して小事ではありません。
いまだに、カイ(トリウマのこと)の中の方の
容体も知れません。
→10日の菊之助のインスタで報告ありました(以下参照ください)
菊之助はギブスで肘を固定して演技しているとのこと。
観た方からは、
不自然な動きはなかったという声と、
ちょっと手が腫れていたという声もありました。
そして、最後に、
幕が開き、菊之助と七之助が舞台に立ち、
客席にお辞儀をして終了となったそうです。
肘以上に、胸が痛んでいるのだろうなあと
想像できます。
新しいことに、リスクが伴うことは承知としても、
その対応は迅速に、そして常に改善を心がけ、
何としても事故は防いで欲しいと思う限りです。
尾上菊之助、インスタグラムで近況報告・感謝とお詫びも
尾上菊之助が、10日に自らのインスタグラムで、
ケガによって8日夜の部を中止にしたことのお詫びや、
現在の状況、周りへの感謝などを述べました。
こちらを読むと、
カイ(トリウマ)の中の役者さんは、
無事ということがわかり、安堵しました。
そして、細やかな心配りや、
必要なことを的確に伝えるメッセージに、
がんばれ〜と応援する気持ちが湧き上がります。
ご自身も、辛い思いをしたでしょうが、
このメッセージには、座長としての責任も
ファンやスタッフへの感謝の気持ちも感じることができ、
素晴らしい人だなあ〜〜と感激しました。
何はともあれ、ここから先は
千秋楽までがんばってください!!
尾上菊之助、宙乗りを再開!インスタグラムで報告!!
左肘の骨折により、
演出を一部変更して上演してきた
「風の谷のナウシカ」。
まだ、怪我は完治していないものの、
宙乗りを再開したとの報告が、
尾上菊之助のインスタグラムで見られました。
よかったのかどうなのか・・・。
これからの活躍を見据えて、
もっと大事にして欲しいという思いもあります。
でも、役者は今できるものをできる限り、
見せたいと思うんでしょうね〜。
決めるのはご本人なので、
ファンは応援するしかないですね。
頑張れ、菊之助!!
新たな挑戦の意欲作です。
千穐楽まで、尾上菊之助ら出演者および舞台関係者の無事と、
公演が最後まで行われることを祈るばかりです。
(この件については現場では観ていないので、様々な情報から検討して書いています。誤り等あったら教えてください。)
では、その話題作について一部紹介しますね。
新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」の上演内容と主な配役について
この作品は、昼・夜の通し上演です。
昼の部、夜の部を通して、6幕上演されるそうです。
それもあり、急な代役がきかないことが
休演の決め手だったのではないかと考えます。
本作品の主な配役を紹介します。
【昼の部】11時開演
原作 漫画「風の谷のナウシカ」宮崎駿新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」序 幕:青き衣の者、金色の野に立つ二幕目:悪魔の法の復活三幕目 :白き魔女、血の道を征く
ナウシカ 尾上 菊之助
クシャナ 中村 七之助
ユパ 尾上 松也
ミラルパ 坂東 巳之助
アスベル 尾上 右近
ケチャ 中村 米吉
ミト/トルメキアの将軍 市村 橘太郎
クロトワ 片岡 亀蔵
ジル 河原崎 権十郎
城ババ 市村 萬次郎
チャルカ 中村 錦之助
マニ族僧正 中村 又五郎
王蟲 市川 中車(声の出演)
【夜の部】16時30分開演
四幕目:大海嘯五幕目:巨神兵の覚醒大 詰:シュワの墓所の秘密
ナウシカ 尾上 菊之助
クシャナ 中村 七之助
ユパ 尾上 松也
セルム/墓の主の精 中村 歌昇
ミラルパ/ナムリス 坂東 巳之助
アスベル/オーマの精 尾上 右近
道化 中村 種之助
ケチャ 中村 米吉
第三皇子/神官 中村 吉之丞
クロトワ 片岡 亀蔵
上人 嵐 橘三郎
チャルカ 中村 錦之助
ヴ王 中村 歌六
墓の王 中村 吉右衛門(声の出演)
*尾上菊之助については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みください。
*中村七之助については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みください。
新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」のあらすじについて
原作は、宮崎駿監督、全7巻に渡る長編ストーリーです。
かなり、壮大なスケールの物語を
歌舞伎の古典の軸を生かし、
脚本の丹羽圭子さん・ 戸部和久さん、演出は G2さんらが、
どのように世界を描くのかが気になるところですね。
では、ざっくりとしたあらすじです。
巨大な産業文明は火の7日間と呼ばれる戦争によって滅び、
大地のほとんどは巨大な蟲が生き、
有毒な瘴気を発する菌類の森、腐海に覆われています。
それでも人間同士の争いは止むことがなく、
トルメキア王国と土鬼(ドルク)諸侯国連合帝国の
2大国が対立している状態です。
「風の谷」は風を操る民が住む辺境の小国で、
トルメキアとは古い盟約を結んでいます。
ナウシカは族長の娘で、人々が恐れる腐海に親しみ、
蟲を愛し、心を通わせ、腐海が生じた謎を解き明かしたいと思っています。
あるとき、風の谷と同じく、盟約を結んでいる小国ぺジテで、
火の7日間で世界を焼き尽くした兵器「巨神兵」を
復活させる力を秘めた秘石が発見されます。
トルメキアは秘石を手にするためぺジテを滅ぼし、
さらに土鬼(ドルク)との戦争を始めます。
偶然、秘石を手にしたナウシカは盟約を守り出陣すると、
愚かな戦争や、腐海や蟲の起こす困難に立ち向かい、
黄昏ゆく世界に希望の光を灯すため、歩み続けるのです。
明日からの公演にも期待しています。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
*「風の谷のナウシカ」初日の様子についてはこちらに書きましたので、よかったらお読みくださいね。
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