10月の歌舞伎も見たいものがいっぱい!
10月は、歌舞伎座、御園座、国立劇場、新橋演舞場、熊本の八千代座、
そして巡業公演と目白押し。
劇場ごとに、演目、主な配役、簡単あらすじ、見どころについて
紹介していきます。
その2では、新橋演舞場「スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリ」、
熊本八千代座の「坂東玉三郎 映像×舞踊公演」、
巡業公演「錦秋特別公演」について紹介します。
新橋演舞場「スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリ」の公演情報~演目・主な配役・あらすじ、見どころについて~
令和初となるスーパー歌舞伎Ⅱが話題の新橋演舞場です。
上演期間は、10月6日(水)~11月25日(月)までです。
新橋演舞場「スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリ」演目と主な配役、あらすじ
主人公のオグリを、市川猿之助と中村隼人が
交互出演にて務めます。
〈主な配役〉
藤原正清後に小栗判官/遊行上人
市川猿之助/中村隼人
照手姫 坂東 新悟
小栗一郎 市村 竹松
小栗二郎 市川 男寅
小栗三郎/山賊 市川 笑也
小栗四郎 中村 福之助
小栗五郎/山賊 市川 猿弥
金坊 市川 右近(交互出演)
大納言の妻/閻魔夫人 市川 笑三郎
横山修理太夫/長殿 市川 男女蔵
鷹乃/薬師如来 市川 門之助
翁 石橋 正次
高倉久磨/黒姫 嘉島 典俊
閻魔大王 浅野 和之
武芸学問に通じた美貌の若者、
藤原正清後に小栗判官=オグリは、
縛られることを嫌って心のままに生き、
集まった若者たちとともに自らを小栗党と称しています。
ある日小栗党は、横山修理の娘、
照手姫を輿入れ行列から奪い去ります。
照手姫とオグリは強く惹かれ夫婦となることを誓うのですが、
修理は二人の仲を許さず、
オグリたちは殺され、照手姫は川に流されてしまいます。
閻魔大王の前にやってきたオグリは、
大立廻りを繰り広げるものの、捕えられて、
顔も手足も重い病に侵された姿で娑婆に送り返されるのです。
生き返ったオグリは、遊行上人の導きで、
善意の人が曳く土車に乗り、熊野を目指すことになります。
その道中、照手姫と再会するも、姫はオグリに気づきません。
果たして二人は再び会うことができるのか、
オグリの旅の行く先はどうなるのでしょうか。
新橋演舞場「スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリ」見どころについて
新橋演舞場では、初となる、客席両端同時宙乗りがある、
ということなので、
会場のセッティングや大道具の作りも
今までよりも進化しているようです。
猿之助は、猿翁が上演した当初、
映像を使うことを模索していたことを明かし、
今の時代ならできると話していました。
ということは、テクノロジーを生かした
効果も演出には加わりそうです。
スペクタクルとして、水浸しの舞台も想定に上がっているそうです。
主役を交互出演にしたことについても、
「それぞれ違う魅力が出る。人生経験や人物としての魅力がストレートに出てくる。」と語り、
芝居の面白さを倍増する見どころであると捉えていいでしょう。
*スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリについてはこちらに詳しく書いていますので、よかったらお読みくださいね。
熊本八千代座の「坂東玉三郎 映像×舞踊公演」の公演情報~演目・主な配役・あらすじ、見どころについて~
坂東玉三郎が平成2年から毎年出演している
地方の芝居小屋です。
今年が最後、、ということなので、観てみたいものの一つです。
上演期間は、10月30日(水)~11月4日(月)です。
熊本八千代座の「坂東玉三郎 映像×舞踊公演」の演目と主な配役、あらすじ
一、お目見得 口上(こうじょう)
二、鷺娘(さぎむすめ)
三、楊貴妃(ようきひ)
坂東 玉三郎
「鷺娘」
一面の雪の野に立つ一人の娘。
その娘は叶わぬ恋への想いを募らせながら、
表現していきます。
しかし報われない恋は、悲しくも命を散らすことになるのです。
「楊貴妃」
死後、魂を呼び戻された楊貴妃が、
愛し合っていた皇帝との思い出を胸に、二枚扇を手に舞います。
熊本八千代座の「坂東玉三郎 映像×舞踊公演」の見どころについて
舞踊公演ですが、映像と実演が混じった形で
構成されているのだそうです。
玉三郎の代表作とも言える「鷺娘」。
これは、衣装がおよそ30kgにもなるというもの、
これをまとって舞うには、
体力の限界がある、、ということで、
最近は舞う姿が見られません。
映像でも十分堪能できるのですが、
実演が重なるとどういう表現になるのかは
未知数です。
*坂東玉三郎については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。
巡業公演「錦秋特別公演」の公演情報~演目・主な配役・あらすじ、見どころについて~
最後に巡業公演です。
これは、中村勘九郎、中村七之助兄弟が、
地方の方々にも歌舞伎を楽しんでもらおうと、
自ら足を運び公演を行うものです。
上演期間は、10月8日(火)~10月23日(水)です。
巡業公演「錦秋特別公演」演目と主な配役
一、芸談
中村勘九郎
中村七之助
二、艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)
紅翫(べにかん)
門弟一同
三、三ツ面子守(みつめんこもり)
中村鶴松
四、松廼羽衣(まつのはごろも)
伯竜:中村勘九郎
天女:中村七之助
巡業公演「錦秋特別公演」見どころについて
芸談を除くと、常磐津の舞踊という構成になっています。
中村屋一門が華やかに舞う艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)。
最近人気上昇中の中村鶴松が舞う、三ツ面子守(みつめんこもり)。
鶴松の成長が感じられる演目になりそうです。
そして、久しぶりに兄弟ががっつり組んで踊る、
松廼羽衣(まつのはごろも)。
中村屋の魅力が感じられる舞台となりそうです。
勘九郎、七之助、ともに大河ドラマ「いだてん」に
出演しながらの公演ということもあり、
体力に気をつけて最後まで務め切ってほしいと願っています。
*中村屋兄弟と錦秋公演の詳細については、こちらにも書いていますので、
よかったらお読みくださいね。
10月も歌舞伎が楽しい1ヶ月になりそうです。
よりどりみどりの選び放題ですから、
皆さまも気になるお芝居に足を運んでみてくださいね。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
*その1はこちらからお読みくださいね。
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