3月2日に歌舞伎座では、3月大歌舞伎が初日を迎えました。
これから観ようかなあという方のために、
気になる情報をお伝えします。
3月大歌舞伎、初日開幕。その見どころは?
期間:3月2日(初日)~3月27日(千秋楽)
今月の見どころを3点紹介します。
1:浄瑠璃と歌舞伎との共演
歌舞伎の中には、人形浄瑠璃で上演されたお芝居を、
歌舞伎に書き換えて上演している演目があります。
その際、舞台には、三味線と太夫が現れ、浄瑠璃を奏で、語ります。
お芝居では、役者が台詞でいうところを、
浄瑠璃が語り役者はその情景を表情と所作で表現するのです。
音楽と語りと表現が立体的にその情景を描く様子は、
心を掻き立てる力があります。
ぜひ、その醍醐味を味わって見てください。
2:市川猿之助と松本幸四郎のダブルキャスト
当代の人気役者でもある、市川猿之助と松本幸四郎。
この2人が日替わりで役を務める演目が2つあります。
いずれも夜の部です。
「雷船頭」は、猿之助が女形(奇数日)で、幸四郎は立役(偶数日)で務めます。
夏の隅田川、客を下ろした船頭が忘れ物に気づき、
そこに雷が落ちてくるところまでは同じストーリーですが、
その後が変わるのだそうです。
ストーリーも雷を始め他の役も顔ぶれが変わる、ということです。
「弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)」は、
主人公の弁天小僧菊之助を、
奇数日は幸四郎、偶数日は猿之助が務めます。
それに伴い、他の配役も変わるのですが、
やはり2人の菊之助を見られるというのは要注目です。
実はポスターも、2人が並んでいるのですが、
額の傷の向きや、肌がけの模様も若干違います。
それぞれの個性を生かし、同じ役をどう演じるのか楽しみなところです。
3:松嶋屋3世代揃う場面に注目
松嶋屋といえば人間国宝の片岡仁左衛門。
今回、仁左衛門が主役を務める「盛綱陣屋」には、
息子の孝太郎と孫の千代之助が一場に揃うシーンがあります。
孝太郎は、妻の早瀬役。
千代之助は、時政の四天王役。
おおむこうさんの「松嶋屋っ」の威勢もひときわ違うように感じられます。
3月大歌舞伎、公演時間と演目、主な役者は?
それでは、公演時間と演目主な役者を紹介します。
まずは昼の部です。
11時開演
「女鳴神」 11時~
・鳴神尼実は松永息女泊瀬の前(片岡孝太郎)
・雲野絶間之助、佐久間玄蕃盛政(中村鴈治郎)
「傀儡師」 12時35分~
・傀儡師(松本幸四郎)
「傾城反魂香:序幕」 13時19分~
・加納士郎二郎元信(松本幸四郎)
・銀杏の前(中村米吉)
・宮内卿の局(市川笑三郎)
・狩野雅楽之介(中村鴈治郎)
「傾城反魂香:大詰め」 14時21分~
・浮世又平後に土佐又平光起(松本白鸚)
・又平女房おとく(市川猿之助)
・狩野雅楽之介(中村鴈治郎)
続いて夜の部です。
16時半開演
「近江源氏先人館『盛綱陣屋』」 16時30分~
・佐々木三郎兵衛盛綱(片岡仁左衛門)
・高綱妻篝火(中村雀右衛門)
・盛綱妻早瀬(片岡孝太郎)
・盛綱母微妙(片岡秀太郎)
・和田兵衛秀盛(市川左團次)
「雷船頭」 18時45分~
〈奇数日〉
・女船頭(市川猿之助)
・雷(大谷廣太郎)
〈偶数日〉
・船頭(松本幸四郎)
・雷(中村鷹之資)
「弁天娘女男白浪」19時23分~
〈奇数日〉
・早瀬主水娘実は弁天小僧菊之助(松本幸四郎)
・若党四十八実は南郷力丸(市川猿弥)
・鳶頭清次(市川猿之助)
〈偶数日〉
・早瀬主水娘実は弁天小僧菊之助(市川猿之助)
・若党四十八実は南郷力丸(松本幸四郎)
・鳶頭清次(市川猿弥)
〈共通〉
・忠信利平(中村亀鶴)
・赤星十三郎(市川笑也)
・玉島逸当日は日本駄右衛門(松本白鸚)
3月大歌舞伎、幕見席情報
演目 | 発売予定時間 | 料金 | 上演開始時間 |
「女鳴神」 | 10時30分 | 1200円 | 11時 |
「傀儡師」 | 11時15分 | 600円 | 12時35分 |
「傾城反魂香:序幕」 | 12時45分 | 800円 | 13時19分 |
「傾城反魂香:大詰め」 | 13時35分 | 1400円 | 14時21分 |
「近江源氏先人館『盛綱陣屋』」 | 14時35分 | 2000円 | 16時30分 |
「雷船頭」 | 16時45分 | 600円 | 18時45分 |
「弁天娘女男白浪」 | 18時50分 | 1400円 | 19時23分 |
幕見席の見方については、こちらの記事も参考にしてくださいね。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。
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