尾上菊之助が、主要な3役に挑戦する、
国立劇場歌舞伎公演「義経千本桜」を無料動画で見ることができます。
公開されて、約3日間ほどで10万回の再生があったとか・・
これは嬉しいですね〜
菊之助出演予定だった歌舞伎 配信10万回再生突破 https://t.co/sfl3buOpiP @nikkansportsさんから— kabukist (@kabukist1) April 9, 2020
尾上菊之助が3役!国立劇場「義経千本桜」無料動画配信終了
歌舞伎役者尾上菊之助が挑んだ、
「通し狂言 義経千本桜」。
3月に国立劇場で上演予定だったこの作品、
コロナウイルス問題で一回も上演することなく中止となってしまいました。
私も含め、楽しみにしていた人は数多く、
泣く泣く諦めた公演でした。
しか~~~し、国立劇場さんは太っ腹です。
この貴重な公演を無料で動画配信をしてくださっているのです。
期間は、4月30日まででした。
歌舞伎を見たことがない方でも楽しめると思うので、
ぜひ、この作品を見ていただきたいです!
尾上菊之助が3役!国立劇場「義経千本桜」無料動画を観た感想!
◆Aプロ(鳥居前・渡海屋・大物浦)の感想
【鳥居前】
米吉の静御前がかわいすぎます!
死ぬる死ぬる〜〜と義経に泣きつくあたり、
直情型の一本気な娘っていう感じでした。
菊之助の佐藤忠信(実は狐)は、
ドロドロでちょっと獣になる。
最後の狐六方の引っ込み、動画だからよくよく観られて嬉しかった!
【渡海屋】
梅枝のお柳、どう見ても船宿の女将。
これが正体を現すと、
たちまち帝をお守りするお局になってしまうあたり、
描写力がすごいなあと思いました。
【大物浦】
敗北を覚悟して、次々の命を投げ出すものたち、
典侍の局の最期が悲しい。
勝利を確信しながらも敗れた知盛、
帝、義経の言葉を聞き、
父清盛の因果と碇を巻きつけ海にダイブする
壮絶な最期は胸に迫りました。
◆Bプロ(椎の木・小金吾討死・鮓屋)
【椎の木】
この場面の権太は、嫌なやつなんですよね。
いわゆる、かたり・ゆすりです。
でも我が子へ見せる情愛、妻への甘えに
人としての魅力も感じる複雑な場です。
【小金吾討死】
小金吾哀れ・・・としか言いようがない。
この構成では、彼の忠誠心とか武士としての心意気が
感じられないのがちょっと残念・・。
【すし屋】
一番泣きました。
最後知っているから、見るの嫌なですけど、
最後まで見て、やっぱり泣きましたわ。
一番辛いのは、梶原一行を見送る権太のシーン。
ああ、最愛の妻子を犠牲に差し出す気持ち、
痛々しいです。
権太の最期より、そっちが悲しいんです、私。
◆Cプロ(道行初音旅・河連法眼館)
【道行初音旅】
この場の静は、時蔵さん。
貫禄たっぷり・・・(ごめんなさい)。
通し狂言は、丸々一場面が舞踊になるのが、
贅沢な感じです。
【川連法眼館】
この場の静は、梅枝さん。
最近、梅枝さん、すごく上手いなあと思うことが多い。
この舞台もそうでした。
あまり目立たないんですけど、
詮議を任されるということは
ある意味女武士なんですよね、
その凛々しさが感じられました。
狐の菊之助さんは、
もうちょい、無邪気さ、身軽さが欲しいところ。
でも、綺麗だからそれでもいい。
歌舞伎「義経千本桜」の主な配役
〈プログラムの内容〉
「通し狂言 義経千本桜」Aプロ
伏見稲荷鳥居前の場
渡海屋の場
大物浦の場
「通し狂言 義経千本桜」Bプロ
下市村椎の木の場
下市村竹藪小金吾討死の場
下市村釣瓶鮓屋の場
「通し狂言 義経千本桜」Cプロ
道行初音旅 清元連中 竹本連中
河連法眼館の場
(主な配役)
佐藤忠信実ハ源九郎狐 / 渡海屋銀平実ハ新中納言知盛 / いがみの権太 / 佐藤忠信
尾上 菊之助
源義経 中村 鴈治郎
武蔵坊弁慶 / 逸見藤太 坂東 亀蔵
銀平女房お柳実ハ典侍の局 / 弥助実ハ三位中将維盛 / 静御前(河連法眼館)
中村 梅枝
主馬小金吾 / 駿河次郎(河連法眼館) 中村 萬太郎
片岡八郎 市村 竹松
静御前(鳥居前)/ 弥左衛門娘お里 中村 米吉
梶原の臣 市村 光
銀平娘お安実ハ安徳帝 尾上 丑之助
庄屋作兵衛 中村 寿治郎
相模五郎 / 弥左衛門女房おくら 市村 橘太郎
若葉の内侍 上村 吉弥
梶原平三景時 / 河連法眼 河原崎 権十郎
法眼妻飛鳥 市村 萬次郎
鮓屋弥左衛門 市川 團蔵
静御前(道行)中村 時蔵
歌舞伎「義経千本桜」のあらすじ
源平の合戦で大活躍をしたにもかかわらず、
兄源頼朝と不和になり、各地を逃亡のすえ奥州で果てた、
九郎判官義経の生涯は、古くより人々の関心を集める物語として、
文学作品や舞台などに頻繁に取り上げられています。
この『義経千本桜』もそんな義経を題材とした
義太夫浄瑠璃のひとつであります。
その物語に、
義経を取り巻く様々な人々のドラマを取り混ぜた、
人気の高い作品なのです。
義経は主役というよりも、
お芝居に出てくる主要な人物をつなぐ役割として描かれています。
単独の場面で上演されることが多い、
「渡海屋・大物浦の段」の平知盛、
「すし屋」のいがみの権太、
「狐忠信」の源九郎狐忠信が
重要な役となっています。
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尾上菊之助のプロフィール
五代目尾上菊之助のプロフィール
尾上菊之助:本名 寺嶋 和康(てらしま かずやす)
生年月日 1977年8月1日
学歴 青山学院大学文学部中退
血液型 B型
祖父:六代目尾上菊五郎、父:七代目尾上菊五郎、母:富司純子、姉:寺島しのぶ
屋号:音羽屋
定紋:重ね扇に抱き柏、替紋は四つ輪
襲名:
1984年 「絵本牛若丸」牛若丸役(歌舞伎座)六代目尾上丑之助襲名・初舞台
1996年 「弁天娘女男白浪」弁天小僧菊之助役ほか(歌舞伎座)五代目尾上菊之助襲名
当たり役 「弁天娘女男白浪」弁天小僧菊之助
「鏡獅子」の小姓弥生
「京鹿子娘二人道成寺」の白拍子花子
テレビドラマ出演
2017年 「下町ロケット2」TBS 伊丹大役
2018年 大河ドラマ「せごどん」NHK 月照役
2019年 「グランメゾン東京」TBS 丹後学役 など
若い頃は、市川海老蔵(当時:新之助)、尾上松緑(当時:松之助)とともに、
平成の三之助と若い女性を中心に大フィーバーを巻き起こしました。
音羽屋の芸の通り、現在は女形中心ですが、
最近は、立役での出演も目立ってきました。
*こちらに詳しく書いてます。
*平成の三之助についてはこちらもお読みくださいね。
*グランメゾン東京での活躍はこちらもお読みくださいね。
尾上丑之助のプロフィール
安徳天皇役の尾上丑之助くんは、
尾上菊之助の長男です。
尾上丑之助のプロフィールは?
名前:7代目尾上丑之助
本名:寺嶋 和史(てらしま かずふみ)
生年月日:2013年11月28日
祖父:7代目尾上菊五郎、2代目中村吉右衛門、
父:5代目尾上菊之助、従兄弟:寺嶋眞秀
愛称:じゅふたん
好きな食べ物:ブロッコリーとかぼちゃ
屋号:音羽屋
定紋:重ね扇に抱き柏
初お目見え:2016年「勢獅子(せおいしし)」
2019年「絵本牛若丸(えほんうしわかまる)」牛若丸役で7代目尾上丑之助を襲名
徹子の部屋に出演し、徹子さんまでも虜にした、かわいいおぼっちゃまです。
*父菊之助についてと、一緒に徹子の部屋に出演した様子をこちらに書いていますので、よかったらお読みくださいね。
詳しくはこちらにも書いています。
通し狂言「義経千本桜」のパンフレット・台本も買える!
なんと、公演は中止だったものの、
公演パンフレットや台本は通信販売サービスがあります!
私もポチりました。
ちょっとのお金でも、公演再開の助けになるといいな。
さてご覧になった方、いかがでしたか?
まだの方、ぜひ菊之助の「義経千本桜」を見てくださいね~
読んでくださり、ありがとう存じまする。
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