歌舞伎鑑賞教室(国立劇場)ってどういうもの?そのチャレンジを若者はどう見ているの?どう見せるの?

東京で歌舞伎というと、歌舞伎座を真っ先に思い浮かべがち、

しかし、東京には「国立劇場」という、

日本の伝統芸能を保存し後世に伝える、

劇場が存在することも知っておいてほしいことです。

この国立劇場が、毎年6、7月に開催するのが、

「歌舞伎鑑賞教室」です。

今回は、2019年の「歌舞伎鑑賞教室」について、

若者へのアプローチという点から紹介します。



歌舞伎鑑賞教室(国立劇場)とは

国立劇場では、主として若い世代に

日本の伝統芸能に親しんでいただくことを目的として、

文化庁・地方公共団体等の支援を受け、

毎年、歌舞伎・文楽鑑賞教室を上演しています。

開場翌年の1967年(昭和42年)の開始以来、

学生・生徒をはじめとする

累計入場者数は650万人を超えているそうです。

この中には、

学生以外にも、大人や外国人も含まれます。

次の3つの特徴があり、

初心者が手軽に歌舞伎を楽しめる設えになっています。

その1:実演を交えた解説と歌舞伎鑑賞がわかりやすい

その月のお芝居について、よりわかっていただけるよう、

歌舞伎役者が解説をし、

その後鑑賞することになっています。

この解説が面白いので、オススメです!!

その2:手頃な料金で観劇できる

学生・引率教師のチケット料金が1500円。

一般でも1800円と、大変お得な料金です。

歌舞伎座の一幕見席と同等の金額で、

2つの演目と解説が見られるのは本当に

ありがたいサービスです。

その3:教材が充実している

鑑賞のしおりや、Webサイトでの説明など、

観ただけで終わらず、学習にもつなげる仕組みがあります。

ごめんなさい、私、ちっとも学習してない~。



2019年の歌舞伎鑑賞教室の演目と主な配役

今年の歌舞伎鑑賞教室の内容について紹介します。

6月の歌舞伎鑑賞教室の演目と主な配役

1.歌舞伎の見方

解説 中村虎之助

2.「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)」頓兵衛住家の場

渡し守頓兵衛 中村 鴈治郎

娘お舟      中村 壱太郎

新田義峰     中村 虎之介

下男六蔵     中村 亀 鶴

*6月の情報はこちらにも書いているので、よかったらお読みくださいね。

6月に入りました。 6月は、なんと大きな劇場だけでも、歌舞伎座・国立劇場・南座・博多座と 4つの会場で、歌舞伎を楽しむことができ...

7月の歌舞伎鑑賞教室の演目と主な配役

1.解説:歌舞伎のみかた

坂東 新悟・中村玉太郎

2.「菅原伝授手習鑑 ― 車引 ―(すがわらでんじゅてならいかがみーくるまひきー 」

(主な配役)

「菅原伝授手習鑑 ― 車引 ― 」

舎人松王丸  尾 上 松   緑

舎人梅王丸  坂 東 亀   蔵

舎人桜丸    坂 東 新   悟

舎人杉王丸   中 村 玉 太 郎

(交互出演)   尾 上 左   近

藤原時平    中 村 松   江

ほか

3.「棒しばり」

次郎冠者    尾 上 松   緑

太郎冠者    坂 東 亀   蔵

曽根松兵衛  中 村 松   江

*7月の歌舞伎はこちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。

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歌舞伎鑑賞教室のチャレンジ、若者にも親しんでもらいたい

鑑賞教室では、

歌舞伎未経験な若者や外国の方にも

楽しんでもらいたいと多くの工夫をしています。

国立劇場のチャレンジ

日程により、外国人向け、社会人向けのサービスを

設けています。

竹本の詞の一部が表示される電光掲示板や、

全員に配られるパンフレットがあります。

解説の時には、

役者の写真を撮影できる時間もあります。

劇場内には、

小道具に触れられるコーナーや、

記念写真撮影コーナーなども設けていて、

歌舞伎テーマパークな感じです。

私としては、そこまでやらなくても感はありますが、

若い人や初心者を呼ぶ工夫は、

やはり重要なんだろうなあ、とその苦労に頭が下がります。

歌舞伎役者のチャレンジ

演じる役者もそれぞれ意気込みがあります。

7月の尾上松緑は、「本物を見せること」、

「古典の名作を届けること」が、

大切と語っています。

荒事の大役である松王丸(車引)と、

面白おかしく笑わせる次郎冠者(棒しばり)の2役を

演じ分けるチャレンジに、

座頭としての意気を感じます。

6月は、「神霊矢口渡」でお船役を演じた中村壱太郎。

初めての人形振りに挑戦し、

歌舞伎の演技とは違う

人形振りを楽しんでほしいと、

人形として演じるチャレンジに

熱意を見せていました。

こういう役者の情熱が

観ている方たちに伝わるといいなあと思います。



7月の歌舞伎鑑賞教室、若者はどう見たのか?

さて、7月14日の東京新聞に興味深い記事がありました。

記者が、高校生を連れて歌舞伎鑑賞教室を観劇し、

その感想を語り合う様子を

まとめた記事でした。

この記事からは、

*わかりやすさが面白さにつながること

*キャラクターの見た目の印象は芝居への親しみにつながること。

*解説があったので、より分かり易かった。

*外国の方にも紹介できる。

など、好意的な感想に加え、

*撮影タイムの工夫。

*セリフの難しさ。

などの注文もありました。

私はこの記事を読んで、

やはりこのような試みをしていくことが、

歌舞伎への関心やイメージをアップさせていくことに

つながるんだろうと感じました。

その上で、実際に観たお客様の声を丁寧に拾い上げること、

役者や現場に関わるスタッフの思いも、

踏まえながら進めていくことも大切でしょうね。



24日まで公演は行われているので、

行ってみようかな~。

読んでくださりありがとうございました。