六代目中村勘九郎、歌舞伎役者で、名門中村屋の若き当主でもあります。
2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」では
金栗四三役を熱演しました。
あの、水を頭からかぶって「ヒョエ〜〜」とかけ声。
引き締まった筋肉が眩しい肉体美にクラっときた方も多いのではないですか?
あの熱演の陰に、妻前田愛さんの努力があったんですよ。
今日は、その中村勘九郎について紹介していきますね。
六代目中村勘九郎の身長・体重・血液型・プロフィール
まずは、プロフィールを見ていきましょう。
六代目中村勘九郎のプロフィール
六代目中村勘九郎:本名 波野 雅行(なみの まさゆき)
生年月日 1981年10月31日
血液型 O型
身長 174cm 、体重64kg
出身地 東京
家系 祖父:十七代目中村勘三郎、父:十八代目中村勘三郎、弟:二代目中村七之助
息子 三代目中村勘太郎(長男)、二代目中村長三郎(次男)
屋号 中村屋
定紋 角切り銀杏
襲名歴
1986年 「盛綱陣屋」の小三郎役で初お目見え(歌舞伎座)
1987年 「門出二人桃太郎」の兄の桃太郎役として二代目中村勘太郎襲名し初舞台(歌舞伎座)
2012年 「春興鏡獅子」小姓弥生後に獅子の精役他で六代目中村勘九郎を襲名(新橋演舞場)
私にとっては、幼い頃からテレビのドキュメンタリー番組で、見てきた勘太郎ちゃん。
ここ何年かは、父譲りの演技力でドラマや歌舞伎での活躍が楽しみな、
歌舞伎役者に成長してきました。
2019年は、「いだてん」での好演をテレビの前で楽しむ日々。
1年間の長丁場を走りきったいだてん勘九郎です。
その陰には、妻である前田愛さんの献身があったと言われています。
「愛が誰よりも一番!!」と豪語するほど、妻思いの勘九郎です。
その愛さんについて、馴れ初めについて気になりますよね〜
六代目中村勘九郎の妻、前田愛との馴れ初めはドラマ共演。第一印象は変な人?
さて、ここからは勘九郎の家族について紹介しますね。
勘九郎は、4人家族です。
妻は女優の前田愛さん。
この方、後ほど触れますが、梨園の妻の中でも
とってもできた方として評判が高いのです。
気になる2人の馴れ初めは、ドラマでの共演だそうです。
2001年放映の「光の帝国」というドラマ、
当時、勘九郎は19歳、愛さんは17歳だったそうです。
どんなドラマなんだろうと調べてみましたよ。
2001年の12月からNHK総合局で4回にわたって放映されたドラマです。
原作は、恩田陸さんの「光の帝国〜常野物語〜」という、
サスペンス色の強いSFドラマです。
前田愛さんが演じたのは主人公の春田記実子。
ある日突然「未来を見る力」を手に入れてしまう高校三年生の女の子です。
勘九郎が演じたのは、記実子の幼なじみの倉沢泰彦です。
不思議な力を持つ一族も末裔だったことに気づいた記実子が運命のいたずらに負けず、
自分自身や家族を救う物語です。
このドラマをきっかけに、交際が始まるのですが、
勘九郎さん、愛さんが好きで好きでたまらなかったようです。
勘九郎は、早く愛さんが大学を出てくれないかなあと、
結婚する日を待ち望んでいたそうですよ。
愛さんはそんなことはつゆ知らず、、、
第一印象は、「変な人」と語ってました。
なんでも、タンクトップを着ていたからとか・・・。
ある意味規格外だからね~、勘九郎さん。
晴れて2009年にご結婚、
この時は勘三郎さんもお元気で、結婚式では上機嫌だったそうです。
*前田愛さんについては、こちらに詳しく書いています。
https://kabukist.com/maedaai-3911
中村勘九郎の妻前田愛ができ妻、「いだてん」完走のかげに愛あり
中村勘九郎のお父さま、18代目中村勘三郎さんは、
勘九郎襲名公演の最中に病でお亡くなりになってしまいます。
これは、どれだけ辛かったことか・・・。
でも、役者だから舞台に立たなければなりません。
そんな時から、愛さんが必死で勘九郎を支えてきたと言います。
現在、歌舞伎役者の妻として、とても高い評価を得ている愛さんです。
献身妻と言われているゆえんがあるのだそうです。
なんでも年末の家族(母の家族も含めた一族)の食事会で、
恒例の祖母(故七代目芝翫さんの奥様)を
甲斐甲斐しくお世話する姿が目撃されなのだそうです。
故7代目中村芝翫は、勘九郎の母好江さんのお母さまです。
8代目中村芝翫、9代目中村福助の母でもあります。
長男は福助ですが、日頃は次男芝翫の妻である三田寛子さんが、
母の介助をするお役を受け持っているのだそうですが、
愛さんもしっかりそのお役を務めたということなのですね。
三田さんも芸能界から、梨園の妻になった方、
親戚ということもあり、愛さんには作法などを色々教えているそうです。
その甲斐もあり、しっかり妻の務めを果たしているという評判がついたようなのです。
それだけじゃないですよ。
勘九郎が歌舞伎に出演するときは、
劇場でご贔屓様に常に頭を下げ、謙虚に接している姿もよく見られるということです。
また、勘九郎は鍵を持たずに外出するので、
どんなに夜遅くなっても、鍵を開けて待っているというのです。
え〜いつの時代の話??
と言いたくなっちゃいますが、
それだけのことをこなす妻ということで、どんどん評価が高くなっていったようです。
「いだてん」出演の話が上がったとき、
マラソンランナーらしいボディ改造をサポートしたのも
愛さんの内助の功と言われています。
歌舞伎役者の妻の務めは重労働と言われますが、
本当に素晴らしい、立派だと思いますよ。
勘九郎も、愛さんには頭が上がらないようで、
コロナ禍で家にいるときは、進んで使い走りをしていたと言っています。
愛さんあっての中村勘九郎と一番強く思っているのが
勘九郎本人なんではないかなって思います。
年を取っても手をつないでいたいというほど仲の良いお二人です。
愛さんの支えを受けながら、勘九郎、
益々高みへと走っていってほしいなあと思うところです!
中村勘九郎の息子、勘太郎と長三郎も歌舞伎役者
2人の可愛い息子さんについても紹介します。
お2人の間には、2011年2月に長男の七緒八(なおや)くん、
2013年5月に次男の哲之(のりゆき)くんが誕生しています。
七緒八くんは、しっかり者のお兄さんで、
お父さんの歌舞伎をかっこいいと思っていて、
自分もお父さんみたいになりたいと言っているそうです。
対して哲之くんは、次男らしくおおらかな性格。
かなりの大物なのではないかと周りでは言われています。
この2人が2017年にそれぞれ勘太郎、長三郎を襲名したのですが、
その舞台も心温まるほのぼのしたものでしたよ。
*勘太郎くん、長三郎くんの襲名舞台についてはこちらからもお読みいただけます。
二人桃太郎は、私も幸運なことに見ることができました。
小さな桃太郎が可愛かったんだけど、
それと同じくらいに、2人を見守る勘九郎と七之助の目線が微笑ましくて、
心の中がほんわかした記憶があります。
2019年の歌舞伎座8月公演、「伽羅先代萩」では
叔父の中村七之助と、勘太郎・長三郎兄弟が共演しています
初役の七之助とともに、子どもたちも一生懸命で、
観客席からは、「中村屋!」の声が絶えませんでした。
涙がうるうるの素晴らしい舞台だったんですよ。
でも、長三郎くんはここで寝ちゃったって伝説もあります。笑
勘太郎くんは、その熱演で客席の涙を誘い、
子役としての期待がぐんぐん高まっているとのことでした。
六代目中村勘九郎の家系は名門中村屋 父は名優中村勘三郎、弟は中村七之助
では、ここで家系についてもちょっとだけ紹介します。
まず、父方の家系から。
曽祖父となるのが中村歌六、現在の播磨屋の祖と言われる方です。
その息子が祖父である十七代目中村勘三郎です。
17代目勘三郎は名優として、多くの人に愛された俳優でした。
しかし、若い頃は父を亡くし苦労もしています。
その時に後ろ盾となってくれたのが、
6代目尾上菊五郎です。
17代目勘三郎は、その菊五郎の娘久枝さんと結婚します。
そして生まれたのが、父となる18代目中村勘三郎です。
播磨屋と音羽屋の血を受け継いだ中村屋の誕生です。
しかしその父十八代目中村勘三郎も、
惜しまれつつ2012年、勘九郎を襲名した年にご逝去されています。
私もとっても悲しいし、今でも舞台に勘三郎の姿を探してしまいます。
そして弟が二代目中村七之助。
その美しさからプリンスと呼ばれることもあり、現在は、2人で中村屋を盛り立てているところです。
*中村七之助については、こちらからもお読みいただけます。
母方の家系です。
祖父が七代目中村芝翫、この方もやはり名優の誉れ高き方でした。
そうなると、中村勘九郎と中村七之助には、
播磨屋・音羽屋・中村屋・そして成駒屋の血が流れていることになるのです。
2人の中村屋が梨園の名門であるといういわれがおわかりいただけますでしょうか。
なんだか、いっぱいお家の名が出てきてわかりづらいかもしれないですね。
さらに付け足すと
2人の叔父にあたるのが、九代目中村福助と八代目中村芝翫です。
中村芝翫の妻である女優の三田寛子さんは、おばさまということになりますね。
中村屋と成駒屋は親戚筋であり、
歌舞伎界でも格が高い家柄でもあります。
*お家の屋号と格付けについては、こちらからもお読みいただけます。
2019年2月にNHKで放映された、「ファミリーヒストリー」に、
中村屋の家系については詳しく学ぶことができました。
*ファミリーヒストリーについてはこちらからもお読みいただけます。
*九代目中村福助については、こちらからもお読みいただけます。
六代目中村勘九郎 いだてん視聴率は低迷なれど、勘九郎の魅力は健在!
2018年に大河ドラマ「いだてん」の制作発表は大きな話題になりました。
初回こそまずまずの視聴率だったものの、
その後どんどん下がり続け、1桁台を低迷しているところだそう。
勘九郎は、このドラマの前半部分、
無骨な田舎者でマラソン狂の金栗四三を好演しています。
低迷の理由として、
地味だとか戦闘シーンがないとか、時代が行ったり来たりしてわかりづらいとか、
色々あるようです。
豪華出演メンバーの中でも、確かに勘九郎は地味です。
でも、そういう役なんだと思うんですよ。
地味で不器用で誠実で、そういう役をまんま演じられるのが、
中村勘九郎の良さだと私は思っています。
彼の評価で必ず出てくる言葉が、
「謙虚」「真面目」「努力家」です。
花形役者で、これだけ言われる方はそうそういないんじゃないかしら。
父の勘三郎は、華があったから、それとも比べられちゃうのかなあ。
しかし、きっと彼は大ブレイクします。
今以上の役者になると思います。
中村屋という大きな家を、父から引き継いだ時。
京都南座の襲名披露の口上の名セリフがあります。
「父を、中村勘三郎を忘れないでください」
思い出すだけで涙が出てくるシーンです。
勘三郎の芸と自身が積み上げた芸が、
勘九郎が見せる芝居の中にはあるんですよ。
2020年、せっかく勘九郎が舞台に戻ったのに、
新型コロナウイルスの影響で、歌舞伎の公演を今までのように見られなくなりました。
でも、中村屋の伝統から、浅草生配信公演を果敢にも決行してくださり、
ファンはとても嬉しい思いをしました。
これからも、勘九郎は歌舞伎のために走り続けてくれるでしょう。
ずっと応援していきますよ〜
今日も読んでくださり、ありがとう存じまする。
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