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二代目中村七之助、日本の芸能で見せた、芝居小屋への思いと四役早替りの熱演!

観劇レポート
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二代目中村七之助が、3月に行った全国各地での舞踊公演の様子が、

NHK Eテレの「にっぽんの芸能」で放映されました。

その番組の様子を紹介します。



 

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「にっぽんの芸能」舞台は岐阜県の芝居小屋「かしも明治座」

「にっぽんの芸能」、4月5日の放送は、

岐阜県中津川市加子母地区に現存する、

120年以上前に作られた芝居小屋「かしも明治座」で催された

中村七之助舞踊公演についての放送でした。

七之助の魅力と、芝居小屋への思いを満喫できました。

では、まずは二代目中村七之助のプロフィールから。

二代目中村七之助のプロフィール

中村七之助 本名:波野 隆行(なみの たかゆき)

生年月日 1983年5月18日

出身地 東京

家系 父十八代目中村勘三郎、兄:六代目中村勘九郎、母:波野好江(九代目中村福助の姉)

屋号 中村屋

定紋 角切銀杏、替紋は丸に舞鶴

初お目見え 1986年 「檻」祭りの子役で初お目見え

1987年 「門出二人桃太郎」 弟桃太郎役で二代目中村七之助を襲名

 

七之助、芝居小屋の魅力を語る

インタビューでは、小屋に対する思いを語りました。

実は、小屋の名誉館主という七之助。

初めてここに出演したのは、父の襲名公演の時だったそうです。

夜になると虫の音が小屋の外から聞こえてくる、本物の効果音。

雨や風の音も生の効果音、芝居小屋ならではの本物の臨場感が味わえるとのことでした。

巡業公演の一座の頭としては、

歌舞伎は難しくないと感じていただけるように心がけているとか。

それは、芝居小屋に足を運ぶお客様のほとんどが、

初めて歌舞伎を見る方が多いと言う事からでした。

もっと歌舞伎を知ってもらうためにと、

自ら地域の小屋を巡業して回ることをするようにもなったそうです。

この「かしも明治座」は舞台と客席の色がほとんどない、

だからやってて楽しいんだそうです。

アナログだからこそ、エンターテイメントとしての歌舞伎を見せたいと、

今回は、早替りを取り入れた演目を選んだそうです。

今デジタルが再生のこの時代に、

早変わりと言うアナログ、走る、切る、脱ぐ、演じる…。

その魅力が歌舞伎の良さだよねと笑顔でお話しをしていました。



 

「かしも明治座」とは?

約120年も前に、村の人たちの手によって建てられた

手作りの芝居小屋です。

天然の木材を使った山の恵み豊かな建物、

それを見るだけでも魅力が味わえます。

1階2階合わせて約500席の客席、今回は満席。

昔ながらの小屋で見る芝居は、格別な楽しさを味わえそうです。

特に小屋の宝は、125年前女性たちがお金を出し合って作った藍染の木綿の引き幕出そうです。

「娘引幕」といい、寄付をした一人ひとりの名前が染めぬかれた鮮やかな引き幕でした。

休憩時間は、地元の美味しいものを小屋の周りで味わえるとあり、

大賑わいな様子も見られました。

保存会の方々が、自慢の小屋を胸を張って紹介している姿が印象的でした。

本当に多くの人に愛されてる小屋なんだなぁと言うことを感じます。

こういう芝居小屋での観劇体験、憧れてしまいます。



 

中村七之助舞踊公演の様子を堪能!

では、お待たせしました。

公演の模様をお伝えします。

始まりは楽しい趣向から

いよいよ七之助がスーツ姿で登場すると、客席から大きな拍手。

なんでも、あまり歌舞伎をご存じない方は、

役者は着物で生活していると思っている方が多いそうなんです、

まずは共演者とのトークでお客様を和ませてから演目へ入ります。

この日の演目は2つ。

1つ目は、「汐汲み」、

能の松風をもとに海女の悲しい恋心を描いた舞踊、中村鶴松が演じました。

七之助早変わり4役「隅田川千種濡事」

続いて中村七之助が登場、演目は、「隅田川千種濡事」。

歌舞伎でもお馴染みの、お染と久松のストーリーをもとに、

新たな演出を加えた舞踊劇です。

見所は鮮やかな早変わり、

なんと七之助1人で男女4役を演じ分けるのだそうです。

4つの役とは、主人公のお染とそのいいなづけの久松、お光、どてのお六

 

花道から、久松を探すおみつの登場。

恋する娘の初々しさや、いいなづけ久松がお染という娘と駆け落ちしたことの嘆きを、

舞いながら切々と語ります。

続いてお染と久松が登場、

この場面では、七之助が、その場での早替りを見せます。

お染と思えば久松に、久松と思えばお染の姿、

どっちがどっちなのか、テレビとは言え食い入るように見てしまいました。

そこへ現れる追っ手、立ち回りの最中に花道からは、

なんと、どてのお六に扮した七之助が登場、客席からは大きな拍手が送られます。

全く違うタイプの四役早替りを、

瞬時のうちに流れるように見せる七之助の演出と演技に脱帽です。

最後、深々とお辞儀をする七之助に、客席はおひねりが次々と投げ込まれました。

「あれ、当たると痛いんですよ。」と

言っていた七之助。

この日は、当たらなかったようでよかったです。

これを間近で観られた観客は、幸せだったことでしょうね。

 

この番組、再放送があります。見逃した方は、ぜひご覧いただくといいと思います。

七之助の「隅田川千種濡事」が全編放映されます。

再放送は、4月8日(月)NHKEテレ0時~0時54分です。

読んでくださり、ありがとう存じまする。

よかったら、こちらもご覧くださいね。

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