今日は、歌舞伎役者中村壱太郎さんを紹介します。
日本舞踊吾妻流家元でもある壱太郎さん、
歌舞伎名門に生まれ、バックグランドもすごいんですよ。
そんな壱太郎さんが、尾上右近と組んで配信するのが
アート歌舞伎です!
中村壱太郎のすごい家系、この若さで歌舞伎役者と日本舞踊家元!
では、初めに簡単なプロフィールから。
中村壱太郎のWikiプロフィール
中村壱太郎 本名:林 壱太郎(はやし かずたろう)
生年月日 1990年8月3日
血液型 O型
大学 慶應義塾大学総合政策学部卒業
家系 祖父:四代目坂田藤十郎、父:四代目中村鴈治郎、母:吾妻徳彌(六代目吾妻流家元)、伯父:中村扇雀、従兄弟:中村虎之助
屋号 成駒屋
定紋 寒雀の中に壱
趣味 料理、絵、創作、観劇など
初舞台 1991年 「廓文章」藤屋手代で初お目見え(京都南座:3代目中村鴈治郎 〈祖父〉襲名公演)
1995年 「嫗山姥」一子公時役で初代中村壱太郎を名乗る(大阪中座)
襲名 2014年 吾妻徳陽として日本舞踊吾妻流七代目家元襲名
この趣味も、すごくないですか???
公式ウェブサイトには、本人が作った
お料理の写真がずらりと並びます。
また、ブログもかなりの頻度で更新している様子。
このプロフィールだけでも、多才な様子はわかっていただけたのではないかと思います。
では、次に、すごい家系を見ていきましょう。
中村壱太郎のすごい家系、祖父は坂田藤十郎、祖母は扇千景、父・母の経歴もすごかった
壱太郎の家は成駒屋、上方の名門です。
祖父の四代目坂田藤十郎は、人間国宝。
現俳優協会の会長でもあり、歌舞伎医薬者の頂点に立っておられる方。
80歳を超えるご高齢ですが、今でも舞台にはたち続けています。
2020年11月12日に老衰のため、惜しまれながらご逝去されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
その妻は、扇千景さん。元宝塚歌劇団の娘役スターで、
参議院議員を約30年間務めた方です。
実の妹が、女優の中村玉緒さん。
祖父の代だけで目が回りそうです。
父は、四代目中村鴈治郎、福々とした貫禄があり、
裕福な大店の主人や徳のある武将のイメージが強いです。
(ここは、私見です)
柔和な中にも芯がある、そんな役者さんです。
母は、日本舞踊吾妻流六代目家元の吾妻徳彌さん。
1978年に家元襲名してから36年間その座を守ってきた方です。
現在でも舞踊界で活躍されているそうです。
父の弟、伯父は中村扇雀。やはり歌舞伎役者で、
その息子(従兄弟に当たります)は中村虎之助。
本当にすごい家系です。
*父の中村鴈治郎については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。
*歌舞伎一門の格付けについては、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。
上方出身ということもあり、
みなさん、はんなりとしたイメージがあるのは私だけでしょうか?
壱太郎もイケメンですが、どこか優しいお顔ではありませんか?
中村壱太郎、別名:吾妻徳陽、春虹って?
プロフィールでも触れましたが、
壱太郎は母から、日本舞踊吾妻流七代目家元を襲名しています。
時代を担う若手舞踊家としての期待も大きいようです。
若手で家元を務めている歌舞伎位役者さんは、
他にもいらっしゃいます。
坂東巳之助は一流派坂東流家元、尾上松緑は藤間流勘右衛門派の家元です。
歌舞伎と日本舞踊は切っても切れない、
伝統芸能であり、舞台芸能です。
幼い頃からみっちりと基礎をたたき込まれ、
素質の良さもあり、踊りでも力を伸ばしてきています。
3月29日のEテレ「にっぽんの芸能」でも取材されました。
NHKEテレ1 「にっぽんの芸能 若き家元二人の初共演!舞踊「蝶の道行」」の
ホームページでは次のように紹介されています。
この世で添い遂げることができなかった悲劇の恋人たちが死後に蝶(ちょう)となって冥途へ向かう幻想的な舞踊「蝶の道行」。初共演の若き家元2人猿若清三郎と吾妻徳陽(歌舞伎俳優・中村壱太郎)のフレッシュな顔合わせでお楽しみいただく。息の合ったスタジオトークにもご注目!
この番組についてはこちらもお読みください。
吾妻徳陽としての魅力をうかがえる番組でした。
加えて、春虹という名で狂言作者としても活躍とか・・・。
まだ、そのお芝居を見ていませんが、
そのうち、拝見することもあるでしょうね。
どんなお芝居を書かれるのか、ご自身で演じるんですかね?
それも注目しておきたいものです。
中村壱太郎、「歌舞伎も宝塚も大好きです」
壱太郎の多才な証明、まだ続きますよ。
「歌舞伎!」
歌舞伎の名門に生まれたというだけではないと思うのですが、
とても大きな役を今まで演じてきているのです。
まず一つは、2007年のこと。
史上最年少で「鏡獅子」を踊られています。
もう一つは、2010年に「曽根崎心中」のお初役を同じ年齢で演じた、
ということも話題として残っています。
ほっそりとした体つきに優しそうな面差し、
品のある女形としての演技に評価が高まっているようです。
近年、若手の女形は実力派ぞろいです。
お互いに競い合う相手がいるからこそ、
それぞれの持ち味が伸びていく、
そんな切磋琢磨ができる若手役者はこれからが本当に楽しみです。
「宝塚!」
おばあさまが元タカラジェンヌ・・・というわけでもないでしょうが、
ヅカファンを自認するほど、舞台をよく観に行くのだそうです。
中でも、紅ゆずるさんとは、友人関係にあるそうで、
2017年には徹子の部屋で共演を果たしています。
その画像、今でも残っているのでこちらもチェックしてみてください。
中村壱太郎、「君の名は」「三代目 りちゃあど」との関係は?
最後にもうひと押し、多才の証明。
大ヒットしたアニメ映画「君の名は」。
その中の巫女舞のシーンの踊りを作ったのだそうです。
実際には6~7秒のシーンだそうですが、
短いと作りづらいと2分半ほどの長さの踊りを作り、
気に入ったところを使ってもらったのだそうですよ。
元々新海監督のファンであったという壱太郎、
ラジオ番組でパーソナリティーを務めているときにゲストで読んだ際、
縁ができたということから、実現したこの共演。
これにもびっくりしてしまいます。
そして、野田秀樹氏による「三代目 りちゃあど」にも出演したことがあります。
この時は、1年間かけて、日本だけでなくシンガポールでも上演したとのことで、
この時期は流石に歌舞伎から離れざるを得なかったそうです。
でも、その時期があったから、歌舞伎の良さを再確認したということ。
さらには、他の分野との交流が、自分の演技力・表現力の
幅を広げたとも言っています。
本当に多才な壱太郎です。
中村壱太郎の評判、松尾芸能賞新人賞も受賞!
去る3月28日に、松尾芸能賞新人賞を受賞しました。
その記事がこちらです。
壱太郎の贈賞理由としては、「上方歌舞伎の若手女方として貴重な存在であり、近年の成長著しく、『心中天網島』の小春、『滝の白糸』、『於染久松色読販』の主演など、幅広い役柄を手がける一方で、平成26(2014)年に吾妻徳陽として、日本舞踊吾妻流七代目家元を襲名し、今後も歌舞伎をはじめ多方面での活躍が期待される」旨が挙げられました。
賞を受けた壱太郎は、「私の芸の根本には上方歌舞伎の修業ということがございます。また昨年は特に、歌舞伎座で大きな舞台を数々勤めさせていただき、それが血となり肉となりました。そうした経験を評価していただき、たいへんうれしく思っております」と、素直な気持ちを表現し、感謝を込めて挨拶。「一所懸命に、稽古、修業、精進を重ねて、いつか大きな花を咲かせられるよう、この役者人生を歩んでいきたいと思っている次第でございます」と、真摯な表情で語ると、会場が期待に満ちた拍手に包まれました。
〜歌舞伎美人サイトより〜
4月の歌舞伎座公演にも出演が決まっています。
これからは、上方を代表する女方めざし、
さらにいろいろな役に挑戦しながら、自分の芸を磨いていくんだろうな、
そんな予感がする大器の一人です。
今日も読んでくださり、ありがとう存じまする。
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