コロナ休演が続く歌舞伎界、尾上右近と中村壱太郎が、
そのくらいイメージを払拭し、新たな歌舞伎作品と作ります。
その名もART歌舞伎です
コロナに歌舞伎俳優は負けない!
新型コロナウイルスの影響で、3月から歌舞伎公演が軒並み中止、延期となっています。
松本幸四郎は、
「歌舞伎役者は無力だと思った。」
市川猿之助は、
「俺、あきらめたよ。」
と自粛当初の重い気持ちを、先日の歌舞伎家話で語っていました。
![](https://kabukist.com/wp-content/uploads/2019/08/IMG_3083.jpg)
そうとはいえ、、、
5~6月の歌舞伎俳優の動きはめざましいです。
インスタライブ、YouTubeデビュー、
それぞれの個性を生かした発信をしています。
![](https://kabukist.com/wp-content/uploads/2020/06/スクリーンショット-2020-06-02-19.47.55.png)
オンライントーク番組の歌舞伎家話、紀尾井町家話もその一つだし、
なんと今月末は、図夢(zoom)歌舞伎なるものも
有料配信が決定しています。
(もちろん、チケットは取りましたよ!)
![](https://kabukist.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/no-image-160.png)
本公演の見通しが全く立たない中、
オンラインでの歌舞伎配信は、
益々勢いがついています。
そして、先日発表されたのが、
今までの歌舞伎の常識を覆す新たなスタイルの歌舞伎です。
いやあ、やっぱりね、
私が思うに、歌舞伎は300年以上の歴史を有する伝統芸能ですからね。
その間、天下は変わり、幕府が政府になり、
戦争や災害も乗り越え、
生きてきた日本人とともに、歌舞伎もあったんですよ。
新型コロナウイルスにも、
歌舞伎は負けない底力を持っていると思います。
だって、こんなんで負けたら、
今までの歴史に申し訳が立たないでしょ!
尾上右近、中村壱太郎の挑戦!コロナで誕生、ART(アート)歌舞伎とは?
新たに発表になったのが、
歌舞伎役者尾上右近と中村壱太郎が挑戦するART歌舞伎です。
まず、このART歌舞伎なるものの説明、
正直よくわかりませんでした・・・汗
ARTのような美しく、魅せられる舞台のようです。
さらに、舞踊や音楽が入ること、その中に歌舞伎の技法も混じること、
そこから、歌舞伎の新感覚な舞台という意味なのかなと推測しています。
あるいは、歌舞伎の語源になった「かぶく」、
これは、異端とか風変わりとか、ちょっと体制から外れた若者を
意味した言葉でもあります。
それを自分たちになぞらえてもじったのかな?
この制作にあたり、私がすごいと思ったことが1つあります。
それは、
感染拡大防止状況のため、かつらと衣装は歌舞伎のものは使用できないということらしく、
2人はその壁を逆手に取って、モード、ファッション界で活動する人々とコラボしたということ。
なので、従来のものではなく新しい衣装を作ったということです。
写真を見ると、右近の衣装は黒いレザーっぽく見えます。
壱太郎はオペラっぽいですね、しかもメークもちょっと洋風。
この2人のスタイルが表しているものは、
対立するシンボル、陰と陽、男と女、破壊と再生、、、。
そして、花柳源九郎、藤間涼太朗という若手舞踊家も参加するそうです。
その他、演奏は、
中井智弥(箏・二十五絃箏)、浅野祥(津軽三味線)、藤舎推峰(笛)、山部泰嗣(太鼓)| 友吉鶴心(琵琶)。
ヘアメイクは、冨沢ノボル。衣装は、里山拓斗、かつら(ヘッドピース)は、edenworksさんらが、
参加しているということです。
https://www.instagram.com/p/CBjh1pIAs_n/?utm_source=ig_web_copy_link
尾上右近、中村壱太郎出演、ART(アート)歌舞伎のチケットの取り方と見方
そのART歌舞伎は、7月12日にライブ配信サービス・
Streaming+、チケット販売プラットフォーム・ZAIKOで配信されるとのことです。
ZAIKOはローソン取り扱い、ライブ配信のみとなります。
では、イープラスを参考に、以下に配信情報と作品の見方、チケットの取り方を紹介しますね。
イープラスのサービスでは、どうやらチケットは3種類あるようです。
⑴ライブ配信チケットについて
配信は、7月12日(日)19時30分からです。
約80分間の公演ということで、終了後13日の19時30分まで視聴可能ということです。
このチケットは、3000円です。
注:ライブバージョンのみ、ローソンチケットでも購入可能です。
この場合、配信サービスはZAIKOからということになります。
詳しくはこちらをどうぞ
https://l-tike.zaiko.io/e/artkabuki
⑵アーカイブ配信(通常盤)チケットについて
配信は、7月13日の19時30分から7月19日(日)の23時59分までです。
本編映像とも違った内容のアーカイブ限定の映像となるようです。え~~?
時間的には、80分程度だそうです。
このチケットは、3500円です。
⑶アーカイブ配信(副音声版)チケットについて
配信は、7月13日の19時30分から7月19日(日)の23時59分までです。
本編映像とも違った内容のアーカイブ限定の映像と中村壱太郎、尾上右近のコメントが副音声で入るんだそうです。え~~、え~~~?
時間的には、80分程度だそうです。
このチケットは、3500円です。
なんか3つもあるとどれを選んだらいいかわからないですね・・・。
以下のリンクからチケット購入サイトに飛んで、
指示に従ってご購入ください。
一人につき、一枚しか購入できませんのでご注意くださいね。
![](https://eplus.jp/s/eplus/img/webclip.png)
実際に見るときは、インターネットにつながる端末が必要です。
歌舞伎家話とここは同じですね。
![](https://kabukist.com/wp-content/uploads/2020/05/IMG_3227.jpg)
チケット購入後、登録したメールアドレスに、
視聴のチャンネルや案内が届きます。
時間になったら、ログインすることになりますが、
今まで、このストリーミングプラスでは、
アクセスが集中すると番組に入れないことが続いています。
なので、少し早めに入っておくことをお勧めします。
尾上右近と中村壱太郎は歌舞伎をあきらめない、ウィズコロナでも歌舞伎役者
コロナで、ネットメディアによると9月まで劇場上演は無理ではないか、
と書かれていました。
でも、この若い二人は諦めず、自分らしく挑戦をしています。
この2人の役者について紹介します。
ウィズコロナ、歌舞伎役者尾上右近の挑戦
尾上右近は、歌舞伎人尾上右近チャンネルを解説。
自主公演「研の會」の過去映像を無料で配信しています。
https://kabukist.com/ukonyoutube-3161
二代目尾上右近:プロフィール
尾上右近 本名:岡村 研佑(おかむら・けんすけ)
家系:七代目延寿太夫の長男、祖父は六代目延寿太夫と映画スターの鶴田浩二。曽祖父は六代目尾上菊五郎。弟は清元昴洋(三味線方)。
生年月日 1992年5月28日
身長 170cm 体重 63kg
屋号 音羽屋
定紋 重ね扇に抱き柏
二代目尾上右近襲名 2005年「人情噺文七元結」長兵衛娘お久役 (新橋演舞場)
七代目清元栄寿太夫襲名 2018年1月
*初お目見えは11月「十六夜清心」(歌舞伎座)
趣味 絵を描く、歌を歌う、カレーの食べ歩き
名門一家の御曹司ですが、カレー大好きというところが、
なんとも可愛らしい感じですね。
あだ名は、ケンケンといって、
インスタでも可愛い素顔を公開しています。
そして、役者に加えて、清元浄瑠璃方としても
舞台デビューを果たしています。
若いながらも多才な方なんですよ。
*二代目尾上右近については、こちらの記事に詳しく書きましたので、よかったらお読みくださいね。
中村壱太郎、コロナでも歌舞伎役者の挑戦
中村壱太郎は上方の歌舞伎役者です。
関西の舞台で活躍することが多く、
若手女形の期待のホープとも言われています。
やはり、YouTube配信には積極的で、
かずたろう歌舞伎クリエイションというチャンネルを解説しています。
舞台だけではなく、歌舞伎のお作法などを実演入りで
紹介しているので、初心者にも馴染みやすいと思います。
中村壱太郎のプロフィール
中村壱太郎 本名:林 壱太郎(はやし かずたろう)
生年月日 1990年8月3日
血液型 O型
大学 慶應義塾大学総合政策学部卒業
家系 祖父:四代目坂田藤十郎、父:四代目中村鴈治郎、母:吾妻徳彌(六代目吾妻流家元)、
伯父:中村扇雀、従兄弟:中村虎之助
屋号 成駒屋
定紋 寒雀の中に壱
趣味 料理、絵、創作、観劇など
初舞台 1991年 「廓文章」藤屋手代で初お目見え(京都南座:3代目中村鴈治郎 〈祖父〉襲名公演)
1995年 「嫗山姥」一子公時役で初代中村壱太郎を名乗る(大阪中座)
襲名 2014年 吾妻徳陽として日本舞踊吾妻流七代目家元襲名
役者と日本舞踊宗家の2つの顔を持っています。
舞踊にかける意気込みの強さ、感じられますね。
尾上右近、中村壱太郎のアート歌舞伎に期待!コロナ時代の新歌舞伎
まだ、どういうものが見られるのか、
本当に道なんですけど、
予告動画があるのでそれも紹介しますね。
尾上右近、中村壱太郎の両者は、
「僕ら2人の生き甲斐である『踊り』そして『魅せる』に特化した作品をつくりたい、そんな思いを胸に、素晴らしき仲間を得て、現在まさに作品を生み出しています」
と、マスコミにコメントを発表していました。
気になるストーリーは、
前半は先人への感謝、神への祈り、自然のありがたみを表し、
後半は創作舞踊物語で、輪廻(りんね)転生をテーマに、男と女の出会い、別れ、再会を表現する
ということです。
今、歌舞伎ができないから、、、ということだけでなく、
これからの歌舞伎会も見据えての挑戦としたいと言ってます。
ピンチはチャンスと言いますが、
私は、若い役者が、伝統を生かしながらも新たな表現方法を
生み出そうとする姿に感動します。
3種類のチケット、何にするか迷うところですが、、笑。
2人の挑戦を応援します。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
![](https://kabukist.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/3cf3a333e7e0146f82d7211e4bf752ca.jpg)
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