歌舞伎役者の屋号と格付け!ランクが高い役者は誰?妻の格付けは?

歌舞伎役者には、名前の他に、屋号という家の呼び名があります。

また、家や役者の名前による格付けがあるらしいのです。

大きな舞台での公演では、主役を務めるのは格の高い役者となっているそうです。

なるほど、と思ったものの、びっくりしました!!

そこで、歌舞伎役者の屋号と格付けについて調べてみました。



歌舞伎の家、屋号とは何か

まず「屋号とは?」について説明しますね。

「○○家」という呼び方、聞いたことがありますか?

400年の歴史を誇る伝統芸能である歌舞伎。

それを支えているのが、約300人と数えられる歌舞伎役者さんたちです。

彼らが所属する家(一門)にはそれぞれ屋号があります。

この屋号ですが、今でも100近く存在するということなんですよ。

私は、そんなに多いのか、ってちょっとびっくり、

そしてそれによる格付けもあるとのことで、

そこには江戸時代の身分差別の名残があるのだそうです。

武士以外は名字を持つことが許されなかったため、

大きな商店や農家に倣って、

役者も○○屋という屋号をつけたのではないかと

言われているそうです。

その先駆けとなったのが、

市川海老蔵でおなじみの「成田屋」です。

これは、市川家が成田山を信仰していたことからきたと言われています。

お家の芸という言葉もありますが、

芸だけでなく、役者の名前も、その家の中で代々受け継がれて行くものです。

実際に子がいない場合は、養子をとって名を継がせることも

少なくはありません。

現在の役者でいえば、

2代目中村吉右衛門は、母の父である初代中村吉右衛門の養子となり、

受け継いだ名前です。

これらの歌舞伎役者の家は、現在も100ほど存在しているそうです。

そのうち私がわかるのは20あまりです。

つまり、たくさんの屋号・家があるにも関わらず、

私が知っているものは、ほんの一部なんだなあと考えられます。

では、屋号の成り立ちや、所属する役者について、

まずは現存する屋号の中でも大きなものを3つご紹介しましょう。



「成田屋」「音羽屋」「中村屋」の3つは押さえたい屋号

「成田屋(なりたや)」の名前の由来は成田山新勝寺

まずは、当代の人気役者、市川海老蔵の屋号である「成田屋」を紹介します。

江戸時代の人気役者であった初代市川團十郎が、

子宝に恵まれなかったことから、

成田山新勝寺へ祈願したところ子宝に恵まれるということがありました。

加えて、芝居で「成田不動明王山」を上演し人気になったことから、

「成田屋」という屋号を使うようになったそうです。

この名は、300年以上続く伝統ある名ということで、

現在でも「成田屋」は非常に格の高い家柄ということになっています。

その後も、市川家の成田山信仰は有名で、

毎年節分には、必ず海老蔵が来て豆を撒く姿を見せています。

2020年は、市川團十郎白猿襲名というビッグイベントが予定されていましたが、

残念ながら新型コロナウイルスの影響で、現在公演は延期となっています。

この襲名がかなったら、人気、格と、まさにトップクラスの役者になるかもしれませんね!!

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Today is the day my father was born. Photos of when he was young. Cool. Miss these days. He’s great. He was always fighting. And the handsome DNAs in my father and grandfather, I seriously feel they are truly good looking from my third person point of view. I need to brush up more💦💦💦 * 今日は父の生まれた日でもあります。 若い頃。 カッコいい。 懐かしい、 素敵だ、 いつも 戦っていた。 そして イケメンのDNA 父も祖父も ガチですげ〜カッコいいと わたし第三者目線でも思ってます。 私も もっとがんばろ💦💦💦 #市川海老蔵 #海老蔵 #成田屋 #歌舞伎 #ABKAI #ABMORI #ebizoichikawa #ebizo #kabuki #thunderparty #ebizotv #theater #theaterarts #actor #japan #classic

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「音羽屋(おとわや)」の由来は京都の名跡から

続いては、尾上菊五郎でおなじみの「音羽屋」です。

菊五郎というと、弁天小僧、いがみの権太、と

関東系の役者のイメージがあります。

実際、現在の拠点は東京なのですが、

「音羽屋」の由来は京都にあるのだそうです。

初代尾上菊五郎の父の生まれが、

京都・東山の清水寺に近い場所にあったことから、

清水寺の「音羽の滝」から名前を取り「音羽屋」と名乗ったと言われています。

実は、「音羽屋」には、尾上筋ともう一つ、

坂東彦三郎の家も含まれます。

これは、9代目坂東彦三郎の曽祖父の6代目坂東彦三郎が、

五代目尾上菊五郎の血を引いていることと

関係があるのではないかと考えます。

現在、直接的な関係はあまり見られませんが、

名前同士が繋がっているというのも面白いですね。

音羽屋の歌舞伎役者は誰?

7代目尾上菊五郎

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4代目尾上松緑・3代目尾上左近

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2代目尾上右近

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2代目尾上松也

尾上松也さんは、活躍が期待されている注目の歌舞伎役者です。 「まつや」の「つ」にアクセントをつけるのが正しい呼び方らしいです。 ...

初代坂東楽善

9代目坂東彦三郎・6代目坂東亀三郎

九代目坂東彦三郎、2017年の5月歌舞伎座での親子3代4名の襲名が話題になりました。 あれから、2年、すっかり新しい名前が板につき、 ...

3代目坂東亀蔵

「中村屋(なかむらや)」、実は復活した名門の名前

「中村屋」は、六代目中村勘九郎、二代目中村七之助の家です。

この名は、江戸時代よりしばし途絶えていた名前でした。

江戸時代は、江戸三座と言われる芝居小屋があり、

その一つが中村座、当時の人気役者中村勘三郎が座頭を務める小屋でした。

しかし、1895年に十三代目中村勘三郎が没してから、

その名を実際に継ぐ者のいない預かり名跡となってしまったということです。

それを復活させたのが、勘九郎の祖父である十七代目中村勘三郎です。

伝統のある名ですが、実際には、

1950年に再興された新しい名でもあるそうです。

驚いちゃいますね〜。

中村屋の歌舞伎役者は誰?

6代目中村勘九郎・3代目中村勘太郎・2代目中村長三郎

六代目中村勘九郎、歌舞伎役者で、名門中村屋の若き当主でもあります。 2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」では 金栗四三役を熱...

2代目中村七之助

中村七之助さんは兄の中村勘九郎さんと中村屋を背負う人気役者です。 その美しさと演技力で、人気も高いです。 まだ30代なのに、白髪...
中村勘九郎、2019年大河ドラマ「いだてん」で主演を務めました。 そして、美しいと多くの観客を魅了する女形の中村七之助。 2人と...

中村いてう・中村鶴松・中村小三郎

中村鶴松(なかむらつるまつ)さんは、中村屋の若手女形です。 親は、故十八代目中村勘三郎、、じゃないけど、 勘三郎さんからは気に入...



歌舞伎の屋号、押さえておきたい人気役者のお家

次に、よく耳にする、あの人気役者さんたちの屋号についても紹介します。

高麗屋(こうらいや)は、初代が丁稚奉公していたからついた名?

高麗屋は、初代松本幸四郎が、江戸神田の小間物店「高麗屋」で

丁稚奉公をしていた、、ということからついた名という説がありました。

小僧さんが、大役者になれたというエピソード

知りたいなあ~。

高麗屋の歌舞伎役者は誰?

2代目松本白鸚

二代目松本白鸚(まつもと はくおう)といえば、 「勧進帳」と「ラマンチャの男」。 そのどちらにも、輝かしい記録を打ち立てている ...

10代目松本幸四郎

十代目松本幸四郎さん、歌舞伎界の中堅として大活躍の役者さんです。 それを支える奥様は、藤間園子さんとおっしゃり、着物がよく似合う美しい...

8代目市川染五郎

八代目市川染五郎、高校3年生に上がる前に青山学院高校を中退したそうです。 その理由がお芝居に専念することらしいです。 その美男子...

松本幸右衛門・松本錦吾・市川高麗蔵

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🎫いよいよ明日15日(月)午前10:00より、#京都#南座顔見世 11月公演の#前売り開始 です🙋‍♀️#歌舞伎#発祥の地 で新たな歴史の幕を開ける#南座 🏯#高麗屋#三代襲名 の御披露目も、2018年はこの南座が最後の公演となります。お近くの皆様も、遠方の皆様も、是非是非いらしていただきたいです😌💓ご予約はチケットホン松竹0570-000-489、もしくはチケットWeb松竹までお願い致します🙏 #minamiza #reopening #novemberperformance #advanceticketsales #startingtomorrow #kouraiya #threegenerations #succession @kyoto_minamiza_theater

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松嶋屋(まつしまや)は、7代目からついた名

松嶋屋の当主名は片岡仁左衛門ですね。

でも、初代~6代目までは皆、違う屋号がついていて、

7代目から「松嶋屋」を名乗ったそうです。

由来は調べたけれどわかりませんでした。残念。

なお、7代目の弟子筋の家が松島屋を名乗っており、

現在、役者では、片岡市蔵、片岡亀蔵がいる。

松嶋屋の歌舞伎役者は誰?

15代目片岡仁左衛門

御齢77になっても色気ある流し目にクラクラしてしまいます。 十五代目片岡仁左衛門、稀代の2枚目スターです。 本名の孝夫の方が馴染...

5代目片岡我當・片岡新之介

2代目片岡秀太郎

6代目片岡愛之助

歌舞伎界きってのモテ男といえば、通称らぶりんの二代目片岡愛之助。 現在は、妻である女優の藤原紀香と熱々のご様子で、 かつてのプレ...

片岡孝太郎

歌舞伎役者、片岡孝太郎。片岡仁左衛門の息子であり、片岡千之助の父でもあります。 片岡孝太郎さんには、千之助さんの他に 2021年...

片岡千之助

最近の若手歌舞伎役者の中でも、ひときわ気になる美青年、 片岡千之助は、あの片岡仁左衛門のお孫さん。 インスタグラムでは独特のセン...

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今夜 7月5日(日) 20時〜 イープラス有料視聴チケット制のライブ・ストリーミング・サービス「Streaming+(ストリーミングプラス)」で歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話第五回」が配信されます。 今回は祖父と父と三代で出演させていただきます!  舞台とは違うトークショーという形で皆様にお会いできること楽しみにしております!  よろしくお願い致します! 詳細はプロフィール欄のリンクに あるのでそちらからぜひご覧ください! #片岡仁左衛門 #片岡孝太郎 #片岡千之助

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澤瀉屋(おもだかや)の由来は薬草から

澤瀉屋は、初代市川猿之助の生家が薬草の澤瀉を扱っていたことに

名前の由来があるそうです。

市川、と名がありますが、元は9代目市川團十郎家の弟子筋だったそうです。

破格な活動が、師匠の怒りを買い破門となってしまいますが、

芸を磨くことで、その存在を認められ、破門を解かれたという逸話も残っています。

代々、市川猿之助と市川段四郎の2つの名を交互に看板に掲げてきたという

珍しい宗家のルールがあるのだそうです。

澤瀉屋の歌舞伎役者は誰?

2代目市川猿翁・4代目市川段四郎

4代目市川猿之助

市川猿之助、歌舞伎にテレビドラマに大活躍の人気役者です。 歌舞伎界切っての知性派、細部までこだわる演技で、 観客を魅了する芸は他...

9代目市川中車

九代目市川中車、二代目市川猿翁の長男の本名は香川照之。 「半沢直樹」の大和田常務、カマキリ先生としての人気も高いです。 香川とし...

5代目市川團子

市川團子、8歳からと他の御曹司に比べると、 遅くに歌舞伎界入り。 子役から大きな役を演じる過程で、 著しい成長を見せていま...

2代目市川笑也・3代目市川笑三郎・2代目市川猿弥

播磨屋(はりまや)は初代の養父の屋号

播磨屋には、多くの歌舞伎役者が属しています。

初代中村歌六の血筋から派生した家ですが、

3代目中村歌六の長男が初代中村吉右衛門ということから、

現在の当主は中村吉右衛門です。

このお家は、時蔵(萬屋)との縁もあり、

歴史の中では萬屋を名乗った役者さんもいたということですよ。

播磨屋の歌舞伎役者は誰?

2代目中村吉右衛門

2021年、12月1日、突然の訃報に動揺しております。 ご冥福を心よりお祈り申し上げます。 二代目中村吉右衛門さんは、現...

5代目中村歌六

歌舞伎座9月秀山祭は、3世中村歌六の追善公演も兼ねています。 現在の中村歌六は五代目、 先祖ゆかりの演目で好演を見せています。 ...

5代目中村米吉

歌舞伎役者中村米吉さんの家系図や両親、結婚相手について紹介します。 F F X歌舞伎でユウナを演じ、可愛いと人気急上昇! 実力派...

3代目中村又五郎

4代目中村歌昇

今日は四代目中村歌昇を紹介します。 端正な顔立ちで人気の高い期待の若手役者です。 昨年2人目のお子さんが生まれ、公私ともに充実し...

初代中村種之助

今日は中村種之助の紹介をします。 4月大歌舞伎、私が絶賛オススメしている「黒塚」では、 阿闍梨祐慶の弟子の大和坊として山伏姿を見...

萬屋(よろずや)は妻の実家の屋号から

萬屋は、播磨屋とは縁のある屋号なんです。

3代目中村歌六が興したお家です。

妻の小川カメさんのご実家が「萬屋」で、その名をもらったそうですよ。

播磨屋の中の小川さん一家が、こぞって萬屋に入ったということもあり、

縁戚だけどお家の名は違うんですね。

ちょっと複雑な事情があるのかな~なんて思っちゃいます。

萬屋の歌舞伎役者は誰?

5代目中村時蔵

4代目中村梅枝

歌舞伎役者の中村梅枝さん、古典的な美しさと確かな演技力で、 若女形の中でも期待が大きく、リーダー的な存在です。 父は歌舞伎役者の...

初代中村萬太郎

今日は、歌舞伎役者中村萬太郎さんを紹介します。 お父さまは中村時蔵やお兄さまは中村梅枝、 萬屋でも、父、兄が女形であるのに対し、...

2代目中村錦之助

初代中村隼人

歌舞伎役者、初代中村隼人さんは、若手役者の中でも美しい顔立ちで人気が高いです。 父も祖父も親戚も歌舞伎役者という名門の御曹司で、その家...

2代目中村獅童

中村獅童さんは歌舞伎にとどまらず、テレビや映画やファッション誌でも活躍中。 ちょっと奇抜な印象が大人気の歌舞伎役者さんです。 最...

成駒屋・家(なりこまや)は市川團十郎と関係あり?

成駒屋の由来は、4代目中村歌右衛門と4代目市川團十郎の親交の証?

歌右衛門が、團十郎から、成駒模様の着物を送られたことを感謝して、

それまでの加賀屋という名から、成駒屋へ改めたのですって。

また、同じなりこまやでも、成駒屋と成駒家があるみたいです。

それは、中村鴈治郎一家が、成駒屋から独立して成駒家を作ったからということ。

こちらにも色々と事情がありそうですね。

成駒屋の歌舞伎役者は誰?

8代目中村芝翫

八代目中村芝翫、妻はあの三田寛子さんです。 若い頃は、中村橋之助といい、大河ドラマ「毛利元就」で 主役を務めたこともあります。 ...

4代目中村橋之助

中村橋之助さん、2020年の浅草歌舞伎でも凛々しい舞踊を披露した、 注目の若き歌舞伎役者です。 母は、あの三田寛子さん。面差しが...

3代目中村福之助

歌舞伎役者中村福之助は、 歌舞伎役者中村芝翫と、女優三田寛子の次男です。 成駒屋3兄弟の中でも、個性的な役が多いなあと感じていま...

4代目中村歌之助

9代目中村福助

九代目中村福助、平成最後の歌舞伎座で、「令和」を交えた台詞が話題です。 昨年(2018年9月)に4年余りの闘病生活から舞台復帰を果たし...

6代目中村児太郎

中村児太郎は、今最も期待されている女形の一人です。 祖父(7代目中村芝翫)も父(中村福助)も 女形として名を馳せた役者です。 ...

成駒家の歌舞伎役者は誰?

4代目中村鴈治郎

中村鴈治郎さんは、上方歌舞伎(関西の歌舞伎)で人気が高い歌舞伎役者です。 父の故坂田藤十郎さん、弟の中村扇雀さん、息子の中村壱太郎さん...

中村壱太郎

今日は、歌舞伎役者中村壱太郎さんを紹介します。 日本舞踊吾妻流家元でもある壱太郎さん、 歌舞伎名門に生まれ、バックグランドもすご...

中村扇雀・中村虎之助

加賀屋(かがや)は、初代の父の出身地から

加賀屋とは、初代中村歌右衛門の父親が、金沢、つまり加賀出身だったことから

つけられた屋号ということです。

しかし、4代目の時に歌右衛門と宗家筋の者達、門弟達が

一緒に成駒屋へと改名してしまいます。

それにならわなかった門弟筋がそのまま名前をを引き継いだそうです。

加賀屋の歌舞伎役者は誰?

6代目中村東蔵・6代目中村松江

5代目中村玉太郎

五代目中村玉太郎、まだ18歳の若手歌舞伎役者です。 加賀屋の期待の新星でもあり、 令和元年7月の国立劇場歌舞伎鑑賞教室では、 ...

2代目中村魁春

大和屋(やまとや)は、初代が養子に入ったことから

大和屋は、初代の坂東三津五郎が養子に入った、坂東三八の実家が、「大和屋」だったということに由来する名前だそうです。

この家の大名跡は、坂東三津五郎ですが、現在その名を持つものがいません。

長男の巳之助が、いつかはこの名を継ぐのかなと楽しみに見ているところです。

大和屋の歌舞伎役者は誰?

2代目坂東巳之助

二代目坂東巳之助は、 若いながらも、その個性光る演技で注目を浴びている歌舞伎役者です。 プライベートでは、3歳年上の美しい奥様と...

5代目坂東玉三郎

(養父の守田勘弥は喜の字屋でした)

坂東玉三郎は、歌舞伎女方のベスト1といってもいいでしょう その美しさ、華やかさ、艶やかさ、舞台上ではひときわ光を放つ役者です。 ...

坂東彌十郎

歌舞伎役者の坂東彌十郎(ばんどうやじゅうろう)さんは、 お殿様から狸まで、どんな役でも柔軟に演じこなす実力派です。 若い時は、市...

坂東新悟

坂東新悟(ばんどうしんご)さんは、歌舞伎役者の中でも 珍しい高身長、しかも女形。 役者としては不利ではないか?と言われる長身を、...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここに書ききれていない屋号もまだまだあります。

気になる役者さんがいたら、その屋号も調べてみてくださいね。

歌舞伎の家に格付けがあるって本当?

次に、その家の格付けについて紹介していきます。

名前や家にも格付けがあり、

高い位置にある家や名前の役者は、

大きな役をもらえたり、看板でも上の方に名前が載ったりしています。

出演料もこの格付けによるそうです。

先の市川海老蔵、つまり市川團十郎の家が、

その中でも最も高い格を誇ります。

江戸時代、新しいものを取り入れ、革新的な流れを吹き込んだ

市川團十郎の芸が江戸の評判となり、

これこそ歌舞伎だ~~みたいな流れからそうなったようです。

ただし、團十郎不在の今、

市川海老蔵が格上かというとそうではなく、

重鎮たる大物役者に軍配は上がるようです。

次いで名家と言われるのは、尾上菊五郎率いる音羽屋。

その名の由来は京都にあります。

初代尾上菊五郎の父の生まれが、京都の東山の清水寺の近くだったことから、

音羽の滝にちなんでつけられた屋号だということです。

歌舞伎公演で「団菊祭」というものがありますが、

これはまさに市川家と尾上家が座頭を務める公演のこと。

それだけでも、この家の格の高さが伺えます。

もう1つ、江戸三座の流れを引く「中村屋」も大きな名前です。

ただし、こちらも勘三郎という大名跡が不在であり、

その息子たち、中村勘九郎と中村七之助が家を盛り立てています。

名前に加えて、役者の経験も格付けには関連しているようですので、

この2人の成長により、また家の力も大きくなりそうに思えます。



人気役者は格付けも高いの?

人気役者の格付けは高いのか?ということも調べてみました。

結論からいうと、人気だけでは格が高いとは言い切れないようです。

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例えば、市川海老蔵、この方は当代きっての人気者です。

主役級の役を演じることが多く、

海老蔵と名のつく、公演の座頭を務めることもあります。

チケットもかなりの確率で売り切れになります。

でも、格が一番かというと、そうではないのですね。

ただし、この年齢、経験でこれだけの役を務められるということから、

市川海老蔵の成田屋は、名門ということができると思います。

来年か再来年か、今は延期になっている、

市川團十郎白猿の襲名披露が、

歌舞伎界にとっての一大イベントと言われるのも、

その名の大きさを表しているなあと思います。

他に人気役者といえば、市川猿之助がいます。

スーパー歌舞伎で若手を率いて、

公演を開催できるのも、猿之助人気あってではないかと思います。

市川海老蔵同様、多くのお客様を呼べる役者さんですね。

市川の澤瀉屋は元々は、

二代目段四郎の時代に破門になったという経緯もありますが、

市川團十郎家の弟子筋から始まっています。

ですから、同じ市川でも成田屋よりは、格は下がります。

人気は高いけれど格付けをするとまだまだ上の方がいらっしゃるということです。

他の人気役者も同様に考えることができると思います。

ただ、人気があればそれだけ公演チケットも売れますし、

お客様も盛り上がりますからね。

格付けが最上位ではなくとも、人気が高い役者さんは、

舞台でのお役は回ってくるのではないかと考えられますね〜。



歌舞伎座のポスターから、役者の格付けを考えてみた

私は、役者の格付け、歌舞伎座の公演ポスターを見るとなんとなくわかると思っています。

こちらは2019年5月の「團菊祭」のポスターです。

上段に顔が出ているのはお二人、

7代目尾上菊五郎と二代目中村吉右衛門です。

ということは、この月の出演者の中で最も格が高いのがこの2名だと考えられます。

成田屋当主の市川海老蔵は上から3段目。

三之助が並んでいるところの中心です。

このうち、尾上松緑も音羽屋の一人であり、

尾上松緑の家では筆頭です。

3人とも、同じ位置に並んでいることから、格としては同等と見られているのかなと思いました。

2段目には、大御所から実力者までが並んでいます。

この中に、市川右團次を発見してちょっと驚きました。

やはり、この家の名を継いだということは

ビッグになりましたよってことなのかもしれないです。

そんなあれやこれやの推測も、

歌舞伎座のポスターからはできるんじゃないかなあと思います。



格付け(ランク)が高い役者って誰なの?

歌舞伎役者の格付けで、

今一番ランクが高い役者といえば、

俳優協会会長の坂田藤十郎と言われています。

おそらく出演料は最も高く、楽屋も一番いい部屋をあてがわれるということです。

ご高齢のため、舞台に立つ機会は減ってはいますが、

今の時代のトップということは事実でしょう。

2020年11月12日にご逝去とのこと、

謹んでご冥福をお祈りいたします。

坂田藤十郎さんが11月12日に老衰のためご逝去というニュース、 新聞を見てショックのあまりしばらく呆然としていました。 歌舞伎界...

ではその次にランクが上の役者は誰なのかというと次の4名の名が上がります。

・七代目尾上菊五郎(音羽屋当主)78歳

・二代目松本白鸚(高麗屋当主)78歳

・十五代目片岡仁左衛門(松嶋屋当主)76歳

・二代目中村吉右衛門(播磨屋当主)76歳

この顔ぶれは、超納得です。

重鎮の皆様方、どなたも舞台ではオーラ輝きまくりです。

このうち、松本白鸚以外は、人間国宝認定者です。

家の名に加え、実力、経験が格付けに影響することがわかりますね。

次に上がるとしたら、中村梅玉(高砂屋)ということです。

私としては、坂東玉三郎を入れたいなあ~~と思います。

ただ坂東玉三郎は、一般家庭から養子として梨園の一員になった方、

そういう意味でお家の力は弱いかもしれないですね。

人気・実力はピカイチなので、

次の位置にいらっしゃるのではないかなと推測しています。

時代は変わっても変わらないものがあるのが伝統の世界。

それでも、その中の人たちが若くなってきたことや、

世間の見方が変わってきたことなどから、

歌舞伎の家の仕組みなどは、これから変わっていくかもしれないですね。



役者の妻にも格付けがあるの?三田寛子、藤原紀香は?

最後にちょっと、

妻の格付けについても触れておきます。

役者の妻というと、芸能人から嫁いだ方もいらっしゃいます。

最近では、片岡愛之助と結婚した藤原紀香さん。

中村勘九郎と結婚した前田愛さん。

そして、中村芝翫(当時橋之助)と結婚した三田寛子さん。

この3人が頭に浮かびますね。

この3人の中でも、実は格付けがあるのだそうです。

トップは群を抜いて三田寛子さん。

中村芝翫のお家は名門ということに加え、

3人の息子(後継者)を産んだことや、成駒屋を支えている功績から、

そうみられるようになったようです。

前田愛さんの中村屋も名門で、

でき妻として評価は高いですが、まだ勘九郎が若すぎるという面から、

格としてはちょっと劣るようですね。

藤原紀香さんは、芸能界では大きな役をいただける方ですが、

歌舞伎役者の妻としては、ちょっと下のランクに位置づけられているようです。

片岡愛之助の名前が、格としてはまだそれほど高くないことが要因にありそうです。

有名人過ぎることがあだになって、もうちょっと控えめにした方が、、

なんて批評もメディアにはあるようですね。

人は言いたいことを言いますから、怖いなあって思っちゃいます。

先日、歌舞伎座前で、タクシーから降りる紀香さんをお見かけしましたが、

ベージュの置物がよくお似合いでした。

周りに気取られることもなく、すぐに楽屋の方へ向かったので、

色々気を配っていることもあるかもしれないですね。

では、妻の格付けが高いのは誰かというと、

歌舞伎役者の格付けに則って、

坂田藤十郎の奥方である扇千景さんになるのだそうです。

その次が、先述の通り、

尾上菊五郎夫人の富司純子さん。

中村吉右衛門夫人の知左さん。

片岡仁左衛門夫人の弘恵さん。

つまり、役者の妻の格付けは、夫の格付けに基づくようです。

ひやあ~、役者の妻の世界も厳しいのですね。



まとめ

・歌舞伎役者には、名前の他に家の呼び名があり、それを屋号という。

・現在100ほどの屋号がある。

・歌舞伎役者の格付けは、家の名や実力、経験、人気により決められている。

・現在、最高位の役者は、俳優協会会長の坂田藤十郎さん。ついで、尾上菊五郎さん、松本白鸚さん、片岡仁左衛門さん、中村吉右衛門さん、とみなされている。

・人気、実力があると、大きな役を演じることはできるが、それで格付けが高いとは言い切れない。

・歌舞伎役者の妻の格付けは、夫の格に基づいているらしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

現在、歌舞伎役者は300名ほどいるということなのですが、

歌舞伎座などのような大きな劇場の本公演で

お役をいただけるのはそのうちの一部、

その中でも、主役級を演じられる方は

さらに一握りなんだなあということがわかりました。

なかなかに厳しい世界なのですね。

歌舞伎ファンとしては、お芝居を見ながら、

色々な役者さんのことを知って、応援していきたいと思っています。

歌舞伎の世界は、まだまだ奥が深いですね。

これぞ、沼と言われる所以かもしれないでいすね。

読んでくださり、ありがとう存じまする。




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