歌舞伎役者には、名前の他に、屋号という家の呼び名があります。
また、家や役者の名前による格付けがあるらしいのです。
大きな舞台での公演では、主役を務めるのは格の高い役者となっているそうです。
なるほど、と思ったものの、びっくりしました!!
そこで、歌舞伎役者の屋号と格付けについて調べてみました。
歌舞伎の家、屋号とは何か
まず「屋号とは?」について説明しますね。
「○○家」という呼び方、聞いたことがありますか?
400年の歴史を誇る伝統芸能である歌舞伎。
それを支えているのが、約300人と数えられる歌舞伎役者さんたちです。
彼らが所属する家(一門)にはそれぞれ屋号があります。
この屋号ですが、今でも100近く存在するということなんですよ。
私は、そんなに多いのか、ってちょっとびっくり、
そしてそれによる格付けもあるとのことで、
そこには江戸時代の身分差別の名残があるのだそうです。
武士以外は名字を持つことが許されなかったため、
大きな商店や農家に倣って、
役者も○○屋という屋号をつけたのではないかと
言われているそうです。
その先駆けとなったのが、
市川海老蔵でおなじみの「成田屋」です。
これは、市川家が成田山を信仰していたことからきたと言われています。
お家の芸という言葉もありますが、
芸だけでなく、役者の名前も、その家の中で代々受け継がれて行くものです。
実際に子がいない場合は、養子をとって名を継がせることも
少なくはありません。
現在の役者でいえば、
2代目中村吉右衛門は、母の父である初代中村吉右衛門の養子となり、
受け継いだ名前です。
これらの歌舞伎役者の家は、現在も100ほど存在しているそうです。
そのうち私がわかるのは20あまりです。
つまり、たくさんの屋号・家があるにも関わらず、
私が知っているものは、ほんの一部なんだなあと考えられます。
では、屋号の成り立ちや、所属する役者について、
まずは現存する屋号の中でも大きなものを3つご紹介しましょう。
「成田屋」「音羽屋」「中村屋」の3つは押さえたい屋号
「成田屋(なりたや)」の名前の由来は成田山新勝寺
まずは、当代の人気役者、市川海老蔵の屋号である「成田屋」を紹介します。
江戸時代の人気役者であった初代市川團十郎が、
子宝に恵まれなかったことから、
成田山新勝寺へ祈願したところ子宝に恵まれるということがありました。
加えて、芝居で「成田不動明王山」を上演し人気になったことから、
「成田屋」という屋号を使うようになったそうです。
この名は、300年以上続く伝統ある名ということで、
現在でも「成田屋」は非常に格の高い家柄ということになっています。
その後も、市川家の成田山信仰は有名で、
毎年節分には、必ず海老蔵が来て豆を撒く姿を見せています。
2020年は、市川團十郎白猿襲名というビッグイベントが予定されていましたが、
残念ながら新型コロナウイルスの影響で、現在公演は延期となっています。
この襲名がかなったら、人気、格と、まさにトップクラスの役者になるかもしれませんね!!
*成田屋の当代、市川海老蔵については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みください。
*市川團十郎の家系図、歴代團十郎の秘密はこちらです
「音羽屋(おとわや)」の由来は京都の名跡から
続いては、尾上菊五郎でおなじみの「音羽屋」です。
菊五郎というと、弁天小僧、いがみの権太、と
関東系の役者のイメージがあります。
実際、現在の拠点は東京なのですが、
「音羽屋」の由来は京都にあるのだそうです。
初代尾上菊五郎の父の生まれが、
京都・東山の清水寺に近い場所にあったことから、
清水寺の「音羽の滝」から名前を取り「音羽屋」と名乗ったと言われています。
実は、「音羽屋」には、尾上筋ともう一つ、
坂東彦三郎の家も含まれます。
これは、9代目坂東彦三郎の曽祖父の6代目坂東彦三郎が、
五代目尾上菊五郎の血を引いていることと
関係があるのではないかと考えます。
現在、直接的な関係はあまり見られませんが、
名前同士が繋がっているというのも面白いですね。
音羽屋の歌舞伎役者は誰?
7代目尾上菊五郎
5代目尾上菊之助
7代目尾上丑之助
4代目尾上松緑・3代目尾上左近
2代目尾上右近
2代目尾上松也
初代坂東楽善
9代目坂東彦三郎・6代目坂東亀三郎
3代目坂東亀蔵
「中村屋(なかむらや)」、実は復活した名門の名前
「中村屋」は、六代目中村勘九郎、二代目中村七之助の家です。
この名は、江戸時代よりしばし途絶えていた名前でした。
江戸時代は、江戸三座と言われる芝居小屋があり、
その一つが中村座、当時の人気役者中村勘三郎が座頭を務める小屋でした。
しかし、1895年に十三代目中村勘三郎が没してから、
その名を実際に継ぐ者のいない預かり名跡となってしまったということです。
それを復活させたのが、勘九郎の祖父である十七代目中村勘三郎です。
伝統のある名ですが、実際には、
1950年に再興された新しい名でもあるそうです。
驚いちゃいますね〜。
中村屋の歌舞伎役者は誰?
6代目中村勘九郎・3代目中村勘太郎・2代目中村長三郎
2代目中村七之助
中村いてう・中村鶴松・中村小三郎
歌舞伎の屋号、押さえておきたい人気役者のお家
次に、よく耳にする、あの人気役者さんたちの屋号についても紹介します。
高麗屋(こうらいや)は、初代が丁稚奉公していたからついた名?
高麗屋は、初代松本幸四郎が、江戸神田の小間物店「高麗屋」で
丁稚奉公をしていた、、ということからついた名という説がありました。
小僧さんが、大役者になれたというエピソード
知りたいなあ~。
高麗屋の歌舞伎役者は誰?
2代目松本白鸚
10代目松本幸四郎
8代目市川染五郎
松本幸右衛門・松本錦吾・市川高麗蔵
松嶋屋(まつしまや)は、7代目からついた名
松嶋屋の当主名は片岡仁左衛門ですね。
でも、初代~6代目までは皆、違う屋号がついていて、
7代目から「松嶋屋」を名乗ったそうです。
由来は調べたけれどわかりませんでした。残念。
なお、7代目の弟子筋の家が松島屋を名乗っており、
現在、役者では、片岡市蔵、片岡亀蔵がいる。
松嶋屋の歌舞伎役者は誰?
15代目片岡仁左衛門
5代目片岡我當・片岡新之介
2代目片岡秀太郎
6代目片岡愛之助
片岡孝太郎
片岡千之助
https://kabukist.com/sennosuke-244
澤瀉屋(おもだかや)の由来は薬草から
澤瀉屋は、初代市川猿之助の生家が薬草の澤瀉を扱っていたことに
名前の由来があるそうです。
市川、と名がありますが、元は9代目市川團十郎家の弟子筋だったそうです。
破格な活動が、師匠の怒りを買い破門となってしまいますが、
芸を磨くことで、その存在を認められ、破門を解かれたという逸話も残っています。
代々、市川猿之助と市川段四郎の2つの名を交互に看板に掲げてきたという
珍しい宗家のルールがあるのだそうです。
澤瀉屋の歌舞伎役者は誰?
2代目市川猿翁・4代目市川段四郎
4代目市川猿之助
9代目市川中車
5代目市川團子
2代目市川笑也・3代目市川笑三郎・2代目市川猿弥
播磨屋(はりまや)は初代の養父の屋号
播磨屋には、多くの歌舞伎役者が属しています。
初代中村歌六の血筋から派生した家ですが、
3代目中村歌六の長男が初代中村吉右衛門ということから、
現在の当主は中村吉右衛門です。
このお家は、時蔵(萬屋)との縁もあり、
歴史の中では萬屋を名乗った役者さんもいたということですよ。
播磨屋の歌舞伎役者は誰?
2代目中村吉右衛門
5代目中村歌六
5代目中村米吉
3代目中村又五郎
4代目中村歌昇
初代中村種之助
萬屋(よろずや)は妻の実家の屋号から
萬屋は、播磨屋とは縁のある屋号なんです。
3代目中村歌六が興したお家です。
妻の小川カメさんのご実家が「萬屋」で、その名をもらったそうですよ。
播磨屋の中の小川さん一家が、こぞって萬屋に入ったということもあり、
縁戚だけどお家の名は違うんですね。
ちょっと複雑な事情があるのかな~なんて思っちゃいます。
萬屋の歌舞伎役者は誰?
5代目中村時蔵
4代目中村梅枝
初代中村萬太郎
2代目中村錦之助
初代中村隼人
2代目中村獅童
https://kabukist.com/shido-580
成駒屋・家(なりこまや)は市川團十郎と関係あり?
成駒屋の由来は、4代目中村歌右衛門と4代目市川團十郎の親交の証?
歌右衛門が、團十郎から、成駒模様の着物を送られたことを感謝して、
それまでの加賀屋という名から、成駒屋へ改めたのですって。
また、同じなりこまやでも、成駒屋と成駒家があるみたいです。
それは、中村鴈治郎一家が、成駒屋から独立して成駒家を作ったからということ。
こちらにも色々と事情がありそうですね。
成駒屋の歌舞伎役者は誰?
8代目中村芝翫
4代目中村橋之助
3代目中村福之助
4代目中村歌之助
9代目中村福助
6代目中村児太郎
https://kabukist.com/kotaro-287
成駒家の歌舞伎役者は誰?
4代目中村鴈治郎
中村壱太郎
中村扇雀・中村虎之助
6月歌舞伎鑑賞教室『神霊矢口渡』🌊
強欲非道💰な渡し守・頓兵衛(中村鴈治郎)と、恋しい人❤を命がけで守ろうとするその娘お舟(中村壱太郎)
鴈治郎さんと壱太郎さんは実の親子(⌒∇⌒)
父子共演の鬼気迫る舞台は、ラストまで目が離せないスリリングな展開だよ。6/24(月)まで❗#歌舞伎みたよ pic.twitter.com/e3WKfFSHdq
— 国立劇場(東京・半蔵門) (@nt_tokyo) June 4, 2019
加賀屋(かがや)は、初代の父の出身地から
加賀屋とは、初代中村歌右衛門の父親が、金沢、つまり加賀出身だったことから
つけられた屋号ということです。
しかし、4代目の時に歌右衛門と宗家筋の者達、門弟達が
一緒に成駒屋へと改名してしまいます。
それにならわなかった門弟筋がそのまま名前をを引き継いだそうです。
加賀屋の歌舞伎役者は誰?
6代目中村東蔵・6代目中村松江
5代目中村玉太郎
2代目中村魁春
ただ芝居が好きで 人間国宝に歌舞伎の中村東蔵さん https://t.co/6hhoz3hoK5 pic.twitter.com/qMmW9FRdfa
— みんなが気になる動画 (@2_hotnews) July 15, 2016
大和屋(やまとや)は、初代が養子に入ったことから
大和屋は、初代の坂東三津五郎が養子に入った、坂東三八の実家が、「大和屋」だったということに由来する名前だそうです。
この家の大名跡は、坂東三津五郎ですが、現在その名を持つものがいません。
長男の巳之助が、いつかはこの名を継ぐのかなと楽しみに見ているところです。
大和屋の歌舞伎役者は誰?
2代目坂東巳之助
5代目坂東玉三郎
(養父の守田勘弥は喜の字屋でした)
坂東彌十郎
坂東新悟
https://kabukist.com/shingo-253
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ここに書ききれていない屋号もまだまだあります。
気になる役者さんがいたら、その屋号も調べてみてくださいね。
歌舞伎の家に格付けがあるって本当?
次に、その家の格付けについて紹介していきます。
名前や家にも格付けがあり、
高い位置にある家や名前の役者は、
大きな役をもらえたり、看板でも上の方に名前が載ったりしています。
出演料もこの格付けによるそうです。
先の市川海老蔵、つまり市川團十郎の家が、
その中でも最も高い格を誇ります。
江戸時代、新しいものを取り入れ、革新的な流れを吹き込んだ
市川團十郎の芸が江戸の評判となり、
これこそ歌舞伎だ~~みたいな流れからそうなったようです。
ただし、團十郎不在の今、
市川海老蔵が格上かというとそうではなく、
重鎮たる大物役者に軍配は上がるようです。
次いで名家と言われるのは、尾上菊五郎率いる音羽屋。
その名の由来は京都にあります。
初代尾上菊五郎の父の生まれが、京都の東山の清水寺の近くだったことから、
音羽の滝にちなんでつけられた屋号だということです。
歌舞伎公演で「団菊祭」というものがありますが、
これはまさに市川家と尾上家が座頭を務める公演のこと。
それだけでも、この家の格の高さが伺えます。
もう1つ、江戸三座の流れを引く「中村屋」も大きな名前です。
ただし、こちらも勘三郎という大名跡が不在であり、
その息子たち、中村勘九郎と中村七之助が家を盛り立てています。
名前に加えて、役者の経験も格付けには関連しているようですので、
この2人の成長により、また家の力も大きくなりそうに思えます。
人気役者は格付けも高いの?
人気役者の格付けは高いのか?ということも調べてみました。
結論からいうと、人気だけでは格が高いとは言い切れないようです。
例えば、市川海老蔵、この方は当代きっての人気者です。
主役級の役を演じることが多く、
海老蔵と名のつく、公演の座頭を務めることもあります。
チケットもかなりの確率で売り切れになります。
でも、格が一番かというと、そうではないのですね。
ただし、この年齢、経験でこれだけの役を務められるということから、
市川海老蔵の成田屋は、名門ということができると思います。
来年か再来年か、今は延期になっている、
市川團十郎白猿の襲名披露が、
歌舞伎界にとっての一大イベントと言われるのも、
その名の大きさを表しているなあと思います。
他に人気役者といえば、市川猿之助がいます。
スーパー歌舞伎で若手を率いて、
公演を開催できるのも、猿之助人気あってではないかと思います。
市川海老蔵同様、多くのお客様を呼べる役者さんですね。
市川の澤瀉屋は元々は、
二代目段四郎の時代に破門になったという経緯もありますが、
市川團十郎家の弟子筋から始まっています。
ですから、同じ市川でも成田屋よりは、格は下がります。
人気は高いけれど格付けをするとまだまだ上の方がいらっしゃるということです。
他の人気役者も同様に考えることができると思います。
ただ、人気があればそれだけ公演チケットも売れますし、
お客様も盛り上がりますからね。
格付けが最上位ではなくとも、人気が高い役者さんは、
舞台でのお役は回ってくるのではないかと考えられますね〜。
歌舞伎座のポスターから、役者の格付けを考えてみた
私は、役者の格付け、歌舞伎座の公演ポスターを見るとなんとなくわかると思っています。
こちらは2019年5月の「團菊祭」のポスターです。
上段に顔が出ているのはお二人、
7代目尾上菊五郎と二代目中村吉右衛門です。
ということは、この月の出演者の中で最も格が高いのがこの2名だと考えられます。
成田屋当主の市川海老蔵は上から3段目。
三之助が並んでいるところの中心です。
このうち、尾上松緑も音羽屋の一人であり、
尾上松緑の家では筆頭です。
3人とも、同じ位置に並んでいることから、格としては同等と見られているのかなと思いました。
2段目には、大御所から実力者までが並んでいます。
この中に、市川右團次を発見してちょっと驚きました。
やはり、この家の名を継いだということは
ビッグになりましたよってことなのかもしれないです。
そんなあれやこれやの推測も、
歌舞伎座のポスターからはできるんじゃないかなあと思います。
格付け(ランク)が高い役者って誰なの?
歌舞伎役者の格付けで、
今一番ランクが高い役者といえば、
俳優協会会長の坂田藤十郎と言われています。
おそらく出演料は最も高く、楽屋も一番いい部屋をあてがわれるということです。
ご高齢のため、舞台に立つ機会は減ってはいますが、
今の時代のトップということは事実でしょう。
2020年11月12日にご逝去とのこと、
謹んでご冥福をお祈りいたします。
ではその次にランクが上の役者は誰なのかというと次の4名の名が上がります。
・七代目尾上菊五郎(音羽屋当主)78歳
・二代目松本白鸚(高麗屋当主)78歳
・十五代目片岡仁左衛門(松嶋屋当主)76歳
・二代目中村吉右衛門(播磨屋当主)76歳
この顔ぶれは、超納得です。
重鎮の皆様方、どなたも舞台ではオーラ輝きまくりです。
このうち、松本白鸚以外は、人間国宝認定者です。
家の名に加え、実力、経験が格付けに影響することがわかりますね。
次に上がるとしたら、中村梅玉(高砂屋)ということです。
私としては、坂東玉三郎を入れたいなあ~~と思います。
ただ坂東玉三郎は、一般家庭から養子として梨園の一員になった方、
そういう意味でお家の力は弱いかもしれないですね。
人気・実力はピカイチなので、
次の位置にいらっしゃるのではないかなと推測しています。
時代は変わっても変わらないものがあるのが伝統の世界。
それでも、その中の人たちが若くなってきたことや、
世間の見方が変わってきたことなどから、
歌舞伎の家の仕組みなどは、これから変わっていくかもしれないですね。
役者の妻にも格付けがあるの?三田寛子、藤原紀香は?
最後にちょっと、
妻の格付けについても触れておきます。
役者の妻というと、芸能人から嫁いだ方もいらっしゃいます。
最近では、片岡愛之助と結婚した藤原紀香さん。
中村勘九郎と結婚した前田愛さん。
そして、中村芝翫(当時橋之助)と結婚した三田寛子さん。
この3人が頭に浮かびますね。
この3人の中でも、実は格付けがあるのだそうです。
トップは群を抜いて三田寛子さん。
中村芝翫のお家は名門ということに加え、
3人の息子(後継者)を産んだことや、成駒屋を支えている功績から、
そうみられるようになったようです。
前田愛さんの中村屋も名門で、
でき妻として評価は高いですが、まだ勘九郎が若すぎるという面から、
格としてはちょっと劣るようですね。
藤原紀香さんは、芸能界では大きな役をいただける方ですが、
歌舞伎役者の妻としては、ちょっと下のランクに位置づけられているようです。
片岡愛之助の名前が、格としてはまだそれほど高くないことが要因にありそうです。
有名人過ぎることがあだになって、もうちょっと控えめにした方が、、
なんて批評もメディアにはあるようですね。
人は言いたいことを言いますから、怖いなあって思っちゃいます。
先日、歌舞伎座前で、タクシーから降りる紀香さんをお見かけしましたが、
ベージュの置物がよくお似合いでした。
周りに気取られることもなく、すぐに楽屋の方へ向かったので、
色々気を配っていることもあるかもしれないですね。
では、妻の格付けが高いのは誰かというと、
歌舞伎役者の格付けに則って、
坂田藤十郎の奥方である扇千景さんになるのだそうです。
その次が、先述の通り、
尾上菊五郎夫人の富司純子さん。
中村吉右衛門夫人の知左さん。
片岡仁左衛門夫人の弘恵さん。
つまり、役者の妻の格付けは、夫の格付けに基づくようです。
ひやあ~、役者の妻の世界も厳しいのですね。
まとめ
・歌舞伎役者には、名前の他に家の呼び名があり、それを屋号という。
・現在100ほどの屋号がある。
・歌舞伎役者の格付けは、家の名や実力、経験、人気により決められている。
・現在、最高位の役者は、俳優協会会長の坂田藤十郎さん。ついで、尾上菊五郎さん、松本白鸚さん、片岡仁左衛門さん、中村吉右衛門さん、とみなされている。
・人気、実力があると、大きな役を演じることはできるが、それで格付けが高いとは言い切れない。
・歌舞伎役者の妻の格付けは、夫の格に基づいているらしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現在、歌舞伎役者は300名ほどいるということなのですが、
歌舞伎座などのような大きな劇場の本公演で
お役をいただけるのはそのうちの一部、
その中でも、主役級を演じられる方は
さらに一握りなんだなあということがわかりました。
なかなかに厳しい世界なのですね。
歌舞伎ファンとしては、お芝居を見ながら、
色々な役者さんのことを知って、応援していきたいと思っています。
歌舞伎の世界は、まだまだ奥が深いですね。
これぞ、沼と言われる所以かもしれないでいすね。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
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