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連獅子(歌舞伎演目)とは、あらすじや登場人物も簡単に紹介!親子競演に感動も

歌舞伎演目
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「連獅子」は人気の高い歌舞伎の演目のひとつです。

ラグビーW杯開会式で、市川右團次・市川右近親子が演じ、

話題になりました。

その人気演目「連獅子」について紹介します。



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「連獅子」は日本舞踊、能に由来を持つ歌舞伎舞踊

「連獅子」は、江戸時代に舞踊として作られたものを基に、

明治時代に作曲の手直しが入り、上演されたものが現行の形となっています。

獅子が勇壮にたてがみを振る後半は、

下敷きは、能の「石橋(しゃっきょう)」の演出にあった、

「子落とし」というもの。

これも、後世に書き加えられ、

1901年に、東京座で二代目市川段四郎と

四代目市川染五郎(後の七代目松本幸四郎)が上演した折に、

背景が松羽目となり、ここから現在に至る様式が整えられたそうです。

父親の心情や、仔獅子が水に映る父の面影に勇み立つ、

ドラマチックな展開、派手な曲調と変化のある構成が特徴的で、

人気の高い演目です。

紅白の獅子ということで、

おめでたい場で演じられることもあります。



「連獅子」の登場人物とあらすじ

舞踊劇ですが登場人物、あらすじもあります。

〈主な登場人物(?)〉

狂言師右近 後に親獅子の精:年長の狂言師、後に親獅子の精となって舞う

狂言師左近 後に仔獅子の精:年若の狂言師、後に仔獅子の精となって舞う

法華僧蓮念(ほっけそうれんねん):修行のため清涼山に来た法華宗の僧

浄土僧遍念(じょうどそうへんねん):修行のため清涼山に来た浄土宗の僧

〈あらすじ〉

能舞台を模した松羽目の舞台に

白の手獅子を持った狂言師の右近、

赤の手獅子を持った左近が登場します。

二人は、文殊菩薩の霊山清涼山にかかる石橋を舞で描写します。

 

舞は獅子の子落とし伝説へ、

獅子はわが子を谷底に落とし、

這い上がってきた強い子だけを育てるという伝説を

舞で再現するのです。

父獅子を演じる右近、左近が子獅子、

父が子をおそろしく深い谷に子を蹴り落とし、

さらに、登ってくるのを何度も突き落とします。

しかし、心中ではその子を思う父、

川面に映ったお互いの影で、

親と子がそれぞれの存在に気付きます。

父の姿を見るや子は勇み立ち、高い岩をものともせず

一気に駆け上がっていくと、

それを迎える父との再会となります。

 

花道から獅子の親子が引っ込むと、

間狂言に移ります。

法華宗と浄土宗の僧が道連れになり、

清涼山を登る中、話がお互いの宗旨争いに発展します。

法華宗の僧が団扇太鼓を叩いてお題目「南無妙法蓮華経」を、

浄土宗の僧が叩き鉦(かね)を打って念仏「南無阿弥陀仏」を

繰り返し唱えるうちに、題目と念仏を取り違え、

折から吹きつける暴風に二人は慌てて逃げていきます。

 

勇壮な姿の親子の獅子の精が登場します。

親子は牡丹の花の匂いをかぎ、

狂いと呼ばれる激しい動きを見せるのです。

牡丹の枝を手に、戯れる獅子の様などを描き、

親子の息の合った様々な毛振りを見せます。

長い毛を豪快に振り、獅子の座につい他ところで幕がおります。



親子で演じる「連獅子」が話題

連獅子の親と子は、親が白、子が赤で区別されます。

前半では狂言師の持つ手獅子の毛としころと呼ばれる

布の色に示され、後半では、頭(かしら)の色に表れます。

色の違いだけでなく、

父は静かでどっしりとした動作であるのに対して、

子は若さのある溌剌と動き、首をきゅっと曲げたり、

かどかどの動作を細かく表現します。

このような所作でも、親と子を演じ分けています。

実際に親子で共演することが多いのも、

この演目の特徴です。

通常は2人ですが、3人バージョンも派生しています。

これは主に2種類あり、

ひとつは子獅子を2人にするもの、

もうひとつは、父母子にするものです。

母が入ると、父と子の情愛に加えた演出がされるのも

面白いところです。

特に、「子落とし」の場面では、

厳しい父と懸命に登る子に加えて、

それを見守る母といった描写がされます。

これらの3獅子パターンは、平成になってから、

演じられるようになり、

有名な舞台として、

故十八代目中村勘三郎と中村勘九郎(等時間太郎)・七之助が

演じたものがあります。

2009年には、高麗屋の3世代獅子も登場しました。

親獅子が現松本白鸚、子獅子が現松本幸四郎、孫獅子が現市川染五郎です。

この舞台は、「門出寿連獅子(かどんでいおう ことぶき れんじし)」と

題され、松本金太郎(現市川染五郎)襲名披露の舞台でもありました。



 

ラグビーW杯開会式での「連獅子」、演じた市川右團次・市川右近親子について

さて、20日にラグビーW杯が開幕しましたね。

その開幕式でお披露目されたのが、この「連獅子」でした。

歌舞伎を初めて見る方に、特に外国の方にとっては、

斬新なパフォーマンスと受け止められているのではと思います。

演じたのは、一部、後半の獅子の精になってからの舞踊でしたね。

これを演じたのが、市川右團次・市川右近親子でした。

市川右近は、先週まで放映されていた、

TBS局のドラマ「ノーサイドゲーム 」で、

主人公の長男役を好演していました。

その縁だったのでしょうかね?

*市川右近についてはこちらに書いていますので、よかったらお読みくださいね。

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市川右團次・右近親子の「連獅子」は、

サプライズとして話題になりました。

このことについて、市川右團次は、ブログでこう書いています。

「私にとっては、遅い子ども・・・

へんな話が死ぬまでにと・・・

思っておりましたが・・・

短編ではあれ、

倅の頑張りで・・・

夢が叶いましたぁ~~」

感無量だったのでしょうね。

*市川右團次については、こちらにも書いているので、よかったらお読みくださいね。

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ツイッターでは、ニュース画像もありました。

ありがたい。

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1月は、ハワイで中村芝翫親子の連獅子部隊もありました。

*こちらに少し書いています。

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もうひとつ、言っちゃおうかな。

11月は、歌舞伎座で松本幸四郎、市川染五郎の「連獅子」も観られます。

すでに、公演情報も出ています。

 

「連獅子」は、歌と舞と演技が楽しめる

まさに「歌舞伎」という演目のひとつです。

機会があればご覧になること、オススメします。

読んでくださり、ありがとう存じまする。



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