五代目中村玉太郎さんは、23歳の若手歌舞伎役者です。
お祖父様の中村東蔵さんは人間国宝!
女形、立役と両方こなせる期待の新星でもあります。
私は、2019年「新版オグリ」の小栗六郎を見て、ズギュンとやられました。
さらに、2023年「文七元結」のお久役はあまりにも健気で泣きそうになりました。
そんな注目株の中村玉太郎さんについて紹介します!
五代目中村玉太郎のwikiプロフィール
はじめにプロフィールです。
まだwiki始め、あまり情報がないので、
わかる範囲で紹介します。
五代目中村玉太郎
本名 河野彩人(こうのあやと)
生年月日 2000年10月22日
出身地 東京都
家系 祖父:六代目中村東蔵(人間国宝)、父:六代目中村松江
屋号 加賀屋
定紋 梅八ツ藤
襲名 2006年 「関八洲繁馬」 里の子梅松役 で五代目中村玉太郎襲名および初舞台
2007年には国立劇場特別賞を受賞しています。
若干23歳、今までは学業に専念していたものの、
これからが役者としてのスタートとも言えます。
ちなみに、若手役者さんからは
「あっくん」と呼ばれて可愛がられています。
みんなの弟分みたいですね。
中村玉太郎の家系図
中村玉太郎さんは、加賀屋の一門。
次にその一門を構える祖父の中村東蔵さんと、父の中村松江さんも
紹介していきますね。
中村玉太郎の父は六代目中村松江、器用な役者で品がある演技に定評あり
六代目中村松江のプロフィール
生年月日 1966年3月8日
家系 父:六代目中村藤蔵(人間国宝)、長男:五代目中村玉太郎
屋号 加賀屋
定紋 梅八ツ藤
襲名 1976年 「鏡獅子」胡蝶役として中村勝行の名で初舞台(歌舞伎座)
2006年 「関八州繋馬」源頼平役、「伊勢音頭恋寝刃」今田万次郎役で、六代目中村松江を襲名
芸風は、以前は女形も演じていたようですが、
最近は立役としての活躍が目立っています。
2枚目でキリリとした目元の持ち主、
品格の良い存在感で舞台に貢献している方です。
市川中車(香川照之)と中高の同級生ということ、
父の東蔵が藤間紫の弟ということもあり、
澤瀉屋とも縁のあるところです。
中村玉太郎の祖父は六代目中村東蔵、人間国宝、藤間紫が実の姉
六代目中村東蔵のプロフィール
本名 河野 均(こうの ひとし)
生年月日 1938年1月21日
家系 実父:河野勝斉(日本医科大学理事長)、養父:六代目中村歌右衛門(芸養子)、
姉:藤間紫、義兄:二代目市川猿翁、長男:六代目中村松江、孫:五代目中村玉太郎
屋号 加賀屋
定紋 梅八ツ藤
経歴 暁星小学校、暁星中学校・高等学校出身、早稲田大学中退
襲名 1961年 「加賀見山旧錦絵」矢沢主水役で、三代目中村玉太郎として初舞台(歌舞伎座)
1967年 「根元草摺引」五郎役他で、六代目中村藤蔵を襲名
2016年 人間国宝に認定
幼い頃は、藤間勘左衛門として舞台で活躍、その後藤間城太郎と名を改め、
1954年~1957年までは映画にも出演したそうです。
その後、歌舞伎役者を目指して、六代目中村歌右衛門の芸養子となり、
現在に至っています。
この方は、重要な脇役として舞台での
存在感を発揮している方です。
女形、立役と幅広く演じ、しかも芝居を支えられる、
貴重な芸達者な役者です。
中村玉太郎の高校と大学は?
中村玉太郎さんの高校と大学ですが
一般には公開されていません。
歌舞伎役者さんで多い高校や大学が、
青山学院高等学校や青山学院大学。
中村福之助さん、中村歌之助さん、片岡千之助さん、
また市川染五郎さん(高校中退)などがいらっしゃいます。
とはいえ、福之助さんは入学してから2日しか行っていない、
とおっしゃっていたこともあり、
学業と役者のお仕事の両立は難しそうです。
また、暁星高校も中村勘九郎さん、市川中車さんなどがいらっしゃり
歌舞伎役者さんに多い学校です。
中村玉太郎さんはそういう情報がないのですが、
高校卒業で大学には行っていないように思います。
また、詳しい状況がわかったら追記しますね。
中村玉太郎の文七元結のお久役が健気で可愛い!
中村玉太郎さん、歌舞伎座10月の「文七元結」で
物語の中核を担うお久という娘の役を好演しています。
近年、女型の役も多く演じているのですが、
これは「ニン」が合うと評判なんです。
喧嘩ばっかりしている両親を助けるために
遊郭に身をうろうとする少女、
女将を泣かせ、父を泣かせ、
客席からもすすり泣きの声が聞こえたほどでした。
玉太郎さん、体型が華奢で、目がぱっちりしているので
そういう健気な女の子のお役が似合うんだなあと思いました。
ちなみに、このお芝居は、
山田洋次監督が、寺島しのぶさん、中村獅童さん主演で
脚本と演出を担当されていました。
ですから、通常の歌舞伎とは違う雰囲気のお芝居なのです。
ということは、今後、
舞台役者としての道も見込まれるってことかなと
思ったところです。
「文七元結」についてはこちらに感想を書いたのでよかったらお読みくださいね。
国立劇場歌舞伎鑑賞教室では解説と杉王丸にも挑戦!
さて、五代目中村玉太郎さんに戻りましょう。
これからの活躍が期待される若手ということもあり、
2019年の国立劇場の7月歌舞伎鑑賞教室では、
解説と初役の杉王丸に抜擢されました。
解説は、坂東新悟と共に、
車引きの杉王丸は、尾上左近との交代制ということなので、
どちらにしても若い息吹を感じることができそうです。
力強さと愛嬌を併せ持った、
藤原時平の家来である杉王丸です。
隈取のかっこよさや、松王丸の引き立て役としての演じ方など、
本人なりの見どころを伝える動画も公開されています。
それを拝見すると、
やっぱり、まだ若いこと~~。
鑑賞教室には、中高生も訪れることから、
同年代の方々に歌舞伎の楽しさを身を持って伝えていただけたらなあと
おばさんは期待しちゃいます。
その動画は、こちらからご覧になれますよ。
スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリでは小栗六郎を好演!!
スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリでは
小栗党一の剣使いを誇る、
小栗六郎を好演しています。
暗い過去を背負い、オグリの描く理想に惹きつけられ、
仲間になった一人です。
この立ち回りがかっこいいんですよ。
第二幕では、
地獄に落ちたオグリと小栗党が、
閻魔大王率いる地獄軍との戦いの鍵を握る役どころ。
今までにない、役がピタリとはまっています。
スーパー歌舞伎Ⅱ初挑戦での、この存在感。
観た方はきっと惹きつけられると思いますよ。
とはいえ、役者としての成長は、まだまだこれからです。
未来ある若手を応援していきたいと思います。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
*スーパー歌舞伎Ⅱ新版オグリについては、こちらにも書いていますのでよかったらお読みくださいね。
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