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10月歌舞伎座芸術祭大歌舞伎初日、昼の部感想、あらすじ、見どころ、幕見席情報、ベスト3。ネタバレ注意!

観劇レポート
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10月の歌舞伎座芸術祭大歌舞伎、

本日初日を迎えました。

10月2日(水)~26日(土)までの上演になります。

今日は、昼の部を観劇したので、

その感想も交えて、昼の部の見どころを

お伝えします!



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歌舞伎座芸術祭大歌舞伎の演目と主な配役、あらすじ

 

昼の部は、午前11時開演です。

一、廓三番叟(くるわさんばそう)

主な配役

傾城  中村 扇雀

太鼓持 坂東 巳之助

新造  中村 梅枝

あらすじ

吉原の座敷で、傾城、新造、太鼓持がそろい、

それぞれを翁、千歳、三番叟に見立て、

艶やかに踊る舞い踊ります。

見どころ

この三番叟は廓を舞台にしています。

元々三番叟とは、能楽の「翁」から

派生したもので、

「寿式三番叟」の形式やことばを踏まえた上で、

廓気分にあふれた趣向をと入りれています。

国土安穏、五穀豊穣を祈る意味があり、

それらの願いが、足踏みや鈴を振るといった

所作で表現されています。

とにかく、綺麗で見ていてうっとりします。

*中村梅枝については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。

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二、御摂勧進帳(ごひいきかんじんちょう)

初世桜田治助 作利倉幸一 補綴

主な配役

武蔵坊弁慶 尾上 松緑

斎藤次祐家 坂東 彦三郎

鷲尾三郎義久 尾上 松也

源義経   坂東 亀蔵

富樫左衛門 片岡 愛之助

あらすじ

山伏に姿を変えて奥州平泉を目指す源義経一行は、

加賀国安宅の関で、関守の富樫左衛門と斎藤次祐家らの

詮議を受けます。

疑い深い斎藤次は、

あれやこれやと難癖をつけますが、

弁慶の忠義に心打たれた富樫は、

義経一行と見破りながらも通過を許します。

しかし、斎藤次の指示で、

弁慶は縄にかかってしまいます。

義経らが安全と思える場所まで行ったと思う頃、

弁慶は縄を解き、番卒らをなぎ倒し、

義経一行の後を追うのでした。

見どころ

通常の勧進帳と、設定は同じものの、

全く違うストーリー展開と演出で、

肩の力を抜いて観られる演目となっています。

弁慶の大泣きは可愛いです。

このお芝居の見どころとして、

弁慶が番卒らの首をとって、

桶の中に入れ、芋洗いをするシーンが

あります。

ラグビーワールドカップネタなど、

歌舞伎独特の笑いがありますよ。

あと、私の好みですけれど、

この舞台の役者は声がよかったなあ。

尾上松緑、坂東彦三郎、尾上松也・・・。

声に聞き惚れる場面もありました。

*尾上松緑については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。

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三、蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)

主な配役

片岡愛之助五変化相勤め申し候

小姓寛丸   片岡 愛之助

太鼓持愛平

座頭松市

傾城薄雲太夫

蜘蛛の精

碓井貞光   尾上 松也

坂田金時   尾上 右近

源頼光    市川 右團次

あらすじ

病に伏せる源頼光。

家臣の碓井貞光と坂田金時が館の警護に

あたっているところへ、

小姓寛丸が現れ出て、すぐさま姿を消すと、

太鼓持愛平、座頭松市が次々に現れては

頼光の寝所へ忍び入ろうと目論みます。

その寝所では、頼光が傾城薄雲太夫と

逢瀬を楽しんでいるのです。

実はこの薄雲、

正体は葛城山の蜘蛛の精でした。

日本を魔界に変えるという

本性を現した蜘蛛の精を退治せんと、

頼光始め、貞光と金時らが追い詰めます。

流石の蜘蛛の精も、

頼光の宝刀「蜘蛛切丸 」の前には、

力尽きるのでした。

見どころ

片岡愛之助が、

の五役を早変わりで務めます。

かわいらしい小姓から滑稽な座頭松市、

妖艶な傾城まで姿を変え舞い踊ります。

私のオススメは、やっぱり蜘蛛の精です。

蜘蛛の糸を振りまきながら、

頼光らを翻弄する悪の存在がカッコいいです。

この舞台は、

音楽と美術が見事で、

芸術としての舞台を堪能することができます。

*片岡愛之助については、こちらにも書いていますのでよかったらお読みくださいね。

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四、江戸育お祭佐七(えどそだちおまつりさしち)

三世河竹新七 作 浄瑠璃「道行旅路の花聟」

主な配役

お祭佐七   尾上 菊五郎

芸者小糸   中村 時蔵

倉田伴平   市川 團蔵

すだれの芳松 河原崎 権十郎

巴の三吉   坂東 亀蔵

小糸養母おてつ 嵐 橘三郎

箱廻し九介  片岡 亀蔵

祭りの世話役太兵衛 坂東 楽善

鳶頭勘右衛門 市川左團次

あらすじ

賑わいを見せる鎌倉河岸の祭礼で、

「お祭佐七」の異名をとる鳶の佐七と芸者の小糸は、

束の間の逢瀬を楽しんでいます。

佐七は、小糸に力づくで迫る

侍の倉田伴平から小糸を助け出し、

二人は佐七の家へ行きます。

そこへ、小糸を諦めきれない伴平が、

小糸の養母を通じて、

鳶頭右衛門の仲介で小糸を取り戻そうとします。

もう嫌な客はとらせないと約束するおてつに対し、

右衛門への顔も立てたい佐七は、

小糸を家へ送り返すのです。

しかし、それは策略の一つでした。

おてつと伴平らは、

小糸の本当の父は佐七の仇だといい、

二人の縁を切らせようとします。

その策略にはまり、小糸は佐七に別れを告げますが、

それを信じられない佐七は、

意趣返しに小糸を待ち受け殺してしまいます。

小糸が書いた手紙から本心を知った佐七は、

自分がしたことを悔やみ、

そのきっかけを作った伴平に復習します。

見どころ

江戸の世話物狂言といえば、

尾上菊五郎の右に出る役者はいません。

この芝居でも、菊五郎の粋のいい佐七の姿が

一番の見どころと言えます。

もう一つは、

芝居の場面で、

菊五郎の孫の寺島眞秀と

楽前の孫の坂東亀三郎が、

お軽と勘平を演じるシーン。

2人のお子様役者も可愛いですが、

見守るじいじ達も可愛いです。

*尾上菊五郎については、こちらにも書いていますのでよかったらお読みくださいね。

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10月歌舞伎座芸術祭大歌舞伎の幕見席情報

気になる気になる幕見席情報。

当日買えて、一幕から見られる幕見席の

販売時刻と値段をお知らせします!

*幕見席の見方については、こちらの記事を参考になさってくださいね。

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【昼の部】

発売予定時間 料 金 上演開始

時間

『廓三番叟』 1030 500円 11:00-
『御摂勧進帳』 1110 1,000円 11:36-
『蜘蛛絲梓弦』 1150 1,000円 13:06-
『江戸育お祭佐七』 1320 1,500円 14:18-
【夜の部】
発売予定時間 料 金 上演開始時間
『三人吉三巴白浪』序幕・二幕目 14:30 1,500円 16:30-
『三人吉三巴白浪』三幕目・大詰 16:45 1,500円 18:25-
『二人静』 18:40 1,000円 20:03-



10月歌舞伎座芸術祭大歌舞伎、昼の部の勝手にベスト3

では、独断と偏見で選んだこの舞台のベスト3を

紹介します。

ベスト1:美と粋と風流と、芸術を楽しむように観られる舞台

芸術祭ということからか、

きらびやかであり、風流であり、

目でも耳でも楽しめる芸術性の高い舞台だと思いました。

「廓三番叟」の廓の設は華やかなイメージ、

「蜘蛛絲梓弦」は、

頼光の寝室から一転紅葉の葛城山へ。

目にも鮮やかな秋の景色と、

役者達のきらびやかな衣装、そこに絡みつく白い糸。

ため息が出る美しさです。

「お祭り佐七」の江戸の景色と江戸っ子の啖呵、

きびきびとした所作に粋も感じます。

そして、長唄、清元、大薩摩、竹本らが

奏でる音楽も豪華なハーモニーですよ。

どっぷり芸術に浸かれる舞台の数々が魅力です。

ベスト2:歌舞伎ならではの遊びもたくさん

芝居の途中で色々遊びが入ります。

初日は、尾上菊五郎のお誕生日でもあり、

特にめでたさを強調するような演出が

気になりました。

寺島眞秀と坂東亀三郎、二人の名をもじった唄とか、

ラグビーW杯ネタとか、

詳しく書くとネタバレになるのでやめておきます。

ご自身で遊びの数々を探すのも観劇の楽しさです。

ベスト3:子役の演技は伸び代に注目

「江戸育お祭佐七」の祭りの場面で、

子役の寺島眞秀と坂東亀三郎が、

芝居一座の役者として、

お軽(亀三郎)と勘平(眞秀)を演じる場面があります。

これがねえ・・・

超かわいい!!!

初日なので、まだたどたどしさはありますが、

しっかり役を務めたところは立派です。

そして、これがきっと日を追うごとに、

こなれていくんですよね。

千秋楽のお軽と勘平を見てみたい。

子役の伸びしろは無限大です。

*子役の2人については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。

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以上、昼の部について感想と情報をお伝えしました。

まだチケットに余裕があるようなので、

気になる方は、ぜひチケットを買って、

劇場まで足をお運びください。

うっとり♬楽しい、時間を過ごすことができますよ。

今月は、夜の部も観る予定です。

読んでくださり、ありがとう存じまする。



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