7月の歌舞伎は、市川海老蔵に始まり市川海老蔵に終わった気がしています。
8月歌舞伎座が始まる前に、その1ヶ月を振り返ります。
たくさんのドラマがありました。
市川海老蔵、7月の歌舞伎座をジャック
市川海老蔵は、当代随一といってもいい、
歌舞伎界の大スターです。
その海老蔵が、7月は昼の部も夜の部も出演という歌舞伎座。
始まる前から、超話題になっていました。
特に注目されたことは2つです。
1つは、昼の部で長男勸玄君と「外郎売」を共演すること。
この芝居は、海老蔵も7歳で演じていますが、
今回の勸玄君は、なんと6歳での挑戦。
4分間にもわたる長台詞、立ち回りもあるんです。
あの、可愛い勸玄君が舞台でどんな姿を見せてくれるのか?
気になった方も多いと思います。
もう1つは、夜の部の「星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん」、
名作「義経千本桜」をベースに、
主要な3役+10役の合わせて13役を、
早変わりで務めるというものです。
4時間あまりの舞台を、ぶっ通しで演じ切る、
しかもそれぞれ独特の個性を持った役を早変わりで・・
というのは、どんなものか気になる気になる。
話題を集めたのも当然だった7月の演目なのです。
*7月の演目については、こちらに詳しく解説しました。よかったらお読みくださいね。
*7月歌舞伎座の初日の様子については、こちらに書いています。よかったらお読みくださいね。
市川海老蔵、勸玄くんと外郎売で親子競演
では、話題の昼の部を振り返りましょう。
勸玄君との親子共演は、
本当に素晴らしかったです。
6歳の子とは思えぬ存在感、オーラがありました。
セリフもハキハキと聞きやすかったし、
所作も周りにおじけることなく
堂々と演じる姿に器の大きさを感じましたよ。
「外郎売」だけでなく
そのほかにも、魅力的な演目が揃っていました。
*昼の部を観た感想もこちらに書きましたので、よかったらお読みくださいね。
市川海老蔵、夜の部は13役早変わり「星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん」
夜の部の「星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん」。
この舞台は市川海老蔵の気迫と来年の襲名に向けての覚悟を感じました。
十三團とは、十三代目市川團十郎を意図した命名、
市川宗家の名は、他の人には計り知れない大きな名です。
それこそ江戸時代から綿々と続いてきた、
しかも江戸の大スターとしての名なのです。
これを受け継ぐことは歌舞伎界での地位や責任も
さらに重くなることを示しています。
なので、私はこの芝居を観たかった。
しかしですね、、、。
次に触れますが、予定していた公演日は、
海老蔵の体調不良のため休演となってしまったんです。
でも、あるきっかけからチケットを手に入れ、
舞台を満喫することができました。
*その感想はこちらに詳しく書きましたので、よかったらお読みくださいね。
市川海老蔵、体調不良で舞台休演、働き方にも改革を訴える
予期せぬ話題になったのが、
海老蔵の休演、そして歌舞伎役者の働き方への提言でした。
歌舞伎は初日が開けると千秋楽まで、
舞台が毎日続きます。
初日前には稽古もありますので、
1ヶ月ほぼ休みなしで舞台に立ち続ける、
という方も少なくありません。
役者だけではなく、スタッフや裏方さんも同様です。
これでは、せっかくの伝統もいい形で継承していけない、
そういう危惧を感じた海老蔵は、
働き方改革を訴えたのです。
現に、7月の公演は休演日も設定されていました。
しかしですね、
当の海老蔵も自信が体調不良で休演するとは
思ってもいなかったでしょうね。
実際に声が出なくなり、治療と回復に務めた4日間。
とても長く感じたと思います。
*その休演の理由と休演中の様子、働き方改革については
こちらに書きましたので、よかったらお読みくださいね。
市川海老蔵、千秋楽での涙
さて、様々話題の7月大歌舞伎、
千秋楽も大入り満員でした。
この日もドラマがあったようで、
昼の部は、勸玄君が自身のできに納得がいかず、
途中で涙するというハプニングがあったそうです。
急いでお化粧直しをして、舞台に出たものの、
あまりの悔しさに海老蔵に抱きついて泣いていたとのこと。
その役者魂に感嘆しながらも、
しっかり受け止めたかったという父の思いも
ブログで明かしていました。
そして夜の部、声がやっと出るようになった。。。
と思えたのがこの2日ほど前です。
そこまでとても悔しかったそうですが、
千秋楽は、満員のお客様からの拍手が途切れず、
衣装を外した姿で舞台に現れたそうです。
勸玄君、麗禾ちゃんも一緒だったとのこと、
これはお客さま、嬉しかったでしょうね。
市川海老蔵、ブログに綴る思い
市川海老蔵が、毎日ブログを更新していることは
有名ですよね。
写真に一言、
ちょっと長い記事もあります。
それを1日に10通ほど投稿しているのです。
この7月は、ほとんどこのブログも追っかけていました。
印象に残ったのは、
*勸玄君の初日
*自身の休演
*麻央さんのお誕生日
*千秋楽
の日かな・・・。
この日のブログで明かしているのは、
毎晩、寝付けず平均睡眠時間が約2時間半くらいだった、
とのこと。
それでもまだ、歌舞伎をやりたいという気持ちが
とても嬉しいと書かれていましたね。
ちょっと感動しちゃいました。
市川海老蔵、今後(8月~11月)の公演予定
さて、8月以降の市川海老蔵の活躍も知りたいな~って方に。
現在、「市川會」という市川流の舞踊公演中です。
麗禾ちゃんが、四代目市川ぼたん襲名とのことで、
こっちも実はニュースになっています。
すでにチケットは完売だそうですよ。
*このことについても書きました。よかったらお読みくださいね。
公式に出ている公演情報です。
8月28日(水) 国立劇場
「第二回 古典芸能を未来へ~至高の芸と継承者~能楽 歌舞伎 囃子」
市川海老蔵は、三番叟と獅子の2演目に出演します。
10月7日(月)~10月27日(日)シアターコクーン
「オイディプス」
市川海老蔵は主役のオイディプスを演じます。
11月5日(火)~11月25日(月)シアターコクーン
「第5回自主公演ABKAI2019 SANEMORI(仮)」
今後情報がわかり次第追記します。
ということで、シアターコクーンに行けば、
市川海老蔵が見られる秋、
ということになりそうですね。
*市川海老蔵についてはこちらにまとめました。
よかったらお読みくださいね。
今日も読んでくださり、ありがとう存じまする。
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