8月花形歌舞伎が初日を迎えた今日、
歌舞伎座の9月大歌舞伎の公演情報も発表となりました。
例年は、初代中村吉右衛門を偲び、
ベテランから若手への芸の継承が見どころの秀山祭を行う9月。
今年は、コロナの影響で、8月に続いて4部制でのショート上演。
それでも、見どころある演目が並びました。
9月大歌舞伎2020の公演情報:おすすめはこれ!初心者向けに紹介します
9月も4部制、それぞれ1時間程度の演目ですが、
芝居も増えてきましたね。
そしてそして、伝説のあの舞台も見られそう!!
1部、約1時間。金額も通常1等席が18000円のところ8000円。
劇場内もゆったりしている、とあれば、
歌舞伎を初めて観にいく方のハードルは低いのではないでしょうか。
行ってみたいけど、何をみたらいいかわからない・・・
そういう方のために私からおすすめ演目を紹介します。
よくご存知の方は、こちらは飛ばして次の演目情報からご覧くださいね。
「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」工藤館の場はキャラ好きにおすすめ!
第1部の「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」工藤館の場は、
歌舞伎キャラオールスターズ登場、とも言える舞台です。
血の気が多い武者と冷静で頭脳派の色男兄弟と、
その仇でもあるが堂々とした身分の高い侍、
お調子者と美しい女性、などなどが一つの舞台に勢ぞろいします。
歌舞伎は様式に則ってお芝居が進みますが、
このお芝居もその様式がはっきりしていて、
ストーリーの内容よりも、いろいろなタイプのキャラクターが、
それぞれキャラを立てて登場するのを楽しむことができます。
役者も大人数が出演するので、
自分のお気に入り役者を見つけるのも楽しみの一つですよ。
「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね」」は、悪いイケメンとドロドロ話好きにおすすめ!
まず主役の悪いイケメンが松本幸四郎、怨念に取り憑かれる美しい女性に市川猿之助。
この2人のコンビは、歌舞伎界では変態ブラザーズと言われていますが、
これからの歌舞伎を牽引していくであろうコンビでもあります。
それを見るという選択でもオッケーかなって思います。
物語自体は、舞踊劇ですが、
悪いイケメンが女性を捨てようとすると、
そこにイケメンに殺された女性の父の怨念が取り付き、
どろどろどろ・・・・きゃーってストーリー。
恋愛のどろどろや、不気味などろどろも見応えあるので、
お昼のどろどろ系ドラマがお好きな方にはおすすめです。
「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)引窓」は、人情話好きにおすすめ!
この演目には、秀山ゆかりとタイトルについています。
秀山とは、名役者と言われた初代中村吉右衛門のことです。
毎年9月は、この秀山由来の演目を通じ、
若手への芸の継承や育成を目指す芝居が行われてきました。
今年は、この演目にその意味を込めて上演しています。
そういう点で、古典、親子の情愛を描いた人情物語を
登場人物の心情を丁寧に描くところに見どころがあります。
ストーリー重視の方にはおすすめの舞台です。
もう一点、ベテランから若手への芸の継承という点でも
二代目中村吉右衛門筆頭にベテラン役者の円熟の芸と、
今期待の若手役者が絡む舞台という点でも見応えあると思います。
「鷺娘(さぎむすめ)~映像×舞踊 特別公演」はアート好きにおすすめ!
「鷺娘」は、世界の女方といってもいい坂東玉三郎の代表作です。
玉三郎一人の舞踊ですが、その描写の美しいことっていったら、
言葉にできない実感があります。
衣装、かつらなどをつけると非常な重労働になるため、
現在は一部を舞踊、一部を映像で見せる形での上演となっています。
この演目は、次の2つに当てはまる方におすすめです。
ひとつは、坂東玉三郎を観たい人(これ私)。
もうひとつは、とにかく美しい舞台を愛でたい人。
9月演目、どれがおすすめ?のまとめ
ざっと一覧表にしてみたので参考になさってください。
但し、これは私の主観からの分け方なのでその点ご了承くださいませね。
演目名 | 特徴 | キーワード |
1:寿曽我対面 | 歌舞伎的な登場人物が大勢登場。ストーリー性はあまりないが、多様なキャラと定番の見せ場が多くある。 | キャラオールスターズ・様式美 |
2:色彩間苅豆 | 色恋から生じた怨念が衝撃的な舞踊劇。今話題の幸四郎、猿之助コンビの共演。 | 悪いイケメン・どろどろ |
3:双蝶々曲輪日記 | 秀山ゆかりの人情物語。ベテラン役者と若手役者のぶつかり合いも見もの。 | ストーリー・ベテラン芸 |
4:口上・鷺娘 | 女方第一人者坂東玉三郎の圧倒的な美しさが見ものの舞踊劇&映像。玉三郎ファンには必見。 | 坂東玉三郎・芸術性 |
9月第歌舞伎は、8月14日からチケットを販売しています。
面白そう!と思ったら、この続きの紹介も参考に、チケット手に入れてくださいね。
9月大歌舞伎2020の公演情報:演目、配役、あらすじ、上演時間、座席表
9月も4部制、それぞれ1時間程度の演目ですが、
芝居も増えてきましたね。
そしてそして、伝説のあの舞台も見られそう!!
9月大歌舞伎2020の公演情報:演目、配役、あらすじ、見どころも
第一部:寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)工藤館の場
〈主な配役〉
工藤左衛門祐経 中村 梅玉
曽我五郎時致 尾上 松緑
曽我十郎祐成 中村 錦之助
近江小藤太 坂東 亀蔵
化粧坂少将 中村 米吉
八幡三郎 中村 莟玉
梶原平次景高 上村 吉之丞
梶原平三景時 嵐 橘三郎
小林朝比奈 中村 又五郎
鬼王新左衛門 中村 歌六
大磯の虎 中村 魁春
〈簡単なあらすじ〉
曽我もので有名な一作。
亡父の仇討ちを願う、曽我十郎と五郎兄弟が、
仇である工藤祐経の屋敷で対面し、
対決を約束するというストーリー
〈見どころ〉
寿とあるように、おめでたく華やかなしつらえの舞台です。
衣装、隈取り、小道具、台詞回しなど、
歌舞伎の様式美が詰め込まれています。
曽我兄弟は、対照的な役柄です。
小林朝比奈は曽我兄弟に同情する鎌倉武士として登場します。
隈取りに特徴があり、
本当は猛者なのに、この演目では道化役でもあります。
権勢を誇る工藤祐経には威厳が必要で梅玉はまさにのはまり役。
歌舞伎の舞台を楽しむ要素が盛り込まれた演目です。
第二部 色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね
〈主な配役〉
与右衛門 松本 幸四郎
捕手沢田 中村 隼人
同 飯沼 中村 鷹之資
かさね 市川 猿之助
〈簡単なあらすじ〉
武家に仕えていた与右衛門は、
腰元のかさねと道ならぬ恋の果てに心中を約束した仲でしたが、
かさねを残して出奔。
追ってきたかさねと木下川の堤で再会します。
そのとき、川面に鎌の刺さった髑髏が流れ着きました。
与右衛門が拾って鎌を引き抜くと、
かさねは悲鳴をあげて倒れてしまいます。
すると、美しいかさねの顔が見るも恐ろしい形相へと一変し…。
〈見どころ〉
色模様から壮絶な殺し場に至るドラマ性に満ちた舞踊劇。
冷酷非道な色男与右衛門を幸四郎が演じます。
かさねは、猿之助。
昨年の巡業公演でもこの顔合わせでしたので、
息はぴったりというところでしょう。
イケメン隼人と、踊りの上手い鷹之資が
脇を固めるのも目に嬉しい演目ですね。
「かさね」についてはこちらも参考になさってくださいね。
第三部 双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)引窓 ~秀山ゆかりの狂言~
〈配役〉
濡髪長五郎 中村 吉右衛門
南与兵衛後に南方十次兵衛
尾上 菊之助
平岡丹平 中村 歌昇
三原伝造 中村 種之助
お早 中村 雀右衛門
お幸 中村 藤蔵
〈簡単なあらすじ〉
京都近郊の八幡の里。
南与兵衛は、父の後妻となった義母お幸と女房お早と暮らしています。
仲秋の名月を明日に控え、お幸とお早が放生会の準備をしているところへ、
幼い頃に養子に出されたお幸の実子、相撲取りの濡髪長五郎が訪れます。
長五郎は主筋への義理で人を殺めてしまい、母に一目会おうとやってきたのです。
そこへ代官にとり立てられ、十次兵衛を名乗ることを許された与兵衛が帰ってきます。
しかし、与兵衛に命じられた代官としての初仕事は、長五郎を捕縛することなのでした。
〈見どころ〉
初世吉右衛門(俳名 秀山)ゆかりの本作を「秀山ゆかりの狂言」として、
中村吉右衛門に縁ある役者が演じるのは一つの見どころでしょう。
女方が多い尾上菊之助が、立役を務めるのも
諸々考えると感慨があります。
播磨屋一門は芸達者が多いので、
じっくりと親子の情愛を感じられる作品になると思います。
この芝居についてはこちらも参考になさってくださいね。
https://kabukist.com/hikimadosumouba-4098
第四部 口上(こうじょう)・鷺娘(さぎむすめ)~映像×舞踊 特別公演~
〈主な配役〉
口上 坂東玉三郎
鷺の精 坂東玉三郎
〈簡単なあらすじ〉
一面の雪の野に立つ一人の娘。
その娘は叶わぬ恋への想いを募らせながら、
表現していきます。
しかし報われない恋は、悲しくも命を散らすことになるのです。
〈見どころ〉
玉三郎の代表作とも言える「鷺娘」。
映像と実演が混じった形で
構成されているのだそうです。
これは、衣装がおよそ30kgにもなるというもの、
これをまとって舞うには、
体力の限界がある、、ということで、
残念ながら、最近は舞う姿が見られないのです。
今回は、映像と実演が重なる表現、期待が高まります
*「鷺娘」シネマ歌舞伎でも見られます!
9月大歌舞伎2020の公演情報:上演時間、座席表
9月第歌舞伎、上演期間は、9月1日(月)~26日(水)です。
その間、休演日として7日(月)、17日(木)が設定されています。
次に、それぞれの演目の開演時間と座席表について
紹介します。
演目 | 開演時間(上演時間) |
第1部 | |
寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)工藤館の場連獅子 | 午前11時 |
第2部 | |
色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね | 午後13時45分 |
第3部 | |
双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)引窓 | 午後16時15分 |
第4部 | |
口上(こうじょう)・鷺娘(さぎむすめ) | 午後19時 |
座席は、8月同様に前後左右に、間を開けた形で販売します。
1等席:8000円
2等席:5000円
3等席:3000円
桟敷席と幕見席はありません。
特に書かれてはいませんが、コロナ対策も8月に準じると思われます。
詳しくは、こちらをご覧くださいね。
9月大歌舞伎2020に出演する役者の紹介
9月大歌舞伎には、多くの人気歌舞伎役者が出演します。
その中から、見ておくべき役者を紹介しますね。
第一部:寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)工藤館の場
中村梅玉
四代目中村梅玉のプロフィール
中村梅玉:本名 河村 順之(かわむら としゆき)
生年月日 1946年8月2日
出身地 神奈川県
最終学歴 青山学院高等部中隊
家系 父:六代目中村歌右衛門(養父)、実弟:二代目中村魁春
屋号 高砂屋
定紋 祇園守
襲名歴
1956年 「蜘蛛の拍子舞」 福才で初舞台、二代目加賀屋福之助を襲名(歌舞伎座)
1967年 「絵本太功記」十段目の武智十次郎役・「妹背山婦女庭訓・吉野川」の久我之助役で八代目中村福助を襲名。(歌舞伎座)
1992年 「祇園祭礼信仰記」(金閣寺)此下東吉役・「伊勢音頭恋寝刃」福岡貢役で四代目中村梅玉を襲名(歌舞伎座)
当たり役 「頼朝の死」源頼家役
「勧進帳」富樫役
正統派2枚目、色悪や大名など、盾役として
品のある佇まいと演技が魅力の大御所役者です。
詳しくはこちらをご覧くださいね。
尾上松緑
四代目尾上松緑(元 二代目尾上辰之助)のプロフィール
尾上松緑:本名 藤間あらし (ふじま あらし)
生年月日 1975年2月5日
祖父 二代目尾上松緑
父 初代尾上辰之助(逝去後、三代目尾上松緑の名を追贈される)
屋号 音羽屋
定紋 四つ輪に抱き柏
襲名:
1980年 本名の藤間あらしで「山姥」怪童丸役で初舞台(国立劇場)
1981年 「幡随長兵衛」長松役(歌舞伎座)二代目尾上左近襲名
1992年 「壽曽我對面」曽我五郎役 二代目尾上辰之助襲名
2003年 「勧進帳」弁慶役、「蘭平物狂」伴蘭平役(歌舞伎座)四代目尾上松緑襲名
六世藤間勘右衛門として、藤間流勘右衛門派の家元も務める。
当たり役 「倭仮名在業系図」(蘭平物狂)の伴蘭平
「義経千本桜」の佐藤忠信
「新皿屋舗月雨暈」の魚屋宗五郎
父同様に、押しの強い男気溢れる演技が魅力です。
よかったら、こちらも参考にどうぞ
第二部 色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね
松本幸四郎
十代目松本幸四郎プロフィール
松本幸四郎 本名:藤間 照薫(ふじま てるまさ)
松本流三世家元:松本 錦升(まつもと きんしょう)
生年月日 1973年1月8日
出身地 東京
血液型 AB型
家系 父:二代目松本白鸚、母:藤間紀子、姉:松本紀保(女優)、妹:松たか子(女優)、妻:藤間園子、子:八代目市川染五郎(本名:藤間斎)・松田美瑠(藤間薫子)
屋号 高麗屋
定紋 三ツ銀杏
身長 176cm
趣味 野球
初舞台 三代目松本金太郎 1979年 「任客春秋笠」(歌舞伎座)
襲名 七代目市川染五郎 1981年 「仮名手本忠臣蔵」7段目 大星力弥役・他(歌舞伎座)
十代目松本幸四郎 2018年 「勧進帳」武蔵坊弁慶役・他(歌舞伎座)
当たり役 「勧進帳」 武蔵坊弁慶役
「恋飛脚大和往来」亀屋忠兵衛役 など
現代劇・映画 「アマデウス」モーツァルト役・「陰陽師」安倍晴明役 など
歌舞伎だけではなく、現代劇もドラマも映画も、幅広く役を演じている方です。
それも2枚目役が多く、色悪や悪党を演じたらかなりハマります。
先月行われた史上初のオンライン歌舞伎、図夢歌舞伎では、
牽引役となり八面六臂の活躍が記憶に新しいところです。
市川猿之助
市川猿之助のプロフィール
市川猿之助 本名:喜熨斗 孝彦(きのし たかひこ)
生年月日 1975年11月26日
血液型 O型
最終学歴 慶応大学文学部卒業
家系 父:市川段四郎、伯父:市川猿翁(三代目市川猿之助)、祖母:高杉早苗(女優)、
従兄弟:市川中車(香川照之)、甥:市川團子
屋号 澤瀉屋
定紋 澤瀉
身長 171 cm
体重 61 kg
初お目見え 1980年「義経千本桜」安徳天皇役
襲名 二代目市川亀治郎 1983年「御目見得太閤記」禿役
四代目市川猿之助 2012年「義経千本桜」忠信実は源九郎狐役、「ヤマトタケル」ヤマトタケル役(新橋演舞場)
当たり役 「義経千本桜」忠信実は源九郎狐役
「かさね」腰元かさね役
「ヤマトタケル」ヤマトタケル役
「ワンピース」ルフィ役
「東海道中膝栗毛」喜多八役
古典からスーパー歌舞伎まで、幅広く演じ分ける才能は歌舞伎界屈指です。
現在放映中の半沢直樹では、超憎ったらしい敵役を熱演中ですね。
*市川猿之助について、よかったらこちらもお読みくださいね。
第三部 双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)引窓
中村吉右衛門
中村吉右衛門のプロフィール
中村吉右衛門:本名 波野 辰次郎(なみの たつじろう)
生年月日 1944年5月22日
出身地 東京都
血液型 B型
家系 父:初代松本白鴎、養父:初代中村吉右衛門、母:藤間正子、兄:二代目松本白鴎、妻:波野知佐
屋号 播磨屋
定紋 揚羽蝶
趣味 スケッチ(画集を出版したり、個展を開く腕前)
襲名
1948年「俎板長兵衛」の長松役ほかで中村萬之助を名のり初舞台
1966年「金閣寺」の此下東吉ほかで二代目中村吉右衛門を襲名
2011年 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定
2016年 文化功労者に認定
幼少の頃から、天才として注目されていたとのこと、
この後触れますが、なかなか複雑な家庭事情を抱えた
思春期を過ごしたとのことです。
*中村吉右衛門については、こちらの記事にも書いていますので、
よかったらお読みくださいね。
尾上菊之助
五代目尾上菊之助のプロフィール
尾上菊之助:本名 寺嶋 和康(てらしま かずやす)
生年月日 1977年8月1日
学歴 青山学院大学文学部中退
血液型 B型
祖父:六代目尾上菊五郎、父:七代目尾上菊五郎、母:富司純子、姉:寺島しのぶ
屋号:音羽屋
定紋:重ね扇に抱き柏、替紋は四つ輪
襲名:
1984年 「絵本牛若丸」牛若丸役(歌舞伎座)六代目尾上丑之助襲名・初舞台
1996年 「弁天娘女男白浪」弁天小僧菊之助役ほか(歌舞伎座)五代目尾上菊之助襲名
当たり役 「弁天娘女男白浪」弁天小僧菊之助
「鏡獅子」の小姓弥生
「京鹿子娘二人道成寺」の白拍子花子
テレビドラマ出演
2017年 「下町ロケット2」TBS 伊丹大役
2018年 大河ドラマ「せごどん」NHK 月照役
2019年 「グランメゾン東京」TBS 丹後学役 など
若い頃は、市川海老蔵(当時:新之助)、尾上松緑(当時:松之助)とともに、
平成の三之助と若い女性を中心に大フィーバーを巻き起こしました。
音羽屋の芸の通り、現在は女形中心ですが、
最近は、立役での出演も目立ってきました。
*こちらに詳しく書いてます。
第四部 口上(こうじょう)・鷺娘(さぎむすめ)
坂東玉三郎
五代目坂東玉三郎のプロフィール
坂東玉三郎:本名 守田 伸一(もりた しんいち) 通名/親市
旧姓は楡原
生年月日 1950年4月25日
身長 173㎝
家系 養父:十四代目守田勘弥
学歴 聖学院高等学校卒業
趣味 ダイビング
屋号 大和屋
定紋 花勝見
芸歴 1956年 十四代目守田勘弥の部屋子となる
1957年 『菅原伝授手習鑑・寺子屋』の小太郎役で坂東 喜の字を名のり初舞台(東横ホール)
1964年 『心中刃は氷の朔日』のおたま役他で五代目坂東玉三郎を襲名(歌舞伎座)守田勘弥の養子となる
2012年 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定
当代一の女形として、抜群の美しさと演技力で見る者を魅了する一方、
海外の芸術家との共同制作や、演出、映画監督など多岐にわたり
活動しています。
近年は、若手の育成にも熱心で、
今月中村児太郎と中村梅枝が務める「阿古屋」は、
玉三郎の芸の継承が観られる舞台でもあります。
様々な活動が評価され、
昨年「第31回高松宮殿下記念世界文化賞」演劇・映像部門を
受賞しています。
*坂東玉三郎については、こちらにも書いていますので、よかったらお読みくださいね。
8月の歌舞伎座が無事に千秋楽を迎えること、
そして、9月もまた歌舞伎の幕が開くことを、
心から願ってやみません。
読んでくださり、ありがとう存じまする。
コメント